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いきなり始めます!
『ちいさな4人と、ドタバタ特効薬争奪戦!』
それは、世界会議が始まる直前のことだった。
いつもなら時間通りに席についているはずの、日本、陸、海、空の4人が一向に現れない。不思議に思ったイギリスやアメリカ、中国たちが日本の控室を覗きに行くと、中から
??「うわぁぁん!」
???「こら、押すな!」
?「ふえぇ……」
という、聞き慣れないちいさな大合唱が聞こえてきた。
🇺🇸「なんだ。この声は……?」
アメリカが恐る恐るドアを開けると、そこには信じられない光景が広がっていた。
🇯🇵「うぅ……お洋服が、ぶかぶかです……」
自分の体の何倍もある大きな服にすっぽり埋もれて、涙目でまごまごしているのは、3歳児ほどに幼児化した日本。頭の猫耳が不安そうにしおれている。
(陸)「おい海! 俺の服を踏むな! 転ぶだろう!」
(海)「陸が先に俺の袖を引っ張ったんだ!あ、うわっとっと……!」
これまた小さな軍服(陸軍服と海軍服)を着たちび陸とちび海が、長すぎる袖や裾に足を取られながら、お互いにぽてぽてと掴み合いの喧嘩をしている。
(空)「ふぇぇん、みんな仲良くしてよぅ……」
ちび空(空軍)は、大きすぎる帽子を目深に被ったまま、おろおろと泣きべそをかいていた。
🇺🇸「な、なんだこの可愛い生き物たちはーーーーーっ!?」
あまりの愛らしさに、アメリカは頭を抱えて叫んだ。
どうやら怪しげな薬のせいで、4人まとめて幼児化してしまったらしい。
🇨🇳「とにかく、元に戻す方法(特効薬)を探すアル! それまでは、我々でこの子たちを育てるよろし!」
中国の号令で、海外の国たちによる前代未聞の「ちびっこ4人衆・全力お世話ミッション」が幕を開けたのだった。
控室の中は、またたく間に4つの「育児エリア」へと化していた。
まずは日本チーム。
🇬🇧「日本さん、この高級クッキーを食べますか?」
🇨🇳「だめアル、お腹を壊すからまずはこの温かいお粥を食べるよろし!」
🇺🇸「お前たち静かにしろ、日本が驚いているだろ!」
アメリカ、中国、イギリスの3人が、ちび日本の前にご馳走を並べて大揉めしている。当の日本は、ぶかぶかの服から手を出して、イギリスのズボンの裾をきゅっと掴んだ。
🇯🇵「……おなかしゅきました」
上目遣いでうるうるした瞳で見つめられ、3人は同時に胸を撃ち抜かれて卒倒しかけた。
一方、ちび陸のエリアでは緊張感が漂っていた……と思いきや。
(陸)「ふん、小さくなっても大日本帝国の軍人たるもの、背筋を伸ばさねば……ふえっ、ハックシ!」
ちび陸が一生懸命に敬礼しようとした瞬間、くしゃみをして畳の上に尻もちをついた。
(ナチス)「ぬ、ぬおおお! 陸、怪我はないか!?」
いつもは冷酷なナチスが、大慌てでちび陸を抱き起こす。
(ソ連)「俺のコートに包まれていろ」
と大きな軍服で陸を包み込み、イタ王(イタリア王国)が
イタ王「よしよし、痛いの飛んでけー!」
と必死にあやしている。陸は
(陸)「離すのだ!」
と顔を真っ赤にして小さな手足をバタバタさせていた。
その隣では、ちび海がドイツの髪の毛を引っ張って遊んでいた。
🇩🇪「これ、海、髪を引っ張るのはやめなさい。いた、痛い……!」
大真面目なドイツがタジタジになっている横で、ロシアが
🇷🇺「海、ウォッカ…はダメだから、甘いミルクだよ」
と哺乳瓶を差し出し、イタリアが
🇮🇹「ほらほら、パスタのダンスだよ〜!」と目の前で踊っている。ちび海はキャッキャと声を上げて大喜びだ。
そして一番平和なはずの空のエリア。
(空)「ふぇぇ、みんなが遠いよぅ……」
大きすぎる帽子で前が見えずに泣き出したちび空を、フィンランドがそっと抱き上げた。
🇫🇮「大丈夫だ、ここにいるよ」
と静かに頭を撫で、スウェーデンが持ってきた可愛い木のおもちゃを見せる。パラオが
🇵🇼「空くん、綺麗なお花だよ」
と南国の花を耳に飾ってあげると、ちび空はようやく
(空)「にへへ……」
と可愛い笑顔を取り戻した。
🇫🇷「おいあんたたち! 特効薬のあり方が分かったよ! 会議室の奥の金庫だ!」
フランスが廊下から叫んだ。
🇫🇷「よし、全員で突撃だ! 4人をしっかり抱っこして離すんじゃないぞ!」
海外の国たちは、大切な「ちびっこ4人衆」をそれぞれしっかりと胸に抱き抱え、元の姿に戻すための特効薬を目指して、一斉に走り出したのだった。
#カントリーヒューマンズ
たまごじゅーす
6,877
#カンヒュ好きと繋がりたい
メル
4,512
名無しさん
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🇺🇸「あったぞ! これが元に戻る特効薬のシロップだ!」
アメリカが金庫から見つけ出したのは、ほんのり甘い香りのする不思議な小瓶だった。
お世話係の国たちが、それぞれの腕の中にいるちびっこたちに、優しくシロップを飲ませていく。
日本はイギリスの手から、陸はナチスの胸の中で、海はロシアに見守られながら、空はフィンランドに抱かれながら、こくりとシロップを飲み干した。
すると、張り詰めていた緊張が解けたのか、4人は一斉に大きなあくびをした。
(陸)「ふぁ……なんだか、とっても眠い……」
小さな猫耳をパタパタと揺らした日本を筆頭に、陸も海も空も、お世話してくれた他国たちの胸に頭を預け、すやすやと深い眠りに落ちてしまった。
🇬🇧「おや、眠って起きたら戻るタイプの薬だったんですね」
他国たちは、愛らしい4人の寝顔を傷つけないよう、そっと会議室のソファに並べて寝かせ、優しく毛布をかけた。
数時間後。
🇯🇵「……う、うう……」
最初に目を覚ましたのは、日本だった。
ゆっくりと体を起こすと、いつの間にか服のサイズはぴったりに戻っており、体も元の大きさに戻っている。隣では、陸、海、空も同時に目を覚まし、自分の手を見つめていた。
(陸)「も、戻った……戻ったぞ、海!」
陸がいつもの凛々しい声で叫ぶ。
(海)「本当だ! 良かったぁ……」
海がホッと胸をなでおろし、空も
(空)「服がぶかぶかじゃない!」
と喜んだ。
そこへ、心配して様子を見にきたアメリカやイギリス、ナチスやソ連たちが一斉に部屋に入ってきた。
🇺🇸「あ! みんな起きたか! 元に戻って良かったぜー!」
アメリカがいつもの調子で快活に笑い、ナチスも
(ナチス)「フン、手がかかるガキどもめ」
と言いつつ安心した顔をする。
しかし、海外の国たちは気づいていなかった。
元に戻った4人の顔が、みるみるうちに林檎のように真っ赤に染まっていくことに。
((((き、記憶が……全部ある……!!!!))))
日本は、イギリスの裾を掴んで「おなかしゅきました」と言った記憶が蘇り、両手で顔を覆ってしゃがみ込んだ。
陸は、ナチスに抱っこされて「痛いの飛んでけー!」とあやされながら尻もちをついた記憶に、恥ずかしさのあまり頭がどうにかなりそうだった。
海はドイツの髪を引っ張ってキャッキャと笑っていた記憶、空はパラオに花を飾られて「にへへ」と笑っていた記憶が鮮明に浮かび、全員がその場に固まってしまった。
🇬🇧「ど、どうしたんですか日本さん? まだ具合が悪いのですか?」
心配したイギリスが顔を覗き込もうとすると、日本は真っ赤な猫耳を激しくピンと立てて後ろに飛び退いた。
🇯🇵「ち、近づかないでくださいーーーっ!!!」
(陸)「俺を……俺を子供扱いするなぁぁぁ!!」
(海)「うわあああ! ドイツさん本当にごめんなさいい!」
(空)「恥ずかしすぎて消えたいよぅ……!」
大赤面しながらパニックになる4人と、「えっ、何!?」「あんなに可愛かったのに!」と首を傾げる海外の国たち。
元に戻っても、世界会議のドタバタはまだまだ終わりそうになかった。
どうでしたか?
次回も楽しみにしていて下さると嬉しいです!
コメント
3件
うわあ、めちゃくちゃ可愛いですね…!日本たちが幼児化して、海外の国々がそれぞれの流儀でお世話する構図がもうツボです。特にナチスが「怪我はないか!」って大慌てで抱き起こすシーン、あのギャップにやられました。そしてラストの「記憶が全部ある」オチが最高です。元に戻った後の赤面パニック、続きが気になりますね!