スパイク練習。
セッターの喜清先輩と飛和がコート前に行き攻撃陣にトスをあげる。
その反対コートでリベロの家緒先輩がレシーブで取る。
そしてそれ以外の人はセッターの元に並びとにかく打ちまくる。
これがスパイク練習らしい。
俺は仕方なく飛和の列にならんだ。
「 知夏、ナイスキー! 」
喜清先輩の列から聞こえる声、知夏は的確に打つスパイクを打った。
次に鎌先輩のスパイクも力強くてかっこよくて見惚れた。
「 なにボケっとしてんだよ、早くしろ馬鹿。 」
「 い、いまするところですぅ~!! 」
いつの間にか俺の番になっていた。
俺はボールを飛和の頭上に軽く投げた。
そして俺は全力で走る為助走を始めた。
きっと飛和はめちゃくちゃすごいから俺に合わせてくると思う。
でもそうやって飛和に頼りきってたら俺は上手くなんない。
だから俺は俺の全力をぶつける。
「 うぉ、なんだありゃ!!? 」
鵜飼コーチが声を出したのも束の間。
ボールは床に叩きつけられた。
「 いやぁ…あれ、初見では到底取れないよ… 」
レシーブに入ろうとした家緒先輩が言う。
「 ははっ、二代目変人コンビの誕生だな 」
鵜飼コーチは俺と飛和を見て笑った。
「 叶、なんだ今のは?!あんなんできたなら先に言っとけバカが…!! 」
「 だ、だって今初めてできたし…なんかか、感覚だったし… 」
「 考えて動けよ!!自分の技量ぐらい自分で把握しとけバカ。 」
「 はぁ?!!バカじゃないし…!! 」
「 ねぇ、王様。早くしてくれる?バカなのは君たち2人だからさ 」
後ろに並んでいた蘭が言う。
「 はぁ?!!なんだと蘭!! 」
「 うっせぇわ、ボケ!! 」
「 暴言のボキャブラリーが貧相で可哀想になってくるわ… 」
「 コラ、お前たち。その辺にしときなさい。 」
喜清先輩が一喝をいれた。
それからレシーブ、サーブ練習をした。
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