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主🪼 「寒さに異様に弱いタイプなので、冬になると長ズボン率がグッと上がる、
主こと家1番の寒がりです」
***
🌸視点
🌸🎼 「あ、」
🍵🎼 「あ、」
駅に向かう途中、電車を降りてきただろうすちに、俺は最後に会った。
🌸🎼 「バッタリ会ったね、」
🌸🎼 「合格おめでとう、」
🌸🎼 「今帰り?」
🍵🎼 「うん、そっちは今出発?」
すちは優しく微笑む
🌸🎼 「だね、そんな感じ」
俺は最後にその笑顔が見られて幸せだと思う
そこから、互いに足を止めて沈黙が続く。
🍵🎼 「……」
🌸🎼 「……」
🍵🎼 「…本当に行くんですよね、…」
🌸🎼 「まぁ、決めた事だから。」
すちが沈黙を破り、また少しやりとりに時間を費やす、
🌸🎼 「みことに会えたら伝えとくね」
🌸🎼 「すちは元気だよって、」
何となくこのまま終わるのも気まずいから、明るく取り繕う。
そしたら、すちもそれに答えてくれる様に、また笑った。
🍵🎼 「うん!2人によろしく、」
🌸🎼 「…任せて、」
🌸🎼 「みことも元気してるといいね、」
🌸🎼 「向こうでみんなに会えたら、また3人で会いに来るよ」
🍵🎼 「…楽しみに待ってます、」
その場を飾るだけの約束。
多分、もう今までの6人で集う事は叶わない
でも、またどこか違う形で会えたら、
その時は…
🌸🎼 「じゃ、そろそろ行くね。」
🍵🎼 「…今まで…ありがとうございました、」
🌸🎼 「…どういたしまして、(ニコッ」
🌸🎼 「…元気でね、」
🍵🎼 「またいつか、」
🌸🎼 「うん、またね、」
そうして俺たちは、逆方向へと一歩を進めた
もう何も悔いはない
みんなとはしばらく離れる事になるけど、
またいつか、6人でどっか出かけよっか。
…俺たちの最後は、笑顔で終わることができた。
***
🍵視点
無気力に家に帰って来た。
残された2人が泣いているのを見ると、俺はだいぶ冷静だった
悲しくない訳じゃない
本当は俺も、一緒に逝けば幸せになれたのか
私欲が満たされたのだろうか
…わからない
けど、まぁ怒られるだろうな
それもきっと3対1で
疑問と、何だか少しだけ微笑ましくありたかったのと、悲しい現実。受験に受かった事実
感情が複雑だ。
だから、こんな状態で2人に会うのも違う。
俺が向かったのは、かつて純愛した恋人との生活部屋だ。
***
そっとベッドに身を寄せる
あれからかなり片付けたと思う。
捨てた訳じゃない。しまっただけ
そっと俺は、みこちゃんの制服に身を寄せる
…3年生になったら、委員長とか継いでくれたのかな…、
俺もそんなみこちゃんを見ていたかった
受験も精一杯手伝いたかった。
…何なら、6人でそんな話もしたかった。
だから俺はみこちゃんの持病を恨み続けるのだろう。
無理にでも笑うだけ意識する。
その裏には、家庭を壊したアイツ、みこちゃんの持病、みんなの家庭の毒親に対する恨みがきっとある。
各々の家庭で幸せになっていれば、6人が巡り会うこともきっと無かった。
だからこれは運命であり、結末が決まっていたもの。
恨んでもしょうがないことは分かっている。
でも、どうか俺の中から憎悪の気持ちが晴れる日が来ますように。
***
しばらくして、とりあえず一階へ降りる
🍍🎼 「ぁ、すち…おかえり」
🍵🎼 「ただいま」
そこにはなつくんがいた。
🍵🎼 「夜ご飯お弁当買ってくるね」
🍍🎼 「待って、俺も行く」
🍵🎼 「あれ、いるまくんは?」
🍍🎼 「…ちょっと部屋篭っちゃった…」
🍵🎼 「………そっか、」
🍵🎼 「じゃあメモ書きだけ残しておこっか」
🍵🎼 「近いしどうせすぐ帰ってくるけど、」
そんな感じに、無責任に微笑を浮かべる。
🍍🎼 「……ちょっと、話したいことある」
🍵🎼 「……いいよ。買い物がてら話そっか」
話の内容はだいたい見えていた。
受験のこととか、……
いるまくんと今後、どうするかとか。
***
🍍🎼 「…受験お疲れ様、合格できて安心した。」
🍵🎼 「…うん、ありがとうね」
買い物かごを片手に、ぎこちない会話をする
互いに顔を合わせず、目線は常に前だった
そんな状態でなつくんは口を開いた
🍍🎼 「…絶対、今だからとか無いけど…」
🍍🎼 「…俺、いるまと付き合いたい。」
🍍🎼 「…迷惑じゃなきゃ、ずっとそばに置きたくなって、」
🍍🎼 「兄弟なんて肩書捨てて、…恋人になりたい。」
🍍🎼 「…みたいな、」
少し切なく見える横顔が、視界に入る。
🍍🎼 「いるま、意外と弱かったりするから、俺がメンケアとかしてあげないと。」
🍵🎼 「………そうだね、」
俺はそういう事が向いていない
何なら、自傷経験ありでみこちゃんにメンケアしてもらった側の人間。
それでいて、2人がそれで幸せになってくれるなら本望だ。
🍵🎼 「支えられる存在になりたいよね。」
🍵🎼 「うん、良いと思う。」
🍵🎼 「プロポーズとかするの?」
少しなつくんの肩が震える。
🍍🎼 「…プ、ロポーズは、まだ早いかな…///せめて告白とか、その辺かも…」
🍍🎼 「俺、同性と付き合ったことないし…」
🍵🎼 「…初々しい…(ニコッ」
🍍🎼 「え?」
🍵🎼 「何でもない。でも、自分の事なんだから告白なんて、してもされても良い訳でしょ、」
🍵🎼 「人に聞くような内容じゃないよ。自己判断しなきゃ、」
🍍🎼 「そっ……か、そっか!」
🍍🎼 「うん、頑張る!」
🍵🎼 「じゃ、応援してるね、」
どうかな、みこちゃん
俺、ちゃんと笑えてますか?
主🪼 「…次回最終話です(囁」