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次の日の朝、naは学校がある為家を出て行ってしまう。俺も部屋に一人は不安なのでnaと一緒に外に出て人目のつかない場所を探し一人で歩いていた。
sh「…昨日の事、やっぱnaに話した方がいいよな。」
俺は頭の中でもしもの事態になった時の事を考えていると何かに躓き転げそうになる。
sh「うわっ!」
?「え!?あ、大丈夫?」
なんとか踏み止まり足元を見ると、絵を描く道具などが置かれていた。
sh「あ、ごめんなさい。俺考え事してて…。」
?「気にしないでいいよ。怪我はしてない?」
sh「あ、うん。大丈夫。」
物の所有者は俺と同じくらいの子のようで優しく声をかけてくれた。大人じゃなくてホッとしているとその子が話しかけてくる。
?「もしかしてだけど、君shk?」
sh「え?どうして俺の名前…。」
俺は嫌な予感がして後ずさる。
?「昨日naが話してくれてて、見た目が似てたからそうかな?って」
sh「naの友達?」
?「そう。俺はkn、よろしくね。」
sh「よ、よろしく。」
嫌な予感が外れてホッとしているとknが俺をじっと見つめてくる。もしかして、この目の事知ってる…のか?と少し警戒する。
kn「…綺麗な目してる。めずらしいね。」
sh「…本当に?」
kn「うん。」
どうやら目の事は知らないようだ。naにも言われた“綺麗”という言葉は何だか照れくさい…俺はknとは目線を外して遠くを見つめる。
kn「あのさ、shkさえ良ければ何だけど…shkの絵描いてもいい?」
sh「え!?お、俺?」
kn「うん。風景ばっか飽きてたんだ。」
sh「…俺で良ければ。」
kn「有難う!じゃぁさ、俺の前に座って。」
俺は言う通りに座る。どうしていいのかわからずknを見つめる。
kn「自然にしてて大丈夫だよ。目線も俺じゃ無くていいからね。」
knが声をかけてくれ俺は固くなっていた体を緩める。自然にってどんなだ?と思いながらホテルを見つめていた。
帰ったらnaに話そう…。昨日の事を考えていると体が固くなっている気がして俺はknを見る。
kn「……。」
knはすらすらと手を動かして真剣に絵を描いていた。話していた時とは違う顔付きになっていて俺はじっと見入ってしまう。
kn「…やっぱり難しいなぁ。」
sh「出来たの?」
kn「あんまり上手くないけど見る?」
俺はknに近づき絵を見せてもらう。
sh「え…すごっ。」
kn「人物描くのまだ慣れてなくて。ごめんね、こんなんで。」
sh「そんな事ない、うますぎるって。」
俺はknの絵をまじまじと見る。俺が遠くを見つめている。その目はとても綺麗な緑色で輝いているように見えた。
sh「俺の目… 」
kn「綺麗でしょ?陽に当たるとさ宝石みたいにキラキラ輝いてたよ。」
sh「この絵貰ってもいい?」
kn「いいよ。もうちょっとちゃんと描きたかったけどね。また次も描かせてよ。」
sh「有難う…俺で良ければいつでも。」
kn「よし!今日はこんな所かなー。じゃぁまたね、shk。」
sh「また。」
道具を片付けてknは俺に手を振り去って行く。俺はしばらく絵を見つめながら座っていた。
しばらくあの場所にいたが少し肌寒くなりnaの部屋に戻る事にした。きっとnaもそろそろ帰ってくる頃だろうと時計を見つめる。
案の定しばらくしてnaが帰ってきた。俺はnaにknと会った事を話す。
na「そんな事があったんだ。多分また会えるよ。しばらくここのホテルに泊まってるみたいだし。」
sh「そうなんだ。じゃぁ、また会えたらお礼言おう。」
na「どんな絵か見せてよ!」
俺はゆっくりと絵を広げてnaに見せる。
na「おぉ!すげー!やっぱり“画家”の息子は違うな!」
sh「画家?」
na「そ!ここのホテルにも何個かknのお父さんの絵飾ってるよ。」
sh「そうなんだ。」
na「この絵すごくshkの目がキラキラ輝いてていいな。めちゃくちゃ綺麗じゃん。」
俺はじっと絵を見つめてるとある事を思い出す。
sh「そうだ、言わなきゃいけない事があって…。」
俺は小さな声で昨日の夜の出来事を話す…。
na「全然気づかなかった。何しに来たんだろう…」
sh「俺、やっぱりここ出て行った方が…」
na「まだ何も言われてないじゃん。出ていく必要なんてないって。」
優しく肩を叩かれるも俺の不安は取り除けないままだった。
na「今夜俺も起きておくから。心配しないで。」
sh「na…。」
俺はnaの手を握り募る不安を抑えようとした。いつもと変わらない夜を過ごし…就寝の時間になる…