深夜、マンションの最上階の廊下。
これでやっと死ねる、そう思っていたのに。
『、、、なんでここだけドアが違うの?』
いらぬ好奇心が出てきてしまった。
というかここマンションでドアは全部一緒のはずなんだけどなぁ。
なんか物音するし。
、、、鍵が空いてたらちょっとだけ覗こ。
ガチャ
、、、防犯意識ひっく。
マジで空いてんだけど、、、。
『し、失礼しまーす』
キィー
「逃げろ!タイマーが復活した!、、、って一般人!?」
ちょちょちょ、マンションの一室ってこんなに大きくないんだけど?
え、てか萩原研二そっくりさんおる。
ぱっと見萩原研二のコスプレで撮影はなさそう。
、、、もしかしてコナン世界と繋がった?
コナオタで夢女だしこういう展開は何回も読んだけどさぁ!
実際なるとは思わないじゃん!
『こっち!』
ガシッグイ
「え、っちょ、てか廊下?夜?」
バタン
えーっと確か安全を確保できたら説教だっけ。
でも萩原さんの性格からして説教よりもドン引きの方がダメージ与えられるかな。
『、、、未解体の爆弾の前で防護服を脱いで一服なんてやば』引
「う゛っ」
ほらね。
ガチャ
『ほら、これで懲りたならさっさと帰って。貴方には帰る場所が、待ってる人が居るんだから』
というか部屋丸焦げwww
「ちょ、名前!名前だけでも!俺は萩原研二!」
『、、、彩。命大事にね、それじゃさようなら』
バタン
『、、、流れ的に多分このまま他のキャラも救済するよね?うっわ、まじかー』
とりあえずドアが変わったら、、、もう変わってるだと???
『え、早くね?』
まだ4秒くらいしか経ってないぞ?
しかもゴンドラのドア。
あ、これもう松田さんのやつじゃあないですかぁ。
ガチャ
「なっ、いっぱ、、、どうなってるんだ???」
『俺にもわからんが何故かこっちのドアとゴンドラのドアが繋がっているとだけ言っておく。それで?なんで帰る場所も待ってる人もいんのに自分も生きれる方法を探さないの?なんで誰にも頼らないの?ここら辺でおっきな病院といえば米花中央病院とかあんじゃん。なんで探してもらわないの?あんたには親友も頼れる()仲間もいんじゃん』
ん?なんで()つけたのかって?
この前厳しめ作品にハマってしまってそういう方面でも見るようになってさ。
目暮班って情報漏洩するわ子供に素手で証拠品触らせるわで問題行動がちらほら、、、。
「、、、お前は何者だ?」
『別世界であんたらを推してるただのオタクとでも言っとこうかな。それでどうする?』
「、、、」
ピッポッピッ(携帯)
今仲間に連絡して米花中央病院などの大きい病院を探してもらっているが制限時間以内に見つからなかったらこのまま死ぬつもりだ、か。
確か爆弾に盗聴器あるんだっけ、納得。
『あんたがそれでいいなら俺はそれを肯定するさ』
「、、、名前くらい教えてくれやしねぇか」
『、、、あんたの親友から聞いてるかもしれないけど彩。これが俺の名前』
「彩って、、、そうか、萩原を救ってくれてありがとな」
『別に礼なんていらない。、、、萩原さんにはまた慢心とかして死んだら呪うって言っといて』
「ん、わかった」
ブーブー
「!見てみろ」
米花中央病院に爆弾あり、ねぇ。
『よかったね』
「おう」
パチンパチン
「ふぅー、解体完了だ」
『それじゃそろそろ俺も戻ろっかな。俺はここにいちゃいけない存在だし』
「、、、なぁ、もしもう一度会ったらこっちこねぇか?戸籍とか色々世話すっから」
『、、、なんで?』
「そこのフェンスに置いてある紙と深夜にマンションか?その最上階らしき場所に居るってことから考えてお前、自殺しようとしてるだろ」
『、、、さっすが鋭いね。でもまた会う前に死ぬとは思わないの?』
「萩原から中1くらいの容姿と聞かされていたがこっちでは4年経っているのにお前はその中1の容姿のままだ。それにそっちの場所も。それらからしてそっちではそれほど経ってないんだろ?」
『ご名答、こっちでは数秒しか経ってないよ。、、、もしもう一度会ったら、俺のこと助けてね。それじゃ、じゃあね』
「、、、おう」
バタン
、、、なんで約束しちゃったんだろう。
でもこんぐらいはいいよね?
チラッ
『、、、やっぱりドア変わってる。これは廃墟?じゃあ諸伏景光か』
ガチャ
『、、、何も、ない、、、?いや、ライフルがある。しかも廃ビルの様子はアニメの時と違う』
え、ほんとどこ?
キョロキョロ
『あ、諸伏さんいた。って拳銃胸に突き付けてる場面!?』
とりあえずこのライフルで阻止しろってことか!?正気か!?
使ったことないけど大丈夫かな?
とりあえず顔バレ防止にフード被って、っと。
カチャ
『、、、ふぅー。手でしっかり銃身を支えて体の力を抜く、銃に照準を合わせて、、、』
ダァン
『、、、成功した、?よかったぁ』
ってまじか、二人ともこっち見てる。
なんでわかんだよ!
フード被っててよかった、顔はバレまい。
、、、待てこのライフルに𝐀𝐘𝐀って彫られてるんだけど!?
というか指紋もあるしこれ収納とかできな
シュンッ
消えた、、、???
取り出しとかって、、、
シュンッ
あ、できちゃうんですね。
とりま収納。
シュンッ
よしかえr
「まって!君は一体、、、」
はい来たー。
『、、、彩』
バタン
『、、、ライフル初めて使った、、、』
そしてやっぱりドア変わってる、、、。
ガチャ
ここは家の部屋?
ってあそこの車猛スピードで突っ込んできてるねぇ!?
その先に男性が二人いるねぇ!?
絶対伊達さんの死亡回だよねぇ!!??
とりあえずライフルでパンクさせればいっか。
シュンッカチャ
『、、、ふぅー』
ダァン
ギキィードォン
あ、やべ別のところで事故った。
、、、まぁいっか。
収納っと。
シュンッ
ってなんでこっちを見るんですかねぇ!?
バレてるんだけど、、、。
「っ、嬢ちゃん!嬢ちゃんの名前は、、、」
『、、、彩。大切なものはちゃんとしまっときなよ?』
バタン
『、、、なんでわかってるのにドア開けて救済しちゃうんだろう、、、』
そしてなんでまたドアが変わってるんだよ、、、しかも家でよくありそうなドア、、、。
『、、、あーもういいや。結局死ぬつもりだったけど向こうの世界で生きんのも悪くない。遺書にも書いとこ』
カキカキ
『、、、もうこっちのみんなと再会することもできなくなるんだな』
ガチャ
『と言うことでもうこっちで生きんのを諦めてきたから約束通り諸々お世話になるね』
公安組抜きの警察学校組だ。
飲み会してんのかな、缶ビールある。
「、、、え、どゆこと」
「こっちで生きることにしたのか」
「あんときの嬢ちゃんじゃないか、久しぶりだな」
『ナタリーさんはお元気そうですか?』
「へぇー、ナタリーの事知ってるのか。ナタリーは元気だぞ」
『それならよかったです。松田さんもやっほー』
「久しぶりだな。戸籍とかは、、、降谷たちに任せればいっか」
公安だしね。
色々お世話になります。
「ま、まってまって!なんで二人とも当たり前のように受け入れてるの!?俺まだ混乱してるんだけど!?」
『久しぶり?ですね、萩原さん。ちゃんと防護服着てます?』
「うん!流石に死にかけたしね!え、てか7年前のあの彩ちゃんだよね?」
一度しか会ってないのにちゃん付とは相当陽キャだな。
『はい。あと顔は見せてないけど諸伏さんも助けてるので彼にも一応言っといてください』
「おう、写真送ってもいいか?」
『はい、どうぞお好きに』
戸籍にも必要だしね〜。
「ん、よし。つかお前何歳だ?」
『12、中1です。ちなみに中学校は江古田の方がいいです。帝丹だとちょっと事件に巻き込まれる確率が高いので。あ、そういえば江戸川コナンっています?』
帝丹だと交流とかで主要キャラと関わるからやめときたい。
江古田高校には怪盗キッドこと黒羽快斗がいるけど帝丹よりはマシ。
「江戸川コナン?しらねぇな」
「聞いたことないねー。そういえばさ、最初に言ってた約束って何?」
まだ江戸川コナンは誕生してないのか。
約束に関しては怒られそうだし言わんとこ。
『松田さん言わないでくださいね』
「、、、場合による」
ガシッ(腕)
『松田さん』
「、、、」
『松田さん』
「、、、へぇ、そこまで隠したいことなんだ?」
やばい萩原さん笑ってるのに目が笑ってない怖い。
『っ、、、』
ギュ
「なんで俺に抱きつく」
『伊達さん巻き込むわけにはいけないので』
「なら俺を巻き込むな」
『もう巻き込まれてますよ』
「チッくそがっ」
「あー、俺帰るな。俺だけ部外者っぽいし、嫁もいるから」
「おう、じゃあな」
「じゃあな、伊達」
『さようならです』
「それで、約束って?俺にも教えてよ」
『、、、やだ』
「なんで?」
『だって、、、』
「、、、はぁ、とりあえず顔見せて」
フルフルギュ
「おい、力を強めるな」
「とりあえず剥ごっか」
ガシッグイ
『ぅわぁ!ちょ、離して!立つな!怖い!』
足つかないの結構怖いんだぞ!
「はいはい、座るから暴れない」
ポスッ(向かい合わせ)
『ふぅ』
体制があれだけど降ろしてくれたしよしとしよう。
グイ(顔)
『ぅぬ、なに?』
「ねぇ、約束って?」
『だから言わないって言ってるでしょ』
「なんで?」
『、、、言わない』
ジー
『、、、見つめても無駄だよ』
「、、、どうしても?」(耳元)
『っ、耳元で囁くのやめろ、、、///』
「んー、なんで?」
『耳元で囁かれるのすらあれなのにいい声に囁かれてみろ、こうなるわ!』
「へぇー、それにしてはちょっと反応が大きくない?もしかして俺の声好きなの?」
『黙れ、そろそろ離せ』
ミキシンだぞ、、、?
好きじゃないわけがないだろ!
ちなみにグリリバな諸伏さんの声も好き。
神◯さんの松田さんも好き。
「、、、じんぺーちゃん、約束って?」
『松田さん』
「、、、すまん、彩。諦めろ」
言うなマジで言うな。
『松田s、んんっ』
「はいはい、彩は黙ってようね〜」
あ、やばいちゃんが消えた。
勘だけどめっちゃ怒だ。
「、、、約束の内容は彩が自殺しようとしてたから」
あ、まってなんか寒くね?誰か冷房つけた?
え?つけてないって?そっかぁ、ははは。
やばい、萩原さんの顔見れない。
「もう一度会ったらこっちの世界で生きないか、って感じだ。、、、あんま怒んなよ」
「、、、へぇー、そっかぁ。彩、ちょっと2人だけでお話ししよっか」
あっ、拒否権ないんですね。
はてなマークがない、、、。
『、、、』
フイ(目逸らす)
「ほら、行くよ」
「一応言っとくがこの状態の萩原には逆らわない方がいいぞ」
さすが幼馴染、よくわかってるね。
でも言葉で拒絶するんじゃなくて目を逸らすだけに留めたのは褒められてもいいと思うよ。
流石に火に油を注ぐような真似はしない。
ズルズルバタン
「、、、それで、自殺って?」
『っ、、、やだ』
ガチ目にそれについて考えるだけで泣きそうになるからなぁ。
流石に、、、。
「ふぅん?そーゆーこと言うんだぁ」
グイ
『わっ、』
ドサッ(向かい合わせ)
わぁ、この体制なんかデジャブ。
「俺ね、結構怒ってんだ。命大事にって人に言う癖にさぁ、自殺しようとしてたなんて」
、、、そりゃあ貴方は生きるべき人だからね。
俺の持論だけど命の価値は同じだけど重さは人それぞれなんだよ?
『、、、』
フイ
「目逸らさない」
グイ(顔)
『っ、萩原さんだって防護服脱ぐなんていう自殺行為してたじゃん、、、』
「ん?」
ビクッ
え、まって普通に怖い。
『っ、ぁ、ぇと、、、っ、うぅ』
ポロポロ
あ、やべ。
止まんなくなっちゃった、、、。
「え、あ、えっと、泣かせるつもりじゃ、、、」
『っ、、、ヒック、ぅ』
ポロポログスッ
「、、、なるほどね。ここは心を鬼にして聞くけどさ、なんで死のうと思ったの?」
『うっ、ぁ、しょ、こもないし、、、虐待、に入るの、か、、わか、ヒック、なくて、、、溜めてったら、たえれ、なくて、、、たす、けを求める、わけにも、、いかなくて、、、っ、ヒック』
「そっか」
ギュ
「大丈夫、大丈夫」
、、、こうやってハグされたのいつだっけ。
すっごい久しぶりだけど結構安心するもんなんだな。
『っ、ヒック、、、っぁ』
「いっぱい泣きな。今まで貯めてきた分、ぜーんぶ」
『うぅ、ヒック、、、ぅ、グスッ』
『スヤァ』
「寝ちゃったか。まぁあんだけ泣いたら寝ちゃうか」
ガチャ
「、話は済んだか?」
「あー、微妙」
「?じゃあなんで寝てんだ?」
「いっぱい泣いて疲れて寝ちゃった。あ、そうだ。松田に話したいことがあるんだ」
「ん?なんだ?」
「彩ちゃんが泣いてる途中で気付いたんだけどね。彩ちゃん、泣く時声を抑えて泣いててさ。多分ずっと声を出さずに泣いてたんだと思う」
「、、、」
「彩ちゃん曰く親に殴られたりしてたけど証拠もないし少しだから虐待に入るのかわからなくて溜めていっちゃったっぽい。多分家族が家にいる中ベットとかで泣いてたんじゃないかな」
「虐待に入るかわからないって、、、普通に殴った時点でアウトだろ」
「だよねぇ」
「んで?まだあんだろ」
「うん。それでさ、助けを求めるわけにはいかないって言っててさ。友達とかに言えなかったのかなって疑問に思って」
「、、、もしかしたらだが、隠してたんじゃないか?初めて会った時も自殺する直前であそこにいなかったら自殺を考えてるなんて考えられなかった。だから知らない友達に本心を話すことが出来なかったんだ」
「なるほどね。でもさ、よく今まで生きてこられたよね」
「だな。何か心の支えになるものがあったんだろ」
「今度は俺らが心の支えになれるよう頑張らなきゃな」
ピンポーン
「お、来たか」
「俺今この状況だから行ってきて」
「、、、チッ」
「俺はリビングで待ってるね。っしょ、と」
トコトコ
「、、、今思ったけど結構すぐ泣いたな。もしかしてそれほどまでに限界だったのかな」
トコトコ
「よっ、久しぶりだな。萩原」
「久しぶり、諸伏ちゃん」
「その子が彩ちゃん?」
「うん。今は疲れて寝てる」
「ふーん」
「ところで頬腫れてるけど大丈夫?」
「ん?まぁ、多分。それにしても扉開けた瞬間拳が飛んできたからびっくりしたよ。ちょっとくらい手加減してくれても良くない?」
「あ?今まで音信不通にしてた挙句死にかけた癖に何言ってんだ」
「それ俺を巻き添えにしたブーメランだよ」
「う、確かにそうだけどさぁ。松田はゼロと殴り合えるくらいゴリラなんだから、すっごい痛かったんだからな」
「もう一発をご所望か?」
「ごめんって!だからその拳しまって!」
『ん、るさぃ、、、なにぃ、どしたん』
「あーあ、諸伏ちゃんが大声出したから彩ちゃんが起きちゃったじゃん。おはよ」
『ん、おはよ。ふあぁ〜。んー、ふぅ』(欠伸、伸び)
「はよ。まだ夜だけど」
『おはよぉです。そっちはもりょ、、、諸伏さん?』
「、、、噛んだ?」
『萩原さん、普通そこ触れんよ』
「ごめんごめん」
「うん、久しぶりだね。彩ちゃん」
『わ、こっちもちゃん付だぁ。さすが陽キャ。そういえばあんとき手大丈夫でした?初めてで不安だったんですけど、、、』
「え、あれで初めて!?めっちゃピンポイントで怪我しなかったよ。センスあるね」
『へへ、ありがとぉございます』
「、、、もしかしてまだ寝ぼけてるのか?」
『んぬぅ、起きてるもん』
「うん、完全に寝ぼけてるね。もう寝る?それともまだ起きてる?」
『、、、、、、、、、、、、、、、んー、、、寝る』
「めっちゃ悩んだね」
「おやすみ」
「おやすみ」
『ん、おやすみぃ』
トコトコ
ボフッ
『萩原さんもおやすみ』
「ん、おやすみ」
『スヤァ』
「ふっ、寝んの早」
トコトコ
「彩は?」
「すぐ寝た」
「ならよし」
「それじゃ彩ちゃんのことについて話そっか」
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