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「おはよう、マカナ」マカナに軽く挨拶をして起きあがる
「早くしないと遅刻するよ?
朝ご飯の時間も無いし」
いつも通り寝坊した俺の事を怒りながらも
どこか嬉しそうにしてるマカナを見て
安心を覚えてる俺は末期だな
そう考えて思わず苦笑いしてると
「笑ってないで早く用意する!」
「はいよ」
また怒られてしまった
「朝ご飯どうするの?私は食べて来たよ」
「冷蔵庫にアレあるから大丈夫」
着替えをしながら答えると
「エナドリじゃなくて栄養あるもの食べなよ〜」
「カフェインしか勝たん」
呆れながら言うマカナに笑いながら答えると
また呆れた顔をしてた
デュオ・ライフ
あなたの生活に助けの相棒
そんなキャッチフレーズのエナドリが
机の上に出てた
俺は一気に飲み玄関へ急ぐと
靴を履いているマカナに追いつく
マカナが俺に気づくと軽く首をかしげる
準備もう大丈夫?
声にしなくても伝わってくる
俺は頷きこたえる
「じゃあ行こっか」
満足そうな笑顔で言うマカナを見て
「そうだな」
俺も満たされた気持ちで答える
行くか…ちょっとした散歩へ
俺の住んでる所から職場までは
電車で1度、中央区まで行き
そこで乗り換えてつく
「相変わらず混んでるな…」
ふと愚痴をこぼすと
「まぁ中央区行きの電車だからね」
同じように不満そうなマカナが言う
それから少しゆられ中央区の駅に着き
乗り換える為に歩いてると
「ふざけんな!ぶっ殺してやる!!」
怒号が聞こえてきた
とっさにマカナに目をやると
マカナも俺を見て頷く
それを確認して声が聞こえて来た方に急いだ
少し進むと人だかりの中に
ナイフを持った1人の男と
取り囲む警官が3人居た
着いてきたマカナも確認したようで
「どうする?」
俺は少し考え
「暴れてるがノーマルだ、任せよう」
「了解」
マカナも納得し離れようとした時…
「ヤバイぞ!あいつシャドーだ!逃げろ!!」
野次馬の1人が叫び急いで振り向くと
先ほどまでナイフで暴れて居たであろう俺が
体から黒いモヤをだし
腕が肥大し巨人のように大きく
口も耳までさけキバが生え剥き出しになり
もう人とは呼べない姿に変わって居た
「マカナ!」
周りの声に潰されないように叫ぶと
既に俺の少し後ろに立ち
両手を胸に重ねて俺を見ていた
さすが俺の相棒だ
「警官は下がってろ!」
1人だけ動ける警官の1人に叫ぶ
「君こそ下がれ!危険だ!」
この状況で他者に気を使える警官を
凄いと思いつつ答える
「俺はウォーカーだ!」
そう言うと警官は理解したのか
素直に避難する
後ろから歌が聞こえ始めた
前に流行ったボカロの曲で
マカナの好きな曲だ
清く澄んだ水のように歌声は周りに響き
体が軽くなっていく
シャドーは周りから人が居なくなり
溢れ出る憎悪をぶつける為
俺達に襲いかかっきた
大きくなった腕が振るわれる
まともに喰らえば簡単に骨は折れるだろう
「ラージ シールド」
右腕を盾を構えるように出して
その攻撃を防ぐ
「悪いな、俺の歌姫には触れさせないよ」
軽く力を抜き余裕が生まれた瞬間
瞬間てきに力を入れ相手を押し返す
「シールド バッシュ」
バランスを崩した闇染めが後ろに下がる
その隙に心臓に掌底を1発
尻もちを着き丁度いい高さになった頭に
「かち割れ」
指先を根元につけるように曲げた形で
縦に振り下ろす
「バキッ!ビチャ…」
何とも言えない音がなり頭が割れる
楽しくもないスイカ割りだ…
マカナの歌が止まった
俺とマカナはシャドーになった男と
死んでしまった警官2人の前に立ち
目を瞑る
「今まで お疲れ様でした、これからの旅路が良きものに なりますように…」
マカナの祈りを聞き目をあける
また今日も、こんな1日だ…
政治は腐り、貧困の差が広がり
人々は支え合うよりも踏み台にし
自分だけは、と争いあった
勝った者は下を見下し、負けた者は上を恨み
治安の悪化、正義と言う暴力による統制
そして治安の悪化と言う 悪循環の中で
噂話が出始めた
「人がバケモノになった」
その話が本当の事だと知るのに
あまり時間は掛からなかった
ストレスや憎悪、押さえつけられた悪意が
自身の中にある人であると言う形を歪め
肉体にも影響を出す人が出始めたのだ
ストレスや怒り、憎しみによって
人の形を失い、自我を無くした者
【闇染め】(シャドー)
そう呼ばれ
逆に心の闇に触れながらも
それを力とし自我を失わない者の事を
【常世歩き】(ウォーカー)
と呼び今では軍と同じだけの
権力を持つウォーカーの会社も出てきた
さぁ散歩を始めよう暗闇を彷徨い
人が何を持って人なのか
自身が生きる理由は?
人である事を捨てられない理由は?
自分が何者か?
自分の価値は?
それを決めるのは誰か?
見つかる時がくる その時まで
探し続けると良い
何も無い代わりに
何でも有る暗闇で…