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「はぁ……本当、何も分からんわお前の事。何なんだよお前」

「んー、神父ですかね?」

「それも”一応”だろ。テメェ普通の神父と違いすぎンだよ」



彼が呆れたように明後日の方角へ視線を流す。



はて、普通の神父と違う……という台詞が出るということは、彼はその”普通の神父”とやらを知っているのだろうか。


僕は神父という人物を前神父と僕くらいしか知らない。

更には前神父についての記憶ははっきり言ってあまり憶えてないので、僕には比較対象も参考対象も何もいないのだが…


どうやら彼からすれば僕は普通の神父たちとは違い過ぎるらしい。確かについ数秒前に自分でも思いはしたんだけれど。



「なら今度は貴方の事を何か教えて下さいよ」

「あ?」

「僕が貴方に質問するので」

「はー?ンでそんなこと…」

「じゃあ一つ目」

「話聞けよ……」



またもや彼の意見を無視し、提案を押し通す。

少し思ってはいたが、彼は押しに弱いのかもしれない。


この状況で強引に話を展開させる事に恐さや申し訳なさが全くない訳では無いのだが、今は彼のその性格を少々利用させて貰うことにした。



「ラグーザって貴族なんですか?」

「おい呼び捨ての許可は出してねえぞ」

「まあまあ」

「………………貴族」

「やっぱりそうなんだ。服装が凄く豪奢だから、そうなのかなって思ってたんですよね」

「ああ、この服ね……。正装だからな、そら余程の常識知らずじゃない限り一目で分かるか。まあ別に毎日こんなめかし込んでるわけじゃないから偶々だな」



正装なのか。でもそう言われれば納得だ。


上品さや華やかさが依然として貴族の品格を醸し出し、纏う者(ラグーザ)の良さを余すこと無く引き立てている素晴らしい衣装。けれど、いくら貴族といえども日常で着るにしては些か豪奢過ぎる気もするし、少しばかり窮屈そうでもある。



「へぇ。じゃあ普段はどんな格好してるんですか?」

「別に言う必要ねぇだろ。それに、言う程のモンじゃない」

「えぇー」

「うるせえ」

「はい」



彼の瞳が一瞬鋭さを増した気がしたので大人しくここらへんで引いておくことにした。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



この作品を読んでくださっている皆様、

こんにちは。


連絡もなく2週間ほど無断休載してしまい申し訳有りませんでした。

いつの日か火曜に載せれずともその週のうちには投稿すると宣言していたのですが、守れませんでしたね…。

本当に合わせる顔(?)がございません…。



埋め合わせと言ってはなんですが、今週は2話分を公開致しました。


こんなぐだぐだ連載ですが、完結だけは必ずさせますので、どうかお付き合い下さい。



そしてこの時期は特に体調を崩しやすいかと思います。皆様は体調を崩されないよう、ご自愛下さい。

by.家族で病が循環している作者



※この作品での()は基本セルフルビです。


今回出てきたルビ⇩

・纏う者(ラグーザ)

【神父と人外】     退屈とは遠い場所で

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