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「、、ッ、ぅ、嘘だろッ、?」
何度もキーを回すが、エンジンはかからない。
車は完全に沈黙し、ライトさえつかない。
バッテリーが上がったのか?
それとも……?
「ね、ぇ、ま、マジでやばいって、早く、、ッ、!」
しにがみが焦った声を上げる。
クロノアさんとトラゾーも、後ろを振り返りながら何かを警戒していた。
さっきの「影」のようなもの。
確かに見た。
それが何なのかはわからないが、確実に”ここにはいないはずの何か”だった。
「、、ぃ、一回、落ち着こう、」
トラゾーが息を整えながら言う。
車が動かない以上、俺等は徒歩でどうにかするしかない。
「、、、村の入り口まで戻って、電波が入るところまで歩く、?」
俺が提案すると、クロノアさんがスマホを取り出して確認する。
しかし、画面に映るのは……圏外。
「さっきの道、、ちゃんと戻れるかな……?」
しにがみが不安げに呟いた。
確かに、それが一番の問題だった。
この村に入るとき、俺たちは道が消えたことに気づいている。
ということは、出口も……?
嫌な予感が胸をよぎる。
でも、ここでじっとしているのはもっと危険な気がした。
「、、行こう、ここにいても何も変わらないし、」
俺等は車を後にし、村の入り口の方へ歩き出した。
歩くたびに、足音だけが異様に響く。
誰もしゃべらない。
俺等はただ、無言で歩き続けた。
……おかしい。
村に入るときは、一本道だったはず。
なのに——
出口がない。
「ぁ、あれ……?」
しにがみが立ち止まり、辺りを見渡す。
俺たちが入ってきたはずの場所には、道がない。
代わりに、そこにはただの森が広がっていた。
「う、嘘だろ……、?」
俺は心臓が早鐘を打つのを感じた。
何かの見間違いか?
いや、そんなはずはない。
間違いなく、ここを通ってきたはずなんだ。
「戻れなぃ、……」
クロノアさんが呟く。
その言葉が、現実として俺たちに突きつけられる。
俺等は、もう——この村から出られない。
——そのときだった。
どこからか、声がした。
「……ぇ、?」
全員が凍りつく。
声は、俺等のすぐ後ろから聞こえた。
だが、振り向いても——誰もいない。
「ぃ、今の……誰、?」
しにがみが震える声で言う。
「……やめろよ、怖ぇだろっ、……」
トラゾーがそう言いながら周囲を見渡すが、そこには俺等以外、誰もいない。
でも、確かに聞こえた。
まるで——俺等が気づくのを待っていたかのような声が。
『気づいた?』
背筋が凍る。
誰が……?何に……?
俺等は、ただじっとその場に立ち尽くしていた。
next~4話
♡沢山おしてぇ、