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メジロフレイムの菊花賞から数時間後…
「チャンピオン決定!ワールドチャンピオンシップ、栄冠はエースプロスト!エースプロストです!史上6度目のチャンピオン決定!!そして6連覇達成!!!!」
「エースプロストさん!チャンピオンおめでとうございます!!改めてどんな心境ですか?」
「6連覇…本当にトレーナーとファンの皆が応援してくれて、プレッシャーもある中期待に応え続けてくれたことに感謝します!!」
アメリカ
URAワールドトレーニングセンター学園
「エース!」
「シアン?」
「次のアケダクト戦、絶対前でゴールするから!!」
「それを言いに来ただけ?何回戦線布告するの?」
「次こそ!次こそは絶対勝つから!!」
「はぁ〜…めんどくさいなぁ〜」
エースプロスト
アメリカトレセン学園からオファーを頂いて、現在、6連覇中の最強ウマ娘。過去には最終戦を待たずしてチャンピオンを取ったことがある。
得意脚質 差し ゼッケンナンバー44
シアンアブソリュート
サウジアラビアトレセン学園からステップアップしたウマ娘。3度のチャンピオンを取っているが、エースに負け続けている。
得意脚質 差し ゼッケンナンバー5
「そういえば、私かっこいいウマ娘がいるんだ!」
「かっこいいウマ娘?」
「それがこの子なの!」
シアンはエースに携帯を見せた。
注目の日本のウマ娘、メジロフレイム!
日本のウマ娘の中でも1番強く、人気も高いウマ娘!
紅き跳ね馬 スクーデリアローマの教え子!
「メジロフレイム?」
「あの日本の名門メジロのウマ娘なんだって!しかも無敗の三冠も取ってるんだってさ!!」
「へぇー」
そういえば、関係者がやたら日本に行っていたのはそういうことか。
ウマ娘がウマ娘の育成をするのはあのオグリキャップとベルノライト以来2例目。しかも無敗の三冠と無敗の三冠を取っている2人。
「まぁ、ここに来ても世界の洗礼を受けてあげる!」
「エースは新人には厳しいんだから!」
教室
「…メジロフレイムね」
「何その名前?」
「ヴァルキリー!」
コグニザントヴァルキリー
イギリストレセン学園からステップアップしてきたウマ娘。かの有名なレーシングチーム【リュードレーシング】のスポンサーを持っている。
勝利はあるものの、中団に位置するレースが多々ある。
得意脚質 先行 ゼッケンナンバー18
「メジロフレイムって誰なの?」
「…これだよ」
エースは携帯の記事をヴァルキリーに見せた。
「へぇ、以外とかっこいいウマ娘じゃん!私タイプ!!」
「ったく、恋人になるのかよ…」
ヴァルキリーは以外とクールな女性が大好き。声が低く男子声のフレイムに気に入ったらしい。
「ヴァルキリーは本当にクールガールしか目に入らないのかい?」
「イライジャ!」
ネイションズイライジャ
香港トレセン学園からステップアップしたウマ娘。ワールドチャンピオンシップでも勝利経験があり、地元香港競馬場では、幼少期から走ったとも言われている。
得意脚質 追込 ゼッケンナンバー2
「何の話で盛り上がってるの?」
「…これ」
イライジャに見せた。メジロフレイムの記事を。
「メジロフレイム…あのメジロ家の?!」
「メジロだろうがなんだろうが…ここに来ても泣きべそかいてやろうかな???」
「エース!気味悪いこと考えないの!」
「俺達のカテゴリー舐めてるのか?このワールドシリーズは戦績、強さ、速さ、戦略などがある。彼はまだその領域には来てない」
随分と大口だが、言っていることはほぼ合っている。ワールドチャンピオンシップに出場している18人のウマ娘は、各国のウマ娘の中でも異次元と言っても過言ではない。
ワールドトレーニングセンター学園 生徒会室
「いやぁ、エースがまたチャンピオンになるとは!!」
「彼は本当に強い。今年からルーキー3人にも関わらず6連覇するとは!!」
会議中だろうか18人のレースデータを見ていた。
「このままエースプロストの栄光の道はどこまで行くのだろうか気になるねぇ!」
「いや…もしかすると、数年後には新しいチャンピオンが現れるかもしれないな!」
「どういうことですかワンダーウィードさん?」
ワンダーウィード
彼もワールドチャンピオンシップに出場していた。5度のチャンピオンを誇り、現在はURAの代表取締役、そしてワールドトレセン学園の会長も務めている。
「もちろんエースの6連覇は見事。私の記録を塗り替える強いウマ娘さ。けど…これを見てくれ」
ウィードはタブレットを見せた。その記事には。
「…メジロフレイムですか?あの日本のトレセン学園に在学中の?」
「クラシックを無敗で取っていて、しかも凱旋門賞の3着スクーデリアローマの教え子?」
「私はもしかすると…私達にとって勇者になるかもしれないな」
メジロフレイムを高評価している。だが、未だGIを3回しか制していない。
「この路線だと次の日本のレースは、大1番の有馬記念だろう。そのレース後にインタビューする」
「しかし、今の18人はいい争いをしています。参戦となっても難しいはずでは?」
「当然生き残りをかけているのは皆同じだ、どんなに勝っても契約を切られるのがレースだ」
勝利数を稼いでも、チャンピオンになっても、契約は切られる。レースの世界はそういうものなのだ。
12月上旬
最終戦 アメリカ アケダクト競馬場
芝 2500m
「シリーズもいよいよ最終戦!アケダクト戦決勝!既にチャンピオンを決めたエースプロストは、最終戦でも勝つことが出来るのか?!または新たな勝者が生まれるのか?!」
地下バ場
「エース!今日の最終戦は絶対負けないよ!」
「これで何回目だよ…大口叩いて俺に負けてるだろ」
「ぐぬぬ…」
「勝ってシリーズを下ろすのが俺のやり方なんだ!」
俺のやり方を貫き通しながらやってきた。たった1つしかない栄冠を…
「今日こそ逃げ切ってみせる!!」
1人のウマ娘がエースの向こう側にいた。エースはため息をつくぐらいのライバルが…
「今日もスタミナ切れてバテるのがいつもだろパレス」
「エース!今日こそ逃げ切ってみせるからね!!」
「逃げ切れるならスタミナ考えろ〜」
「何その喧嘩腰!!」
ジェスティーパレス
フランストレセン学園からステップアップして来たウマ娘。最後の最後まで逃げ切れるか注目されているが、大半はポイント圏外に入着する。
得意脚質 逃げ ゼッケンナンバー84
「そろそろ時間だ、さっさと行くぞ」
「さぁ出てまいりました!ワールドチャンピオンシップ最終戦!今年最後のレースを出走する18人のウマ娘達がゲートインしています!!」
歓声が響き渡る…まるで凱旋門賞みたいだ──
「さぁチャンピオンがゲートイン完了しました!」
「ウマ娘ワールドチャンピオンシップ最終戦!スタートしました!先頭はジェスティーパレス!逃げていきます!!」
(さて、パレスは絶対最後でバテるからな…最後の直線で一気に!)
「先頭はジェスティーパレス!2番手はアヴェニュープライド!3番手にマーヴェリックフライがトップ3です!!」
アヴェニュープライド
インドからやってきたウマ娘。優勝は無いが、度々上位争いをする。
得意脚質 先行又は逃げ ゼッケンナンバー9
マーヴェリックフライ
シアンと同じサウジアラビア出身のウマ娘。性格はマヤノトップガンとほぼ同じで、飛行機などが好き。優勝はあまり無い。
得意脚質 先行 ゼッケンナンバー46
(最終戦はなんとしてでも勝ちたい!エースには絶対負けないさ!!)
「さぁスタンド前のストレートに入りました!先頭はジェスティーパレス変わりません!!」
「この展開どうなるか?」
「まだ分からないな」
観客側に珍しいウマ娘が2人いた───
「さぁまだ逃げますジェスティーパレス!!今回も逃げ切れるのでしょうか?!」
「パレスは逃げを得意とするけど、最後で抜かされるのがお決まりみたいになっちゃうよね」
「それを差し切るエースプロストはそれを予想というか、もうわかっているはずよ」
18人のウマ娘を冷静に分析している。いや、もう分かっているのか?
「第3コーナーに入り、未だジェスティーパレスが逃げます!!2番手争いが激化しています!アヴェニュープライドとマーヴェリックフライが争っています!後方からやってきたのはオリバーチェイス!チェインスピードも狙っている!」
オリバーチェイス
ロシアからステップアップしたウマ娘。寒い北極域の地域で生まれ、冬の時期のレースは最大限の力を発揮し、上位争いを展開する。
得意脚質 先行 ゼッケンナンバー88
チェインスピード
ネイションズイライジャと同じ香港トレセン学園からステップアップ。イライジャとは仲が良く、トレーニングも一緒だという。レースでは、イライジャより下に位置しており、いつしかワン・ツーフィニッシュを夢見ている。
得意脚質 先行又は差し ゼッケンナンバー16
「2週目に入りりました!!おおっと?!シアンアブソリュートが早くも動いた!早くも仕掛ける!!」
(今回は早いタイミングだな。けど、早めに仕掛けても、この俺に勝てるかな?)
シアンが仕掛けたタイミングで後方のライバルもスピードを上げた。しかし、エースはまだスピードを上げていない。
「チャンピオンのエースプロストがまだ仕掛けない!最後の直線で仕掛けるのか?!最後の第4コーナーに入りました!チャンピオンはまだ後ろにいます!!」
続々とスピードを上げ、逃げているジェスティーパレスに近づいてきた!!
(まだ…持ってくれ!!)
「さて、こっからが…王者の追い上げ始まりね…」
ライバル達はイン側が固まっており、抜け出せるルートが無い。アウト側は無駄なスタミナを使ってしまう。となると…
「ここでエースプロストが動いた!ライバルをごぼう抜きしていく!!あっという間に先頭にたった!残り400m!!」
「くっ…せめて表彰台だけでも!!!」
「悪いなパレス、表彰台は貰うよ!!!」
三度王者のシアンがパレスを抜いた。パレスはその後、ライバルに差しきられてしまった───
「やっぱり王者は強かった!次元の違う走りを見せたエースプロストがゴールイン!!!!最終戦、勝ったのはエースプロスト!!2位にシアンアブソリュート!3位にコグニザントヴァルキリーが入りました!!」
「なんで逃げで負けるの?スタミナが持たなかった?スタミナのトレーニングいっぱいやったのに…なんで?」
序盤から逃げを展開をしたパレスは今シーズンは最下位で終えた。ランキングもここ数年下位に終わっている。
「放送席、最終戦を見事制しましたエースプロストさんです!最終戦見事勝利しましたね!!」
「そうですね、既にチャンピオン決めているので、その維持を発揮しました!!」
「来シーズンは前人未到の7連覇に向けていまの意気込みを!」
「来年もチャンピオンをとって、歴史に残すようなレースをしたいと思っています!ファンの皆さん応援ありがとうございました!!!!」
観客席から多大な拍手が送られた────
ワールドトレセン学園
生徒会室
「さて、準備は出来たし、向かうとしよう」
「はいウィードさん」
「──会うのを楽しみにしてるよ、メジロフレイム君」
机の上には、メジロフレイムの資料が置かれていた。ウィードはフレイムのいる日本に向かった────
11月下旬
日本
栗東寮
「……………」
フレイムはソファに寝ていた。有馬記念に向けてのトレーニング疲れだろう──
「フレイムさん寝ちゃったね」
「勝ちに行く思いもあるからね、私達とレースするの楽しみなんじゃない?」
「そうだねキタちゃん」
「…母さん…父さん…守れなくて…ごめん…」
「守れなくてごめん?」
「怖い夢でも見ているのかな?」
この寝言が後に想像もつかない出来事だったことは予想つかなかった。
生徒会室
「やぁシンボリルドルフさん!初めまして!」
「遠いところからわざわざありがとうございますウィードさん」
「さて、本題なんだけどね。君の生徒であるウマ娘を───」
この続きは…近日投稿します。次回は前話の続きです。