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葵 .
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『残るもの』
🍵「……」
🦈「そんなに見る?」
🍵「……見てない」
🦈「見てるじゃん」
こさめが軽く笑う。
その声は、いつもと同じ。
🍵「……」
でも、違う。
🍵「……痛くないの」
🦈「もうそんなでもないよ、何も感じないに近いかも」
あっさり言う。
🍵「……ほんとに」
🦈「ほんとほんと」
少し大げさに肩をすくめる。
🍵「……」
その動きに、すちは無意識に顔をしかめる。
🦈「……なにその顔」
🍵「……別に」
🦈「絶対なんか思ってる」
言えない。
🦈「……すっちー」
名前を呼ばれる。
🍵「なに」
🦈「気にしすぎ」
すぐに否定できない。
🦈「……これ?」
こさめが、自分の傷に軽く触れる。
🍵「……やめて」
思わず強く言う。
🦈「え」
🍵「……触んないで」
🦈「……なんで」
言葉が詰まる。
こさめは一瞬だけ黙って、
🦈「……そんな顔するなら」
にこっと笑う。
🦈「戦士の勲章ってやつ?」
明るく言う。
その言葉。
その笑い方。
胸が、ぎゅっとなる。
🦈「……かっこよくない?」
🍵「……やめて」
今度は、少し弱い声。
🦈「えー、なんで」
視線を逸らす。
🍵「……見てると」
ぽつりとこぼれる。
🍵「……苦しい」
こさめの動きが止まる。
🦈「……なんで」
🍵「……俺のせいだから」
はっきり言う。
🦈「……違うよ」
すぐに返ってくる。
🍵「違わない」
🦈「違うって」
言い合いになる。
でも。
🍵「……だって俺を庇ったんじゃん」
🦈「……うん」
🍵「……だったら」
🦈「でもそれ、こさめが勝手にやったこと」
正論。
でも、納得できない。
🦈「……すっちー」
少しだけ、声が柔らかくなる。
🦈「…こさめはね…助けたかっただけ」
🍵「……」
その言葉が、余計に刺さる。
沈黙。
🦈「……ねぇ」
🍵「なに」
🦈「そんな顔で見られる方が、嫌」
言葉が止まる。
🦈「……だってさ」
少しだけ笑う。
でも、さっきより静か。
🦈「せっかく助けたのに、ずっと苦しそうにされるの」
🦈「……意味ないじゃん」
🍵「……そんなこと」
🦈「あるよ」
やさしく、でもはっきり。
すちは何も言えない。
こさめは少しだけ近づいて、
🦈「……ほら」
🦈「こさめはもう、痛くもないし辛くもないよ」
🦈「だから」
少しだけ間。
🦈「……そんな顔しないで」
まっすぐ言う。
すちは、視線を上げる。
その顔は、
やっぱり、いつもと同じで。
でも。
その笑顔が、
無理してるものじゃないってことも、
なんとなく分かってしまう。
🦈「……すっちー」
🍵「なに」
🦈「こさめはね、助けてよかったって思ってるよ」
🦈「ほんとに」
その言葉に、
少しだけ息が詰まる。
しばらくして、
🍵「……それでも」
小さく言う。
🍵「……こさめちゃんを見るたび思い出す」
🍵「……自分じゃ守れなかったって」
こさめは、少しだけ黙って。
🦈「……じゃあさ」
🦈「これから守ってよ」
予想外の言葉。
🦈「……今度は、すっちーが」
言葉が出ない。
🦈「……それでいいじゃん」
軽く言う。
その軽さが、少しだけ救いになる。
すちはゆっくり息を吐く。
完全には消えない。
たぶん、一生。
でも。
🍵「……約束はしないよ?」
ぽつりと言う。
🦈「え」
🍵「……守れる保証ないから」
🦈「……なにそれ」
少しだけ笑う。
🍵「……でも」
少しだけ間。
🍵「……やる」
こさめが、少しだけ目を細める。
🦈「……そっか」
それだけ言って、
また笑う。
🦈「……でも、こさめはもうすっちーに守ってもらえないんだよ」
過去一意味不かも