テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
40
715
kana
79
ガチャ、
時刻は19時30分。大広間に行くと、もう2人が座って待っていた。
渡「涼、舘さん…、何処、居たんだよ…。」
宮「…。」
渡「探してた、のに…、」
涼太は何も答えてくれないどころか、目すら合わせてくれなかった。仕方がなく、諦めて椅子に座る。
ラ「これが、最後の投票だよね、」
渡「…そうだな、」
人狼が死んだら、その時点でゲーム終了。村人陣営が死んだら、人狼の勝利で残りの村人陣営も処刑されて終了。…どっちにしろ、涼太と生き残る道は、無い。
このまま行けば人狼である涼太が処刑されて、ゲームが終了する。ラウと俺が生き残って、ここを出る。それは涼太も理解してるはず、なのに、
…何で、そんな落ち着いていられるんだよ…。
涼太は黙ってぼー、っとしている。まるで死を待っているかのように。…怖くねぇのかよ、涼太は。俺は今でも死ぬのが怖ぇよ。涼太も、同じじゃ、ないの?
ラ「…時間ない、」
時計を見ると19時55分。後5分以内に誰かに投票しないと、全員死ぬ。もうそれでも良いか、って一瞬脳裏をよぎった。でもラウは、生きようとしてる。ラウの目が、そう言ってる。あいつは、生きて、ここを出よう、って決めたんだな。…俺が今からする事は、最低だな。
渡「投票、しよう、」
ラ「…うん、」
ようやく涼太の目に意識が戻ったようで、軽く頷いてくれた。
渡「じゃあ、いくぞ。…せー、の、」
ごめん、これからする事を許して下さい。
…
―宮side―
19時55分。俺の命が終わるまで、あと5分。何も考えられない。死ぬ間際、って、こんなもんなのかな…。皆、そうだったのかな。
でも、もう終わる。こんなクズの俺が、この世から消える。翔太とも、もうお別れ。
渡「投票、しよう。」
ラ「…うん、」
投票の時間が来たようなので、賛同という意味で軽く頷く。翔太は汲み取ってくれたようで、掛け声をかける。
渡「じゃあ、いくぞ。…せー、の、」
最後まで翔太に投票するのは躊躇って、ラウールに投票した。
…次に俺の耳に聞こえたのは、ラウールの驚きの声だった。
…
―ラside─
舘さんに指を指した。人狼だから。当然だと思ってた。しょっぴーだって舘さんに指してると思ってた。…俺は、勝ちを確信していた、はずなのに。
…舘さんとしょっぴーの指は、俺に向いていた。
ラ「何でッ…、」
渡「…、」
宮「翔太…?」
ラ「しょっぴー、何で?…死ぬんだよ?舘さんが人狼、って、分かってるよね?…何で、何で?」
渡「…ごめん、」
ラ「…やだ、何で?」
渡「…ごめん、」
ラ「ごめんじゃ、分かんないよ…泣、」
渡「…ごめん…、」
ピー、ピー、ピー
ラ「やだ…、死にたく、ない…泣、」
だんだん息がしづらくなって、涙で視界が滲んで。俺は静かに、この世に別れを告げた。
…
―宮side―
何が…起こってるの…?何で、ラウールが死んだの…?俺じゃないの?翔太、何で俺に投票してないの?
宮「…翔太…?」
渡「はは…笑、やっちまった…、」
宮「…翔太…!」
渡「ごめんな…、ラウ…、」
宮「…ねぇ!」
渡「舘様、おめでとう。」
宮「え…、」
渡「…人狼だろ?舘様。」
宮「…そうだけど…、何で?翔太は村人陣営でしょ?死ぬんだよ?…俺は、死ぬ覚悟でここに、」
渡「票、入れれなかった。…涼太に、」
宮「涼太、って…、どうして?」
渡「…好きだから。」
宮「…え? 」
渡「涼太の事が、大好きだから。投票なんて、出来なかった。…生きてて、欲しかった。」
宮「…好き、って…、」
渡「…涼太が、好き。」
宮「…は?」
違うよ、翔太は、ずっと目黒の事が好きで…。片思いしてたんじゃ…、
宮「だって目黒と…、」
渡「…めめ?」
宮「好き、って言ってたじゃん。めめに向かって…、」
渡「…言うかよ、そんな事、」
宮「いやでも…、」
渡「あぁ…、恋愛相談、乗ってたんだよ、めめ
の。」
宮「え、じゃあ…、」
渡「勘違いすんなよ…。俺は、!ずっと涼太の事が…大好きなんだよ!」
宮「…え?」
渡「涼太が俺の事好き、って言ってくれて、嬉しかった。俺も、って言おうとしたのに、涼太、すぐ出てくし、探しても居ないし…、」
宮「それは…ごめん。振られるのが、怖くて。」
渡「振るかバカ。」
嘘…、信じられない。翔太も俺の事が好き?
宮「嘘だ…、」
渡「まだ言う?」
宮「信じられない…、あれでしょ、死ぬから、最後に大嘘でもついてるんでしょ…そんな嘘ついても…」
チュッ…、
宮「…///!?!?」
渡「…これで分かったか///?」
宮「…本当に?」
渡「本当だ、って言ってるだろ。それでも何?もう1回する?」
何、言ってんの…。これは夢?…じゃない。俺達…両思い、だったんだ…、
俺が軽く頷いたと同時に、もう1度キスが降ってきた。さっきよりも甘く、深いキス。
チュクッ、チュッ…、ハムッ、
お互いの唇が離れて、翔太を見つめると、翔太の顔が目の前にあって、優しく微笑んでくれて。
渡「涼太…、付き合おう…?」
俺はクズで、最低最悪な人。でも、今だけは、許して欲しい。翔太と、結ばれる事を。
宮「うん、!」
渡「…笑、」
…
突然、モニターがついた。
『人狼陣営と村人が陣営が同数になりました。』
『人狼陣営の勝利です。』
ピー、ピー、ピー
渡「はぁ…、く、そ…、思ったより、早かっ、た…な…、」
宮「やだ…、翔太…泣、」
渡「折角、付き合え、た、のにな…、ごめん、涼太…、」
宮「嫌だ…泣、」
渡「俺の、分まで…、生きろよ…、」
翔太は俺の頬に手を添えて言った。
渡「…愛してる…。」
バタッ、
宮「…翔太…翔太ッ泣!」
ピピー
俺の首に付いていた装置が外れて、床に落ちた。
宮「あぁぁぁぁぁ…あぁぁぁ…泣、」
…
あれからどれくらい泣いただろう。泣いて、泣いて、泣きまくって。気が付いた時には、もう日付を回っていた。
ラウールと翔太を各部屋に運んで、翔太が寝ているベッドの横でまた泣いた。
朝になって、メンバー全員の体をタオルで拭いて、整えてあげた。それぞれのメンバーが身に付けていた特徴的な物を取って、建物を出ようとした。…でも、出れなかった。メンバーを置いて、俺だけ出るなんて、出来なかった。
…
屋上に来ていた。空は晴天。空を眺めて、メンバーの事を思い出す。俺は屋上の縁に立って呟いた。
宮「ごめんね…、翔太。約束、守れそうにないや…泣、」
そうして俺は、1歩踏み出して、メンバーの元へと旅立った。
END
こんにちは。_qnoirです。最後まで読んで下さり、有難う御座いました。
その時の思いつきで書いているので、拙い部分もあったとは思いますが、無事完結する事が出来ました。 結構重い話になってしまい、不快に思った方もいらっしゃると思います。すみません。
…
これからも物語を書いていきたいとは考えているのですが、ネタが思いつきません。なので、リクエスト等あれば、受け付けたいと思います。
ただ、短編は書いた事がないので、どうなるかは分かりませんが、多分長編になってしまうのかな?と思っております。
また、私自身、
・阿部攻め
・目黒×阿部以外(阿部が他の人とペアなのは大丈夫です。)
に苦手意識があるので、このペアだった場合、お答えできないかもしれません。
条件が多いですが、書けそうな範囲で書いていこうと考えているので、是非あれば気軽にコメントお願いします。
…
改めて、最後まで読んで下さり、有難う御座いました。また次のお話でお会いしましょう。
コメント
3件

最終回まで拝読させていただきました。思い付きで書いてらっしゃるなんて思えないほど、ストーリーがしっかりしいて読みごたえがありました。最後までドキドキしながら読みました! 私は🖤💚推しなので、ひたす🖤💚が見たいです(リクエストになってなくてすみません…)

悲しい結末になりましたね。 勘違いがなかったら又別の流れになっていたのかな…あちらの世界で幸せに… 私は めめあべが1番なので あべさく いわあべ 以外なら
いや…最後、泣いちゃったよ…(涙) 翔太が涼太を守るために自分を犠牲にして、最後に「愛してる」って…あのシーン、ずっと心に残る。 しかも涼太も後を追っちゃうなんて…切なすぎるよ、二人とももっと幸せになってほしかった…。 でも、こんなに重くて純粋な愛情を描けるのは、本当にすごいと思う。お疲れ様、完結おめでとうございます。