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彼らが来るようになっていくつかわかったことがあった、


「チッ、んで勝てねぇんだよ!」

「うそ〜セルトがまた負けた?」

「はい!ルーちゃんの勝ちぃ!セルちゃん負けが続いてるねぇ」

「アテ姉!ちゃん呼び辞めろって!」


この人達は暇なのかってくらい来るようになった今日は<とらんぷげーむ>と言うやつらしい

<ポーカー>というもので役の札だけ教えてもらい何となくやってる、


「ほら!フォーカードだ!流石に勝ったろ!」

(??よくわかんないけど一応役だよね?)

とダイヤの3〜7を出す

「はぁ!?ストレートフラッシュ!!?」

「はい!ルーちゃんのまた勝ちィ!」


アテ姉はずっと楽しそう


「次はお前だぞ!ラファ!」

「え〜僕はもういいよ〜」


多分セルトは極度の負けず嫌い、

それに対してラファは勝負事には興味がなさそう双子なのに性格はまるで反対のようだ、


「っと、危ない、そろそろ戻るよ皆」


っとアテ姉が号令をかけた、確かにそろそろ晩御飯の時間なのだろう、僕も今日はパンが貰える日だ


「はぁ、帰るか〜、今日なんだろ、」

「シェフがメインディッシュは肉料理だって言ってたよ、ステーキとかじゃない?」

「えー魚がいいなぁ、お刺身で食べたーい」


よく分からない単語がヅラヅラと並ぶ、しぇふだとか、にくりょうり、だとか、おさしみ、知らない物ばかりで小首を傾げた


「あ〜、ルーちゃんもしかして知らない?ステーキってのはねお肉を焼いてソースをね」


と説明してくれてるが、そーす?という単語が増えた


「姉ちゃん、多分分かってない、余計首傾げてる」

とラファがサポートしてくれたので

こくりと頷く、


「どの単語が分からねぇんだ?」

僕は口パクで、見よう見まねで、『おにく、すてーき、さかな、おさしみ』と順番にしてみた、

(伝わったかな?)


3人の顔は、なんとも言い表しにくい顔になってた、目を見開いて口も少し空いている、

「え、」と漏らしている、(うーん、伝わらないなぁ)と思っていたが、

「お前、肉わかんねぇの?食ったことあるだろ」「魚も、見たことくらいあるんじゃない?ほら!本とかで」

とラファもセルトもなぜだか焦ってるしアテ姉は俯いてる、


(ど、どうしよ困らせたかも、)


どうしたらいいか分からなくてとりあえず笑ってみた、…でも余計困らせたようで


「がち、か、」

「本当に父上がそんなことする人だなんて、」


と2人はショックを受けたようで、続けてアテ姉が、


「2人ともわかったでしょ、これが現実なの、 父上は、信用出来ない、自分の子供をなんとも思ってないクズなのよ!」


2人は何も答えない、くず、が何となく良くない言葉なのは分かってる、たくさん父が僕に言ってたから、そのまま何も言わず2人は戻って行った、「また来るね」とアテ姉は僕の頭を撫でて戻って行った、






今日は珍しくそこまでカビてないパンが来た、これを半分にすれば明日もしのげる、スープはさらに具が少なくなった、緑の葉っぱ1枚、まぁいいやとスープは飲み干した、

いつも僕に食べ物をくれる人は黒いフードで顔を隠して肌も見えないくらい長い服を着ている、でもいつも手からはいい匂いがする、この人が料理を作っているんだろうなって思ってる、たまにボソッと「すみません」と言って戻っていく食器を回収する人も同じ人、ご飯を貰える日は絶対に父は来ない、1度僕がそれで吐いてしまったからだあの日は本当に死んでしまうんじゃないかと思った、もう二度とごめんだな、

ぐぅぅ〜

とお腹が鳴る、僕は1口パンをかじった、水分が奪われてしまうから何度も何度も噛む、今日はこれでやめておこう、あまりにも食べすぎてしまうと、お腹が空くのが早くなるし辛くもなるから

少し眠くなってきたな、

「早く寝な」と、急に声がしてその方向を見るとライアが立っていた


「珍しいね、ここに来るなんて」

と、僕が言えば

「まぁね〜 2人が今野暮用でねほらおいで寝かしつけてあげよう」

と、手を広げるライア

僕は素直にその胸に飛びついた いつの間にか僕はこれが大好きになってた


「あはは!可愛いなぁ〜ぎゅー好きなのかぁ」


と僕の上半身を小さく揺らす、(これぎゅーっていうんだ)と思ってるとライアは胡座をかいて僕と向かい合わせにしてギューしたまま揺れだした心地が良くてウトウトしてきた背中をトントンと叩いてくれるライア、何か歌ってるようでそれもまた心地がよかった、ライアはとっても暖かくて大きくて優しい手をしていた、初めて悪夢に恐れず寝れたかもしれない、初めて誰かの声で寝れたかもしれない、(優しくて、暖かくて、、それで、それ、で、、、)



「寝たかな、」

俺はそっとルークを横にする

ダイナやアテのおかげでほんの少しだけどもふっくらとして来た気がする

少なくとも変に肋骨が浮くことは無い幸いまだ父親にもバレてはなさそうだ

俺が普段外の様子を見に行っていたけどあの父親の政治は見れたもんでは無い、貧困層には何もせず戦争を続け税を絞り出し自分は豪遊、争いは負けが続いているのにもかかわらず打開策を出さず負ける度にルークに当たる始末、

「大丈夫もう少しだ」

ダイナ達が準備を進めているのを見たあと少しほんの少しだ、それまでどうか耐えてくれ

俺はそっとルークの額に口付けをした

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