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「へぇーそうなんだ? 俺の客とかは、俺にあんたって言われるの、割りと好きだけどな。距離が縮まったみたいでいいとかって」
流星が相変わらず横柄に言う。
この人たちって、外見的にはいわゆるイケメンなのかもしれないけど、なんて言うかデリカシーとか気づかいとかっていう内面のイケてる度合いが、どうも欠けちゃってるような気がするんだけど……。
そんな風にも思って、ちょっと閉口していると、
「理沙っていうんだ? もし銀ちゃんとリュウちゃんが機嫌悪くさせちゃってたら、ごめんね」
また別の声がして、たぶん入店時に二番目に声をかけてきた人かなと、そちらへ顔を向けた。
「リュウちゃんは、もともと俺様なキャラだし、銀ちゃんの方はちょっとチャラ男入っちゃってるから。そういうのが好きな女の子たちには受けがいいんだけどね。ただもしあんまり好きなキャラじゃなくっても、二人のことは許してあげてね?」
銀河と流星に比べると、口調はだいぶ柔らかではあったけれど、喋ってることはずいぶんと辛口な気がした。
「僕は、天空の天に馬って書いて、天馬だよ。よろしくね、理沙」
そう言うと、まるでコットンキャンディーみたいなゆるふわのショートヘアに、睫毛が長くアーモンド型のつぶらな瞳をした彼が、少女マンガから抜け出してきた美少年のような愛らしさで、にっこりと私に微笑って見せた。