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『愛』ってなんだろう。
親の愛情とか、恋人の愛情とか、無償の愛とか言うけどさ。
それって定義決められてんのかな。
ま、決められてても俺には関係ないのか。愛されずに生きて、これからも愛されないだろうから。
「な、お前。俺ん家来いよ」
「…え?」
愛されない、はず…だよな。
「お前、名前は?」
「え…ぁ、いや」
「俺は花崎亮太だ。お前は?」
答えた方がいいんだろうけど、答える気にならない。でも答えないときっとこの人はしつこく聞いてくるはず。
「宮村燈李」
「そうか、燈李。行く宛てないなら俺ん家来いよ」
これは、たぶんあれだ。よくニュースとかで見るやつ。
「俺を殺す気ですか。それとも犯す気ですか」
「え、いやなんでそうなるんだ?」
「え?」
花崎さんはキョトンとした顔で俺に手を差し伸べた。
「下心とかないよ。ただ助けたいだけ。どうかな」
俺にはこの手を払い除けることもできるし、掴むこともできる。掴んだら、この先の人生が一変することは目に見えてわかっている。もう愛されることがないなら、ちょっとぐらい変な人生送ってもいいかもしれない。いや、もう十分変な人生だな。
「よろしく、お願いします」
「よろしく。行こうか」
俺は花崎さんに着いていきながら思った。なんで俺を拾ったんだろうって。
フィオレ
猫下僕
47
#🍓☕のカフェ
コメント
1件
読み終わりました。冒頭の「愛ってなんだろう」という問いかけから一転、公園で声をかけられて「♡♡♡か犯すか」と返す燈李くんの反応に、どれだけ傷ついてきたかが一瞬で伝わってきて胸が苦しくなりました。それでも花崎さんの「ただ助けたいだけ」という真っ直ぐな差し出し手に、恐る恐る掴んだラストシーン、すごく好きです。なんで拾ったんだろう——その謎がこれからどう紐解かれていくのか、続きが気になります。