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ー第二話ー
<<主人公side>>
いつもの仕事へ行くときと同じように早起きしてしまう。
そばにおいてあったスマホの時計を見てみると、
時刻はまだ6:30。
取り敢えず必要最低限のことをしておこう。
ベットから降り、
洗面台へ向かい顔と歯を磨きベットそばへ戻る。
ふとキャビネットの上に目線が行く。
服がおいてある。
これを着れば良いのかな?
…これは用意された服だけど、私が私生活で持っている服と同じ…。
もしかして、ここに連れてこられるまでの期間ゲームマスターを名乗るものに
監視されていたのか?
そう考えるだけで鳥肌がてってきた…。
ピンポンパンポーン
室内で放送が流れる。
“みなさんおはようございます。
今日も清々しい朝が来ましたよ。
今の時刻は午前7時です。
キャビネットの上に服があるのでそれを着てまた会議室まで着て下さいね。”
この服、
やっぱり用意されたものだったのか。
取り敢えず今は会議室へ向かうとしよう。
靴を履いて扉を開けると同じタイミングで向かいの部屋から
小さい女の子が出てきた。
「あ、おねえちゃん真ん前のお部屋なんだね!!よろしくね!!」
元気に無邪気に話しかけてくる。
この子が何故このゲームに誘われたのだろう。
あまりにも無関係すぎないか、と心配になってくる。
「えっと、あなたは柿内美里ちゃんだったよね、
なんで此処にいるかわかったりするかな?」
「えっとね、みっちゃんはね!友達とバイバイしてからね、
バスに乗ろうとしたらね、急にバッ!!って目の前が暗くなってね、
あのねあのね、ここにいたの!!」
やっぱり皆連れて去られてきた感じなのかな。
プロフィールも見た感じ全員住んでるところもバラバラ。
北から南まで幅広い。
「えっと、みっちゃん一緒に会議室に行こっか。」
「うん!一緒に行く!!」
みっちゃんが私の手を取り、
その小さな左手で私の右手を掴む。
螺旋階段の一段一段はとても高さがあるためこんな幼い子、
老人には苦であろう。
私がみっちゃんの左手を優しく握りながら一段一段先に降りて、
ぴょんぴょんと飛び跳ねながら階段を降りる様子を見る。
螺旋階段を下り切るとすぐ会議室がある。
銀色に輝くのドアノブを左手で握りドアを開く。
まだ誰も会議室に姿を表していなかった。
私とみっちゃんは席が隣同士らしい。
深く腰掛けて人が集まってくるのを待つ。
「おねえちゃん席お隣さんだったんだね!
みっちゃんはねおねえちゃんとお隣さんで嬉しい!!」
「そうだね。お姉さんもみっちゃんと隣同士で嬉しいよ」
その後も話し続けていると続々と人が会議室に入ってくる。
でも1人だけ姿を表さない。
もしかして犠牲者となってしまったのだろうか。
“皆さん同じ事を言うかもしれませんが、
おはようございます。”
笑っているのだろうか、
画面は暗いが歯が薄っすらと見える。
“夜が明けました。
昨日の犠牲者は吉田優斗さんです。
では会議を初めてください。”
会議室にはどっと話し声が広がる。
犠牲者?え、怖いなどと言う言葉。
…犠牲者の吉田優斗さん。
確かプロフィール名前以外すべて未回答って記載されていた。
犠牲となってしまった人は家に帰ることが出来たのだろうか。
向かいに座る市民陣営と占い結果で出てきた、
宮﨑颯馬さんが話す。
「皆一旦落ち着いて会議始めようや。」
「そうだね!お話しないと何も出来ないもんね!!」
みっちゃんは意味をわかっているのだろうか。
とても無邪気に話す。
周りの皆もたしかにそうだねと納得する様子を見せる。
「取り敢えず昨日犠牲になってしもた人は吉田優斗さんらしい。
周りの部屋で扉が空いた音とか足音、聞こえたりしたりせぇへんかったか?」
宮﨑さんが皆に問う。
「わ、私の部屋からは何も音は聞こえませんでした…。
2階の真ん中辺りの部屋です…。」
この人は確か橋本薫さんだったはず。
後ろで一つ括りの黒髪ロングの女性。
前髪も目にかかるほど伸びている。
真ん中あたりということは、
私の部屋の左隣の人か。
「あたしの部屋は階段のすぐ横にあるわ。
けれど階段ののぼる足音は聞こえなかったわね。」
この人は峰内咲良。
前髪が左から右へ斜めにぱっつんだ。
後ろ髪も短い。
上司みたいな感じだ。
みねうちって偏見だけれど人を殺してそうな苗字してるな…。
気が強そうだし、ちょっと怖いかな。