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13 魔物戦闘訓練 谷の終わり
洞窟を後にしたトランたちは、谷の出口へと進んでいた。
地面は湿った苔から、乾いた岩肌へと変わり始め、足元には崩れた石の破片が散らばっている。
上空では風が機嫌良く吹き抜け、谷の両壁がそれを反響させていた。
木々は減り、石や岩ばかりの無機質に景色。
ベルグは今まで気になってたことを聞くことにした。
「トランはどうして騎士学校入ったの?」
トランはなんの躊躇いもせず即答する。
「飯がタダ食えるからだ。
あと剣と魔法が教えてもらえる。」
ベルグはそのこたえに腹を抱えて笑い出す。
「それでよく受かったね?試験難しくなかった?」
「オレは試験は受けてないんだ。」
「アンラとか言うオッサンの推薦で入った。元々魔法が少しできたからな。超ついてたぜ。」
「たしかにあの魔法凄かったもんね。」
納得するベルグだったが、
トランが出した名前に遅れて反応する。
「アンラ……もしかして殲滅者アンラのこと?」
「いや、分からん。アンラとしか聞いてない。知り合いか?」
「知り合いじゃないけど……
まっ、気にしないで!多分人違いだから」
「そんなすごいヤツには見えなかったからな。
多分違うぞ。」
「ははは。そうだね。」
、、、、
二人には谷の終わりが見えていた。
「長かったね」
「今度、僕に魔法を教えてよ」
ベルグは話す。
「……ああ」
「….生きて帰れたらな……」
風が吹く。
心地よい風。
二人の瞳には映っていた。
谷の終わりにいる”黒い魔物”が。