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36 - 第36話 第二の人生

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2025年05月24日

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◻︎コレから先のこと




月子の家を片付けた後、自分たちの家もあちこち片付けて、だいたいの持ち物を自分たちで管理できるようになった。すると不思議なことに、これから先の人生が楽しみに思えてきたのだ。


「なんだかさぁ、定年後ってあとは年寄りになるだけだって思い込んでたけど、まだまだやりたいことが浮かんでくるんだよね」


晩ご飯の後、グルメ番組のテレビを見ていた光太郎が呟いた。


「へぇ、たとえば?」


「料理ももっとやりたいし、友達を呼べる場所も作りたい。山登りもしてみたいし、将棋もまたやりたい」


「じゃあ、これから先やりたいことを思いつく限り書き出してさ、片っ端からやってみるってのはどう?あ、もちろん経済的なことは考慮してよ?」


「面白いね、やってみようよ、涼子ちゃんも」





◇◇◇◇◇



大学ノートを買ってきた。美味しいコーヒーを飲みながら、光太郎はキッチンで私はリビングでそれぞれのやりたいことを書いていく。



___保護猫活動にも参加してみたい、美味しいランチ巡りもしたいし、ネットゲームもやってみたい、ヨガもやりたいし、書道も習いたいし、御朱印帳も集めたいし、温泉もいい……


あれもこれもと想像するだけで、ワクワクしてくる。


物理的にも経済的にも精神的にも、スッキリと片付けてみたら、新しいことに挑戦したい気持ちがムクムクと湧いてきた。


光太郎は、自分で料理をするようになって、食生活も見直したようだった。好きなものばかりを食べていたのに、自分で作ったものはなんでも食べるようになった。これも料理教室の効果かもしれない。


___まるで食育やった子どもみたい



洗濯も掃除も、時間がある方がやるようになったし、掃除はこだわりがあるから熱中すると私より上手くなった。



「あ、ここに行ってみないか?」


光太郎は、広げていたパソコンから新しくできたホームセンターの広告を見せてきた。


「好きだよねぇ、ホームセンター」


「だってさ、たいていのものが揃っちゃうんだよ。買わなくても見てるだけで、満足するし」


「わかった。じゃあ帰りは少し遠いけどあの本屋さんに行きたい、探したい本があるの」


「いいよ」


これから先は第二の人生だ。光太郎にとっても私にとっても。若い頃のエネルギーはないけれど、じっくり腰を据えて暮らしていきたいと思う。

日常の雑多なことは、できる限り早めに片付けて、細かなことにとらわれずにいたい。


___そのうち、もっと体力も落ちて動きが悪くなるかもしれない


そうなったとしても、大切なことを大切にするために気持ちにも余裕がほしい。両手に抱えきれないほどのモノや人間関係は、できれば片手に持てるくらいにして、もう片方の手では新しいことを手繰り寄せられるようにしていたい。



「庭の隅に野菜も植えてみようかな?」


「賛成!私もそれやってみたかった」


「採れたて野菜でまた美味しいもの作るから、食べてよ」


「うん」



この先、もしも万が一、どちらかが一人になったとしても、それほど心配しなくていいなと、光太郎を見て思った。


「さぁ、人生まだまだこれからだよ!」


「だな!」









『完』








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