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今回も最高でした!! いろんな人にバレていく……っっ 面白い!!!
ころん「よし!お風呂浸かろっ!」
莉犬「俺はいいや…ニコ」
ころん「痛い?」
莉犬「ちょっとだけね…笑」
るぅと「お熱もありますからね」
るぅと「先出てて大丈夫ですよ」
莉犬「ありがと」
軽く感謝の言葉をなげる。
本当はすぐにこの場から逃げ出してしまいたい。
その気持ちを教えて、重い体をゆっくり、ゆっくりと動かしていく。
ドアを開けて、鏡に移る体が見える。
擦り傷もある。切り傷だってある。
痣だってあるし、焼き後だってある。
全て痛々しく見えて、こんなものを弟達に見せてしまった自分を不甲斐なく思った。
しばらく立っているだけでも俺には辛い。
でも、それだけは弟達に言えなかった。
全ての行動を共にしないといけないようになってしまうから。
もっと、気を遣われてしまうから。
今でさえも、人よりも気を遣われて。
本来お兄ちゃんの俺がするべきことを弟達がする。
きっと、もっと遊んでいたいだろう。
好きなように時間を過ごしたいだろう。
そんな、弟達の大事な時間を俺は毎日毎日奪っているのだ。
俺はきっと恨まれているだろう。
椅子に腰をかける。
そっと体を拭く。
タオルが傷に当たると、ズキッという痛みが体に走った。
正直痛すぎて、毎回涙目になっていた。
るぅと「莉犬兄!!」
るぅと「あぁ、体真っ赤…笑笑」
るぅと「僕拭くからね」
るぅと「莉犬兄は座っててね、辛いでしょ?」
莉犬「ちょっとだけッ…笑」
また気を遣わせた。
ころちゃんはまだお風呂だ。
きっと、るぅとくんは俺のために早くお風呂から出たのだろう。
そう思うと心がずんと重くなった。
ころん「はぁ、いい湯だったぁ」
ころん「莉犬兄、大丈夫そ?」
ころん「泣いてるよ?」
莉犬「え…?笑」
鏡を見る。
鏡に映るのは、泣いている俺。
そして、それを見て心配そうにするるぅとくんところちゃん。
まただ、また泣かせてしまった。
俺のせいで、泣かせてしまった。
俺は居るのだろうか。必要なのだろうか。
暗い感情だけが、静かに俺の心の中を抉っていた。
るぅと「泣かないの、莉犬…笑笑」
るぅと「可愛い顔が台無しですよ?笑」
るぅと「体拭き終わったから」
るぅと「お洋服着ましょ?」
莉犬「うんッ…」
ころん「はい、ばんざーい!」
ころん「いい子だねぇ〜」
そう、ころちゃんは俺の頭を撫でてくれた。
普通のことだ。普通のことをしているのに。
それでも、褒めえてくれる。
俺は、褒められてばっかだ。
莉犬「かくっ、こくっ、」
ころん「お眠なのかなぁ」
ころん「可愛んだからもう笑笑」
るぅと「着終わったので、寝てもいいですよ」
莉犬「こくっ」
ころん「寝ちゃった笑笑」
ころん「…」
るぅと「あの傷なんですかね…」
るぅと「家で出来るものじゃないですよ…?」
るぅと「でも、莉犬兄は家を出てないはず…」
ころん「兄ちゃん達に聞く?」
るぅと「そうしましょう!」
るぅと「心配ですもんね!」
ころん「そうしよ〜!!」
ころん「その前に兄ちゃんベッド運ぶか」
るぅと「あ、ずるいっ!」
るぅと「僕が運びますっ!!」
ころん「は!僕だしぃ?」
るぅと「なっ、僕ですよっ!!!」
さとみ「なんだなんだ〜?」
さとみ「あれ、莉犬寝たの?」
るぅと「はい」
さとみ「置いといたら、熱上がるから」
さとみ「早く運んでやって」
るぅと「はーい」
るぅと「ってことで早い者勝ちっ!」
るぅと「僕運びマース」
ころん「あ、ずるぅ!?」
ころん「運びたかったのにぃ…」
さとみ「なんか、変わったことあったのか?」
ころん「え?」
さとみ「言ってたよな?」
ころん「体に傷があったんだよ」
さとみ「そうなのか、?」
ころん「うん」
ころん「すごい痛そうだった」
さとみ「そうか…」
ころん「あとね、あとね!」
ころん「めっちゃ痩せてたの!」
ころん「服の上からでも、骨が分かるの!」
さとみ「マジか」
さとみ「めっちゃ食わせてんだけどな…」
さとみ「なんかあんだろうな…」
さとみ「ありがとな、ころん」
さとみ「るぅとにも言っといて」
ころん「うん!」
さとみ「莉犬のことは心配すんな」
さとみ「あいつなら、大丈夫だ」
ころん「そうだよね…!!」
ころん「ありがと!元気出た!」
ころん「僕も莉犬兄の部屋行ってくる!」
さとみ「おぅ!頼んだ!」