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緊急事態。アガサが侵入し、建物内は警報が鳴り響く。トゥループも侵入した。警報の調子がおかしくなる。アライアンス達は距離を取り、スキビディトイレが時間を稼ぐ。建物内では本来許されないはずのロケラン弾やレーザーが放たれる。スキビディ讃歌が聞こえる。スカルも距離を取り、エネルギーブラスターで戦った。しかし、アガサは真上にドゥームキャノンを放つ。天井に穴が開かれた。月夜が見える。アガサはその穴から地上へジャンプする。何かが落ちる音。巨大なエネルギー弾が放たれ、建物を丸裸にする。次々にユニオンたちが撃墜される。スカルはたまらず逃げ出した。と、目の前にインパクターが現れる。スカルは攻撃を避けようとしたが、爆風で吹き飛ばされた。背中を強く打ち付けたせいでジェットパックが壊れる。左腕を失い、動けない。スカルが意識を手放す前に見えたのはキャリアがレーザーで建物を跡形もなく破壊していく姿だった。
騒動からしばらく経つ。遅れてタイテレが到着した。廃墟が目に入る。
タイテレ「くそったれ!アイツら、絶対にぶち殺す!」
そう吐き捨てて黒い煙に包まれた。
かろうじて生き残ったユニオンたちの救護が行われる。ルビーは空を飛びながらスカルを探す。
………居た!意識を失っている。クライナーも駆け寄る。
クライナー「ルビーさん……落ち着いて…」
ルビーは気が動転した。スカルに手を差し伸べる。スカルは掴み返してくれない。
ルビー「ああああああ!!!!」
ルビーは膝から崩れ落ちた。悔しさがこみ上げる。スカルを無理にでも本部に連れて行っておけば……
後悔するルビーの背中を通り雨が打ち付けていた。
クライナー「まだ希望はある。」
クライナーはスカルをスキャンする。
クライナー「ルビーさん、まだ彼は生きています。死と生のギリギリのところにいますが… 」
ルビーはクライナーを見上げる。
ルビー「まだ……助けられる……?」
クライナーは頷く。しかし、表情は曇ったままだ。
クライナー「はい。しかし、残された手段は一つだけ。それも、禁忌を犯すことになります。スカルさんが息を吹き返した時どう思うか……。
……………ルビーさんの判断に委ねます。」
ルビーはどういうことか、瞬時に理解した。
ルビー「………お願いするわ。私が全責任を負う。」
……………… 真っ暗闇の中、目を覚ましたスカル。目の前に、誰かが立っていた。男だ。
男「スカル。君はルビーの所に戻りたいか?」
男はスカルとルビーの名を平然と口にした。
スカル「……なぜ僕らの名を?」
男は間を置いて答える。
男「調べさせてもらったよ。それに私は、アライアンスとはお付き合いが長いからね。」
怪しすぎる。
男「わかってると思うが、君は今、生と死のギリギリの場所を彷徨っている。生き返る方法はただ一つだけだ。」
スカルは思わず聞き返す。
スカル「どうやって!?教えてください!」
男は苦笑いを浮かべる。
男「いいだろう。しかし、あとで私の質問に答えてもらう。生き返るには、現世で君を✕✕✕✕✕✕✕✕にすること。つまり、本来の自分を捨てること。それだけだ。」
スカル「!!!」
男は続ける。
男「周りの人間がどう見てくるかは分からない。
もし、それが嫌なら私が君にトドメを刺そう。
……だが、君がルビーを守りたいと本気で思うのなら生き返らせよう。」
スカルはルビーとの思い出を呼び起こす。いつでも笑顔で接してくれた優しいルビー。守られてばかりの自分。
スカルは決意した。今度こそは…………!口を開き宣言する。
スカル「ルビーを信じます。」
男は全てを理解した。
男「いいだろう。」
いきなり視界に緑の稲妻が光る。次の瞬間、男は居なくなっていた。スカルも意識を手放す。
天井。耳にはイヤホンがはめられていて、スキビディ讃歌が聞こえる。
スカル「……………?」
意識がぼんやりしていたスカルは深呼吸をする。どうやら助かったようだ。
スカル「(あの男は一体……?)」
そんなことを思いながらスカルは体を起こす。イヤホンを外そうとするが器具が固定され取れない。次第に意識がはっきりしてくる。と、目の前の科学者スキビディのチーフがこちらに気づく。
クライナー「……!ルビー!」
スカルは辺りを見渡す。そして鏡を見た。
しばらくしてドカドカと入ってきたのはルビーだ。
ルビー「スカル!!」
ルビーは、スカルに近寄る。
スカル「ルビー、何とかなったよ。」
ルビー「ごめんなさい、こんな身体にしてしまって………」
泣きながら謝るルビー。もう一度鏡を見る。そこには、ミュータントスキビディトイレになったスカルの姿があった。
スカル「ありがとう。ルビーたちが助けてくれたんだね。」
すすり泣くルビーをスカルは慰める。
スカル「僕はルビーを信じてる。変わらない笑顔で接してくれるって。」
ルビーがスカルの身体を抱きしめる。スカルはルビーの背中に手を当て、目を瞑る。そして、
二度とルビーを悲しませないと神に誓った。