第48話 「結ばれる縁」
「聞いてよ、桜木さん!」
一番喚いていた女子が桜木夏実の姿を見つけると、イキイキと喋り始めた。
「杉崎さんのペンケース届けてあげたのに、お礼も言わないんだよ!」
「せっかく届けたのに」
「ほんと感じ悪い」
一人が喚けば二人もそれに続き、さっきまでの史花とのやり取りなどなかったかのように、自分たちに都合のいい言葉で捲(まく)くし立てていく。
その間、一切史花は口を挟まなかった。
(本当にくだらない……)
桜木夏実が三人の話を聞いてどうするかなど簡単に想像できた。
クラスメイトに押し付けられた面倒事を断れず、ヘラヘラ従う優等生。
騒がしいバカと同じくらいくだらない、いい子ちゃん。
彼女が史花の予想通りの反応だったところで痛くも痒くもない。
「そうなんだー」
一通り三人が話し終わって、ようやく桜木夏実は口を開いた。
それと同時に。
「……************
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