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桜「私と婚約して」
道「…は?」
道「なんでだよ」
桜「私ずっと父様に婚約しろ~って言われてたんだけどいい人が居なくてさ」
道「それで俺に惚れたのか?」
桜「そんなわけないじゃん」
桜「あんたが都合がいいだけ」
桜「別に婚約しなくてもいいけど、しなかったら覗いたこと言うよ」
桜「私一応貴族の一人娘だからそれなりの罰を受けることになるけど」
道「好きでもない俺と婚約ってお前は良いのかよ」
道「そのまま結婚したら一生俺と一緒だぞ」
道「お前一人娘なら子供も作らなきゃだろ」
桜「意外と優しいのね」
桜「別に婚約してから好きになればいいでしょ」
桜「あんた性格はクソだろうけど顔は良いし」
道「おい」
桜「で?一生を私に捧げるか罰を受けて地位と名誉を失うか」
桜「どっちか選んで」
道「どっちも嫌だな」
道「でもこれ以上失いたくないし…」(ボソ
道「分かった婚約してやるよ」
桜「なにその上から目線」
桜「あんたの運命は私に握られているんだからね」
道「お前腹黒いよな」
桜「うるさい」
桜「じゃあ明日父様に紹介するから明日近くの甘味処まで来て」
道「ん」
桜「じゃあもう帰ってね」
道「分かってるよ」
夜
桜「お父様、少しよろしいでしょうか」
父「桜か入りなさい」
ガラ
桜「昼間にいい人はいないと言いましたが実は嘘で本当はいます」
父「そうか、なぜ嘘をついたんだ?」
桜「その…昼間は龍雅(側近)がいたので少し恥ずかしくて…」
父「そうだったのか」
桜「それで明日その人をお父様に紹介したいのですがよろしいでしょうか」
父「わかった」
桜「ありがとうございます」
桜「それでは失礼いたします」
次の日
桜(お、来た)
道「すまん遅れた」
桜「いえ大丈夫ですよ」(にこ
道「あ?何だよその態度」
桜「お姫様対応だよ」(こそ
道「そういや貴族だったな」(こそ
桜「外では”綺麗なお姫様”なんだから」(こそ
桜「あ、てうか名前は?」(こそ
道「蘆屋道満」(こそ
桜「私は木野村桜お父様の前ではちゃんと話合わせてね」(こそ
道「わかった」(こそ
道(木野村ってどっかで聞いたことあるような…)
桜「では参りましょうか」
道「おう」
桜「その態度もどうにかしてよ」(こそ
道「わかったよ」(こそ
桜「お父様、つれて参りました」
父「入りなさい」
桜「失礼します」
ガラ
父「!これはこれは蘆屋殿ではないですか」
桜「お父様道満を知っているのですか?」
父「ああ、桜が呪いをかけられ、病に伏せている時に安部殿と一緒に呪いを解いてくださった方だ」
桜(こいつ陰陽師だったのか)
道(そういやそんなこともあったな)
父「まさか、蘆屋殿を連れてくるとは」
父「わが娘をどうぞよろしくお願いします」
道「こちらこそよろしくお願いします」
父「桜、蘆屋殿とはどうやってであったのだ?」
桜「近所の甘味処でお見かけしまして、一目惚れしてしまいました」
桜「それから話しかけたりしまして」
父「なるほど、ではゆっくりしていってくだされ」
桜「え、もうよろしいのですか?」
父「ああ、あまり時間をとっても良くないだろう」
父「それに相手が蘆屋殿なら安心だ」
桜「それでは失礼します」
桜の自室
桜「あー緊張した~!」
道「思ってたよりすんなりいったな」
桜「まさかあんたと私がそんな関係だったとは」
桜「知ってたんなら言いなさいよ」
道「いや、完全に忘れてた」
桜「はぁ?こんな美女をどうやったら忘れられんだよ」
道「あれから2年以上たってるんだから忘れるに決まってんだろ」
桜「さいてー」
道「なんでだよ」
道「そういえば晴明が会いたいっつってたな」
桜「じゃあ近々挨拶に行かなきゃねお礼もしなきゃだし」
桜「そういえばあんたの親にも挨拶しなきゃ」
道「俺親いねぇぞ」
桜「え、そうなの?」
桜「じゃあ今までどうやって生きてきたのよ」
道「晴明に拾われた」
桜「じゃあ晴明様が親代わりなのね」
桜「余計に挨拶しなきゃじゃない」
道「そうだな」
桜「てかあんた何歳?」
道「20」
桜「え、うそ」
桜「あんた童顔ねもっと若いと思ってたわ」
道「うるせえ」
道「お前は?」
桜「15」
道「5歳も下なのかよ」
桜「良かったじゃい若くて綺麗でおまけに貴族のお嫁さんができて」
道「そうだな」
桜「絶対思ってないでしょ」
桜「もっと感謝しなさいよ罪を見逃してあげてるんだから」
道「どうもありがとうございますお姫様」
桜「うざいわね」
道「うっせ」
桜「ていうかいつ挨拶に行くのよ早めがいいわよね」
桜「明日は?」
道「明日は無理依頼がある」
桜「明後日は私お稽古があるから無理よ」
道「じゃあ今日」
桜「そうなるわよね」
桜「別にいいわよ」
道「よしじゃあ行くぞ」
桜「今から行くの?」
道「めんどくせぇことは早めに終わらせた方が良いだろ」
桜「それもそうね」