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⚠︎注意⚠︎この連載は文豪ストレイドッグスの夢小説になります。
・オリジナル夢主
・話の流れ等の原作無視や捏造有り
・キャラ崩壊・口調迷子(させるつもりはありません)
・作者はアニメ全話視聴しただけのニワカ
・後からの内容の変更や訂正有り
・拙い文章(誤字や誤用があればコメントで指摘してください。訂正します)
大丈夫な方のみ続きをどうぞ。大丈夫じゃない方々は回れ右でお願いします。
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「漸く見つけました」
不思議な声に気が付き顔を上げた。白い服を着た男だった。
大人だ。警戒しなければ、子供である自分は利用されてしまう。
然う思うよりも先に、懐に仕舞ってあった短刀を反射的に取り出し相手に向けていた。
「……誰?」
丸で長い夢を見ていたように、頭がボーッとする。
この男は何故傘を差しているのだろう、と辺りを見渡すが視界はまだぼやけている。躰が水に打たれていることを感じ、雨が降っていることを知った。確かに雨音も聞こえる。土臭さに混じって、自分から血の臭いがする。口の中で血の味もする。一体何をしたらこんなに汚し負傷するのかと他人事にも思った。
「然う警戒しないでください。僕は貴女を助けに来たのです」
嘘吐け、助けに来たような奴には見えない。抑も何から助けるって言うんだ。耳当たりの良いことを言って騙す気だろう。「おいで」とでも言いたげに傘を少し此方へ傾けてきたので、短刀を強く握り直して距離を取った。
斯ういった奴らは大体──
「──異能目当て、だよな?」
如何やら自分は精神操作系の異能力を持っているらしいので、自分を狙ってクソみたいな誘惑の言葉を吐く汚い大人は多く見てきた。この異能は多くの人を殺めた程には強力らしく、軍警にも狙われたことがあるくらいだ。今はもう、扱えなくなってしまったが。
「そんなことはありません。と言いたいところですが、貴女は警戒心が強いらしいので無駄に嘘を重ねるのは辞めておきます。互いの為に、僕と一緒に来て頂きたいのです」
「嫌だ」
「おや、即答ですか」
当たり前だ。糞野郎共に利用されるのはもう懲り懲りだ。
「理由をお聞きしても?」
「互いの為だと言うけど、斯う云うのは大体大人にしか得がないのは知ってる。其れに名前も知らない男にほいほい着いて行く程馬鹿じゃない」
「之は失礼。僕はフョードル・ドストエフスキーと申します。互いの為に、という点に嘘はありません。貴女を迎えに来ました」
「執拗いなお前」
未だ言うか。今迄の奴等と何ら変わらないな。1回断ったら大人しく帰れ。斯う会話していくうちに少しずつ視界がハッキリしてきて、只の白い男の影だったものが異国の服と帽子を身に付けた外国人だとわかった。此処は公園で人通りもある。「誘拐される」とか叫べば此奴も諦めて何処かへ行ってくれるだろうか。など考えていると、この男は意味のわからない言葉を発した。
「孰れ、僕の元に居たいと貴女は思うようになりますよ」
「はぁ?そんなわけ───
「そんな訳ない」と言い終えることは叶わず、何時の間にか知らない通路に居た。隧道か、地下だろうか。
「サプラァーイズ!」
「…………は?」
真っ白な外套を羽織った、また別の男が急に出てくるので驚き過ぎて固まってしまった。何なんだ、今日の自分のアンラッキーカラーは白なのか?否そんなことは如何でも良いな、目の前の出来事に集中しよう。
「之は之は初めまして、お嬢さん!めちゃくちゃご機嫌ようー!!」
「うっるさ、音量落とせよ……」
「あっ、ごめんねー♪」
此奴直す気ないな。
「何処だここ。今度は誰。先刻の胡散臭い、なんて言ったっけ……ヒョードル?とかいう名前の男は?」
「うんうん、随分と困惑しているようだね!」
体勢を直し手に持った儘の短刀を外套の男に向けたが、何処からか現れた手袋にひょいと自分の小さな手から取り上げられた。
「なっ…!?」
「そんな君に初対面クイィィィズ!!私は一体何者でしょーうか?!」
「……知るか」
「それじゃあ答えになってないよ〜」
クイズって何だ、クイズって。今この状況でするものか?頭が可笑しいのかこの男。まるで見世物のような抑揚の言葉遣いとテンションで此方の調子が狂う。
「え、ええと……ふ、不審者」
「うぅーん、君から見たらそうなのかもしれないけど、惜しいね!残念!」
惜しいのかよ。
「正解は道化師!!擂鉢街育ちの君には難しかったかな?」
不審者で惜しいとされて正解が道化師って、それはこの男と違って普通に道化師を生業としている人に失礼じゃないのか?
「私の名はニコライ!ニコライ・ゴーゴリさ!そして此処は私達の秘密の地下道。之から君を運ぶ輸送車迄連れて行くから着いて来てね」
「先刻の男にも言ったけど、嫌だ。行かない」
「釣れないねぇ」
「執拗いんだよ諦めろ。自分は帰るから、追わないでくれよ」
「追うなと云うのは無理があるけど、抑も君に帰る宛てなんてあるのかい?」
「……」
思い返してみたが、無かった。帰る宛てなんてものはこの頭の中に、記憶に無かったのだ。自分は先刻の男に声をかけられる前迄の記憶が曖昧だった。だが曖昧な中でも思い出せるスラムのような雰囲気のあの場所は、この道化師の言った「擂鉢街」らしい。
「……さぁ?擂鉢街辺りでも探せばあるだろ」
「否、無いね。君の帰る宛てになる場所はこの辺には無い。君は擂鉢街に行っても異能目当ての輩に狙われ、何も知らない輩にも幼い女の子であることから狙われ、街中へ行っても軍警に狙われている」
適当に言って踵を返そうとしたが、自分の言葉は直ぐ様否定された。それは考えていなかった。本当に頭が働いていないんだと、そして頭を使うのが苦手なんだと実感する。
「その点、私達も君の異能力を欲しているが他と違って雑に扱わず手厚く保護するだろう。安心安全の住処と食事を与える。ドス君の言っていたことだから、保証はするよ。如何?私達と一緒に来る気になったかい?」
そう言い乍ら、ニコニコと手を差し伸べてくる。それは、多分他の大人からも聞いたことのある言葉だった。信用はできない。抑も元から自分は今迄独りで生きてきたのだから、今更どうってことはない筈だ。差し伸べてきた手を払い、道化師の居る逆方向に向かって走った。
──が、何故かまた元の位置に戻って来た。
(此奴の異能力か…!!)
彼の外套から出て来た自分は、いとも簡単に捕まってしまった。逃がすまいと抱き上げられ、雨で流れなかった血痕が彼の白い服に移り滲む。
「離せっ!!」
「おっと、暴れないでお呉れよ。迂闊殺しちゃったらドス君に怒られちゃうでしょう?」
目一杯暴れて抵抗したが、無慈悲にも子供の力では大人に勝てず寧ろ拘束がキツくなる。呼吸できない程ではないものの、全く動けなくなってしまった。
「はぁーい、じゃあ行きましょうねー」
「うざいな。子供扱いするな」
「ならば大人扱いとして、君を縛り上げて何時発砲するかわからない拳銃を突き付けて欲しいのかい?」
「なんでそんな極端なんだよ……」
「うん、漸く大人しくなってくれたね!良い子だ!」
五月蝿いしうざいし他の大人共と変わらず胡散臭い。過去最悪と迄は言わないが、この男、嫌いだ。
「はぁ〜い、ドス君!連れて来たよー!」
どうやら目的地に着いたらしい。目の前には先刻会った男が居た。何を考えているのかはわからないが、腕を組み顎に手を当てて何かを熟考していたようだ。
「随分と遅かったですね……少々運び方が乱暴じゃありませんか?」
「途中で何回か逃げてしまったのだから仕方ないよ」
そう、実は何回かこの細い躰を無理矢理捻じるように腕からするりと抜けては逃げていたのだが、その度に此奴の異能で捕まった。最終的には手足を縛られ外套から取り出した大きな袋(地上から適当に持ってきたらしいが恐らく窃盗)に首から上だけ出して詰められている状態だ。ズキズキと痛みを思い出してきた躰で態々逃げた自分の苦労は報われなかった。
「この子ね、連れ戻しても連れ戻しても繰り返し何度も逃げようとしていて、諦めが悪かったんだ」
楽しそうに言うんじゃない。今思えばこの男、妙に連れ戻すときのバリエーションが豊富だったのだが、さては態と逃がしては自分の反応を楽しんでいたな?何回か捕まったときに「イヒヒ」等の笑いが漏れたのが証拠だ。悪趣味な奴だ。
「遊び過ぎですよ。まぁ、殺さなかっただけ良かったとしましょうか。出発しましょう」
ほら、遊びって言ってる。
「では、今日はよろしくお願いします」
彼が挨拶した先の運転手は脅されているのだろうか。横目で見ただけでもわかる位には、其れは酷い顔色をしていた。やべぇ奴等に扱き使われて可哀想な奴だなとじっと見詰めていたら目が合った。途端、何と呼ぶのかは忘れたが、ほんの一瞬だけ緊張感が走って身の毛が弥立つものを感じた。
その瞬間について思考を回そうとしたが、今度は道化師でない方の色白い男に抱き上げられて何を考えようとしたのかが頭の中から吹っ飛んだ。思考することに慣れていないんだ集中させろと心の中で文句を言っておく。
袋からは出して貰えたものの、手足は縛られた儘輸送車の荷台に乗せられた。此処迄来てしまったらもう逃げる気も起きない。諦める心算も無いが、今は其の気が失せてしまったのだ。道化師は別の仕事があるらしく、別人のように畏まった黒いスーツに早着替えして去っていった。今は荷台に死神野郎と2人きり。荷台とは思えない程小綺麗な内装になっていて、ラジオからは優雅なクラシック音楽が流れている。この男の趣味だろうか。
「……なぁ、訊いてもいいか?」
「何でしょう?」
「ええと、この輸送車は何処に向かってるんだ?」
本当は運転手について聞きたいことがあったのだが、思い出せなかったので次に疑問に思うことを訊いた。
「貴女の新しい家ですよ。其の前に色々なところに寄りますが」
「誘拐じゃんか」
「別に貴女を誘拐しても、誰も困りはしないでしょう。貴女の事は粗方調べましたが、戸籍も無いようですし」
誰も困りはしないと云う言葉は、何故か自分の内蔵をこわばらせた。酷く不快だったので敵意も含んで睨んだが、彼は気にせず続けた。
「何なら、貴女が起こした事件の捜査は未だに終わっていないらしいですよ。身を隠せる居場所は有った方が善いのでは?」
「悪いけど、事件のことをハッキリとは思い出せない。でも狙われていることは知っているから確かに居場所を得られるのは助かる」
「でしたら──
「──けど、困ることも有る。『異能目当て』ってお前言ってたよな?自分はあんまりこの力を使いたくないし、絶対にお前等の為なんかに使わない。と云うか、今はもう使えなくなったからお前等にとっても困るんじゃないの?」
「成程。ええ、それでも構いませんよ」
意外過ぎる返答に声も出ず一瞬、肺迄硬直してしまった。え、此奴、今なんて言った?
「貴女が異能を使えなくても構いません」
自分の心を読んだかのように返答を繰り返される。
「何故異能を使いたくないのか、使えないのかは非常に気になるところですが、無闇に人のプライバシーに首を突っ込むのは無粋でしょう。今は訊かないでおきます」
「いや、ちょっと待って、意味がわからない。異能目当てに誘拐した相手が異能を使えないんじゃ用は無い筈だろ」
「今は未だその段階では無いのです。必要な時に使えるようになっていれば良いんですよ」
「段階って?また使えるかもわからないのに?」
「此方の話です。子供の貴女には関係ありませんよ」
「万が一利用されるかも知れないのに事情も知れないとか1番嫌なんだけど」
「強いて言うなら仕事ですね。孰れ話します。そして貴女の異能は、必ず使えるようになります。僕達の為に貴女は其の力を使うでしょう」
また変な事を言いやがる。何で自分の未来が確実にそうなると言わんばかりに断定する。どこかでそれが本当になるかもしれないと思わせるのだから、呪いの言葉のようで気持ちが悪い。そんで、人を殺した異能力が必要な仕事って一体何なんだ。裏社会の人間か?仲間の道化師も先刻軽々しく地上から物を盗ってたしな。
「では、此方からも改めて貴女に訊きたいことがあります」
「ん?」
「僕達と一緒に来て頂ける気にはなりましたか?」
此奴の言葉が本当だったら、自分を狙う軍警や他のクソな輩から逃げ回る必要が無くなる上に身を隠せる安全な居場所も得られる。何かしらの目的に異能力を使わせたい以外には危害を加えられることも無く、何ならその目的以外で異能を無理に使わせる気も無いようだ。
「良いよと言ったら嘘になるが、もう此処に乗せられた時点で既に逃げる気は起きなくなったよ」
だが、飽く迄も本当だったらの話だ。
「けど確認させてくれ。先刻の道化師の言った自分を保護するってのは本当か?お前の互いの為と云う言葉は本当か?只の言葉は信じられない。今は異能を使えなくなってしまったのが悔しいくらいに、嘘吐きの大人は多いんだ」
「確かに、証明することは難しいですね。ではこうしましょう」
その後に続いた内容は、信じられない言葉だった。
「もし僕達が貴女に危害を加えず丁重に保護することを怠ったり、この話の内容に虚偽があった場合は、貴女が異能を使えるようになり次第その力を僕達に使って頂いても構いません。因みに貴女の異能力の発動条件については、調べても情報が多すぎて絞れなかったので不明の儘ですよ」
発動条件不明のこの異能を使っても良いと云うのは、此奴等を殺して逃げても良いと云うことと同義だった。が、言外に「どうせ逃げられない」と云う脅しも含まれていた。
「……わかった。着いてく」
冷静になってみれば、此奴等から逃げられると思える方が可笑しな話だと気付いた。最初に声を掛けられた時点で逃げることは叶わないと決まっていたのかも知れない。
「有難うございます。言質は取りましたよ」
「本当に、本当なんだよな?」
「勿論」
「…………嘘だったら、此方もお前を騙すから」
最後に付け足すように小声で呟いたが、音楽にかき消されて彼に届くことは無かった。どうやら彼は音楽に集中したいらしく、沈黙が流れる。自分は揺れる輸送車で硬い床に寝っ転がっている状態が辛くなってきたので、芋虫のように荷台の隅迄移動し壁に寄りかかった。やっと足が伸ばせる。だいぶ楽になった体勢で音楽を聴き乍らボーッと揺られていると、疲労のせいか何時の間にか眠ってしまっていた。
ガタンッ
「うわっ痛ったッ……!?」
輸送車が大きく揺れ、思いっきり後頭部を打つけて目を覚ました。手は縛られた儘だったので痛む頭を抑えられず只蹲ることしかできなかった。
「おはようございます。もう徐々着きますよ」
自分が起きたことに気付いた彼は、その瞬間迄読んでいたらしい本を置いて拘束を解いてくれた。揺れが止まって到着したことがわかれば、「行きましょうか」と手を引っ張られ荷台から降りる。けど此奴、パッと見細いのに大人だからか力が強い。逃がさないようにと強めに握っているが、此方としては先刻も言った通り逃げる気はもう無いので少し力を緩めてほしい。痛い。
「家って言ってなかったっけ」
輸送車を降りて行き着いた先は人目の着かない小さな喫茶店だった。自分の服には結構血の臭い、其れどころか目立たないとは言えど血そのものが付いているのだが、こんな状態で斯う云った店には入っても大丈夫なのだろうか。
「その前に色々と寄るところがあると言いましたよ。其れより、お腹空きましたでしょう?」
確かに、最後に食べたのは何時なのか覚えていないが、お腹は空いている。
「好きな物を頼んで下さい」
そんなことを言われても、こんな処は初めて来たし食べたことも無いので勝手がわからない。取り敢えず、パッと目に入ったメニューの表紙に1番大きく「当店1番人気!」と載っていたパンケーキを指差すと、彼は店員を呼んで飲み物も一緒に注文を済ませた。
「然う云えば訊き忘れていたのですが、お名前をお伺いしても?」
「名前?」
「之から一緒に過ごしていくなら、名前がわからないと不便ですので」
「そんなのもう覚えてないよ。何か適当に付けて適当に呼んで」
然う言うと少し困ったように俯き考え始めた。意外にもちゃんと考えるのか。余程巫山戯た名前でない限り、本当に適当で良いのに。
「ふぇ、へ、っくしゅっ!!」
ああ、先刻雨に打たれて其の儘だったのを忘れてた。服の表面はある程度乾いているが、中はぐっしょり湿っていて肌寒い。其処で店員が珈琲と林檎ジュースをテーブルに置いていく。パンケーキは飲み物よりも時間が掛かるらしい。彼の方を一瞥したが、未だ熟考中のようだ。何故そこまでして考えようとするのかよくわからないが、掛ける言葉も無いので邪魔せず其の儘放っておくことにした。林檎ジュースを飲み乍らもう暫く無言の時間を過ごすと、遅れてパンケーキがやってきた。
「お待たせ致しました。此方『ふわふわ贅沢全乗せパンケーキ』になります。ごゆっくりどうぞ」
カタン、と皿をテーブルに置いて店員が去って行く。名前の通り生クリームや種類豊富なあまり見慣れない果物等のトッピングが多く乗っている。美味しそう、こんなに大きいのか。パンケーキから漂う甘い匂いにお腹が鳴りそうだったので、慣れない手付きで急いでフォークに乗る限りの生地と甘いトッピングを乗せて口に運んだ。
「ん、うまっ!?」
口一杯にモゴモゴし乍ら自分でも驚く程の声量で然う声を漏らすと、彼もまた驚いたようで目を丸くして此方を見た。
「甘くて美味い!この黄色いベタベタ何?結構好きかも」
やっと咀嚼しきって飲み込んでから続けて訊いた。黄土色に透けるベタベタした液体の独特の甘味が気に入った。
「蜂蜜ですよ」
「あ、『はちみつ』って平仮名で書かれた空き瓶なら見たことがある。こんなに美味かったのか、もっと早く知りたかった」
然う言うと、此方の様子が可笑しいのかくつくつと笑い始めた。
「な、何」
「いえ、何でもありません。唯、濡れ鼠が必死に餌を頬張っているようで面白くて」
「最低な表現だな。濡れ鼠なのは否定できないが」
にしても、空腹も相俟ってる所為か美味過ぎる。一旦この男は無視しよう。初めて食べるパンケーキとやら蜂蜜とやらに目を輝かせ、夢中になって頬張った。冷えた躰に生地の暖かさが腹の中から広がる幸せを感じているところで、此奴がまた口を開いたかと思えば──
「貴女の名前ですが、ヴェーラ。『ヴェーラ・ドストエフスキー』は如何でしょうか」
「………………は????」
──何故此奴と同じ名前が入っている。
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【濡れ鼠の少女】やべぇ奴らに拾われたと云うより捕まってしまった可哀想な少女。逃げることを諦めた。齢9歳にして精神操作系の異能力を使って多くの人々を殺したことがある。
【魔人】精神操作系の異能力を目当てにヴェーラに近付いたが、彼女に対して異能を抜きにしても興味を持っているらしい。何か事情を知っているようだ。
【道化師】仕事に必要な異能力者だったとは云えど、面白い反応をする純真無垢(?)な子供が仲間に加わりそうでご機嫌。こっそり構いに行こうとしている。
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profile
名前:ヴェーラ・ドストエフスキー
年齢:現時点9歳
誕生日:不明
身長:現時点130.2cm
体重:現時点22.3kg
好物:蜂蜜
異能名:不明
座右の銘:「嘘吐きは騙されても仕方ない」
容姿:両目とも黒い瞳だった筈だが、右眼が白く濁りがかっているため灰色。肩まで伸びた黒髪。肌は日焼けしていない状態でも小麦肌の地黒。
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読んで頂きありがとうございました!
前にもチャットノベル版で『魔人の仔犬』を2話だけ連載したことがありましたが、色々と描写を変更しています。
この作品を読む際守って欲しいこと:
【 OK 】
✔︎︎︎︎ 二次創作(夢小説等)の参考
コメントに「〇〇を参考にしたい」とか一言ください。許容範囲内かどうかを確認したいので事前に許可を得てほしいです。
✔︎︎︎︎ 無言ブクマ
✔︎︎︎︎ 無言フォロー
✔︎︎︎︎ 注意・正当な通報
【 NG 】
✘ 無断転載・パクリ
✘ コメント欄を荒らす・イタズラの通報
NGは絶対やらないようお願いします🙏
投稿頻度はかなり不定期でめちゃくちゃ遅いです🐢𓈒 𓂂𓏸
なんなら前に連載していたチャット形式の方で書いていた方の最後の更新から今1年経ちそうなくらいには遅いです。
今回は本編だけでも約8000文字とあまりテラーでは見かけない文字数で長かったかもしれませんが、反応を見ながら少しずつ調整します。すみません。
これからも読んでくださると嬉しいです。
では、また次回お楽しみに✎𓈒𓂂𓏸