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『芽吹く猛毒の愛』


「リモートスカウト?」

シャワーを浴びたばかりのシンが濡れた髪のままベットに乗り込んで俺の隣でゲーム画面を覗き込む。

「そ、なんかVR?ってやつで編入試験受けてるバイトの体動かしてスカウトした。ゲームやってるみたいで楽しかった」

「へぇ〜!俺もやりたかったな〜」

羨ましそうな表情を浮かべるシンに対してゲームを操作する手を止めて濡れた髪を撫でながら「お前ゲーム下手じゃん」と言うと唇を尖らせるも言い返せないシンに頬が緩む。

「楽、その新しい仲間って明日来るんだろ?強かった?」

「2人ともお前よりガキだけど、まーまーな感じ」

「年下なんだ!楽しみだなぁ」

新しい仲間が増えるとボスから聞いてからシンはずっと楽しみにしていたのは知っていた。恐らく仲間が増える喜びと、シン自身も俺たちに誘われて仲間になったから後輩ができて嬉しいのだろう。

「JCCって殺し屋学校なんだろ?ボスから聞いたけどすっごく楽しそうだった!」

「俺は学校とか先生嫌い」

「楽だって俺と一緒なら絶対楽しいって」

すっかり俺以外のボスや鹿島さんたちのことも気を許すようになって元々人懐っこい性格をしているからボスもシンのことは結構気に入っているらしい。

恐らくボスからJCCのことを聞いたのだろう。学校に通ったことがないシンにとっては目新しい環境に憧れているのは言葉にしなくても分かる。

「ボスに頼んだら楽と一緒にスパイとして潜入してJCCに行けるかな」

「シンは学校行きたいだけだろ。あとスパイは映画の観過ぎ」

一年前に殺連に潜入捜査して本部襲撃で自ら命を落とした宇田さんのこともあるからボスは簡単にスパイなんて動きはさせるつもりはない筈だ。

「新しく来る奴らと仲良くできるかな」

「別に仲良くする必要ないだろ」

「あ、妬いてる」

隣に俺がいるのにいつまでも明日来る奴らの話や好きでもない学校の話をするから少しだけ不機嫌を露わにするとシンは嬉しそうに目を細めて笑う。

「妬いてねーって」

「嘘つき。でも俺が好きなのは楽だけだから」

体を俺に傾けて甘えるように手を握ってきたシンの頬にキスする。妬いている訳ではないけどシンの興味が俺に向いてないのが気に入らなかった、つまり子供みたいな感情だ。

そんな感情さえもシンは読み取って、それでも好きだと言うから俺はどんどんシンが好きになっていく。

「こっちじゃなくて、唇にキスしてよ」

顔を上げたシンが強請るから俺は手を握り返して唇にキスをするとシンは大きな瞳をゆっくり閉じる。

次第に触れるだけのキスは酸素を奪うものに変わり、シンの息遣いが荒くなる前にベッドに押し倒した。



カメラの視線を感じるも無視してゲームをしていると隣にいたシンがカメラを向けられていることに気付いて笑顔でピースを作る。

「む、カットだ!!これはホームビデオではない、映画だと説明しただろエスパー少年!」

カメラを向けていた京が大きな声を上げて注意するからシンは不貞腐れたような表情で「コイツの映画好きだけどコイツは嫌い」と耳打ちして俺の腕を掴んで京を睨む。

「気を取り直そう。テイク38だ」

踵を返して京が再びカメラを構える。今度は俺たちではなく、さっき来たばかりで警戒心剥き出しの少年と少女をカメラが向けられた。

制服姿の少女とマスクを着けて廃倉庫の汚れを気にする素振りをする少年は京にカメラを向けられて「死ね」とだけ呟いた。

その後何か言い争ってボスが本題を話している間もシンは少年と少女に興味津々で彼らと目が合うとへにゃりと笑って手を振るのを横目で見る。

「シンくん、彼らのこと気に入った?」

「はい!」

「そう、良かった」

一通りの話が終わったのか、ボスが近付いてシンの頭を撫でてきた。元気よく答えたシンにボスは薄く笑みを浮かべて未だ警戒している少年と少女に視線を送る。

「じゃあシンくんが彼らを見てあげて」

「分かりました!」

ボスに仕事を任されたことが嬉しいのか、花が咲いたような笑顔を俺に向けてから俺から離れて彼らに近付いた。

何か話したあと部屋を案内すると言って立ち去るシンの後ろ姿を見ているとボスが小さく笑った。

「妬いてるね」

「別に」

「シンくんが彼らに取られそうで嫌かい?」

「そう見えますか」

ゲームを操作しながら聞き返すとボスは「うん」と即答して俺の頭を乱雑に撫でる。些かシンの時と比べて雑な感じがして顔を上げるとちょうど目が合った。

「教祖に仕立て上げられた時もだけどシンくんは流されやすいタイプだ。楽がしっかりシンくんを彼らに取られないように見てあげて」

教祖、と聞いてシンが以前怪しげな宗教の教祖だったことを思い出す。確かにシンは流されやすいタイプだから新しく来た奴らの言葉を鵜呑みにするのは容易に想像できる。

ーー嫌な予感する。ーー

なんとなく、そう感じながら「うっす」と適当に返事をしてゲーム画面に視線を戻すが上手く集中出来なかった。



数日間、シンが真冬と虎丸の面倒を見ていくうちに彼らの緊張はだいぶ和らいだ。一番身近で親しみやすい性格のシンは年下に好かれるタイプらしくて2人に『シンくん』なんて呼ばれる度にシンは満更でもない顔をしていた。

ーーつまんねぇ。ーー

そんなシンの様子を見て生まれて初めての感情を抱く俺はきっと陳腐だ。

特に真冬とシンが並んで話しているところを見るとイライラする。そんな俺の視線に気づいて「楽」と笑顔を浮かべて近付こうとすると真冬がシンの腕を掴んで何か話した。

気を引こうとして何か話している真冬に対してシンは俺のことも気になるのか視線を送りながら会話するのを遠目に見て俺はその場から離れて自室に籠ることにした。

ーーアイツ、絶対シンのこと気に入って俺が近づかないようにしてる。ーー

分かっていてもシンに伝えることなんて出来なかった。嫉妬しているなんて言って困った顔を浮かべるシンの顔も見たくないし俺がイライラしつつ我慢すればいいだけだと言い聞かせる。

「やべ、またゲームオーバー・・・」

いつもなら余裕で勝てるゲームのボス戦も集中できなくて全敗だ。

ここ数日、俺が冷たい態度をとっているせいでシンが隣にいることが少なくなった。代わりに真冬と虎丸といることが多くなって時折シンの視線を感じるも俺は何も考えないように無視をしているから余計に近寄り難いのだろう。

ーーもしシンがあいつらに取られそうになったら。ーー

そう考えるも、答えはひとつしかないから俺は自嘲して簡易ベッドに寝転んで昼寝をすることにした。




隣で溜め息を吐いたシンくんの横顔はここではないどこかを見ているみたいで憂いを帯びている。

ーー綺麗だ。ーー

ジッと見ているのに気付かないからエスパーの力を使ってないのか、俺が考え事しても反応はない。

殺連を潰そうと企てるX一派の仲間になれと編入試験後に強要されて連れ去られて一時はどうなることかと思ったがXたちの仲間であるシンくんが俺と虎丸の面倒を見ることになったのは不幸中の幸いだ。

他の連中は雰囲気が他の殺し屋とは比べ物にならないくらい強いのが分かる。でもシンくんは俺たちに優しくて笑顔を見せてくれるから虎丸も俺も安心して側にいられた。

ーー好きだ。ーー

今まで見てきた人と違う。笑顔が眩しくて優しいシンくんに俺は心を奪われている。

「ーーん?何が好き?」

「っ、なんでもねーよ」

「マフユは相変わらず愛想ないなぁ」

ふと、シンくんが俺の思考を読んでこっちを見て首を傾げた。目が合うだけでドキドキして素っ気ない態度をとっても俺に構ってくれるからつい甘えてしまう。

「なぁ〜シンくんはどうしてアイツらと一緒にいるの」

「ボスたちと?」

「うん」

正直シンくんだけ飛び抜けて『違和感』がある。Xの仲間でエスパーの力を持つシンくんはXやその他の奴らとは違う、何なら俺と虎丸と同じ雰囲気だ。

思い切って聞いてみるとシンくんは不思議そうな表情を浮かべるから自分がXたちの仲間であることが当たり前だと思っているらしい。

「俺もマフユたちと同じスカウト?的な感じで誘われたんだ」

「前は何してたの?」

「・・・いろいろ」

ーーあ、今目を逸らした。ーー

恐らく言いたくないことなのだろう。初めて眉を寄せて目を逸らしたから俺は気になってもっと聞きたかったけど、シンくんを傷付けたくはないから深くは聞かなかった。

「それよりもう遅いし部屋戻れよ」

「今日はシンくんの部屋で泊まっていい?」

マスクを外していつもみたいにお願いするとシンくんはまた困った表情を浮かべる。シンくんは優しい性格だから誰かに何かを頼まれると断れないことを数日間で理解した。

「これから楽の部屋行きたいからダメだ」

「こんな夜中にどうしてその人の部屋に行くの?」

本当は知っていた。初めてシンくんに出会った時から楽という青年と一緒にいて、2人の会話や距離感は『仲間』以上の感情がお互いにあることを何となく察していた。

それに出会った時にシンくんの頸や首筋にキスマークが分かりやすく付いていたから楽という人が俺たちに見せつけるために付けたんだろう。

「こ、子供には関係ない」

最近は楽にシンくんが近付かないようにわざと俺が気を引いていたことをシンくん本人は気付いていない。

「会うなら明日でいいじゃん。そんなに俺のこと嫌い?」

「・・・嫌いじゃねーよ。マフユや虎丸といると兄弟いたらこんな感じかなって思うし学校の話とか聞けて楽しいし」

腕を掴んで不安そうな表情を浮かべるとシンくんは眉を下げて頭を撫でてくれた。

「ーーなら俺とずっと一緒にいようよ」

「え」

ポツリと本音を呟くとシンくんには聞こえ辛かったのか首を傾げるからその無防備な唇に俺は触れるだけのキスをする。

「っ、ちょ、マフユなにしてーー」

「シンくんはアイツらと一緒にいちゃダメだ。俺たちと一緒に逃げよう」

両肩を掴んではっきり言うとシンくんの猫みたいな大きな瞳が更に見開く。驚き、動揺しているシンくんは口の端を引き攣らせる。

「え・・・?なに、言ってんだよ」

「シンくんはアイツらに加担しなくても真っ当に生きれる」

「お、俺はこの生き方しか知らない」

「俺が教える。だから一緒に逃げよ?」

シンくんの過去に何があったかは知らないし今後も聞かない。Xたちに拾われなければ生きていけなかった人生でも、もしXたちに出会う前にシンくんを助けてあげられる人に出会えていたら全て変わっていただろう。

あまりにも食い気味に話す俺に押されているシンくんは俺から目を逸らして「でも」と切り出す。

「マフユごめん。俺、楽のことがーー」

その瞬間、シンくんの言葉と被せるように扉が勢いよく蹴破られた。脆い鉄製の扉は元々作りが古いからバラバラと破片が床に散らばって俺たちは息を呑んだ。

そしてゆっくりとした歩幅で、それでいて少しでも動いたら殺されるような殺気を漂わせた楽が部屋に入って来る。




中途半端な時間に目が覚めてトイレに行った帰りにシンの部屋から会話が聞こえて数センチだけ扉を開けて覗き込むとシンとガキがベッドに座って話していた。

「なら俺とずっと一緒にいようよ」

ーーは?ーー

いつもマスクを着けている潔癖症のガキがマスクを外している姿は初めて見るが驚くべきなのはシンに告白をしてキスをしたことだ。

夢か現実か分からなくてこの瞬間だけ時間が止まった気さえする。

「っ、ちょ、マフユなにしてーー」

「シンくんはアイツらと一緒にいちゃダメだ。俺たちと一緒に逃げよう」

驚いて離れようとしたシンの両肩を掴んでガキが神妙な顔付きで言う。

ーーシンを連れて逃げる気か?ーー

無意識に拳に力が入り、必死に殺気を押し殺す。エスパーのシンはガキの言葉に酷く動揺して困った表情を浮かべていた。

シンがもし俺たちから離れたら?俺から離れてこれから先、このガキと一緒にいて俺と同じようなことをするのか?

ガキがシンを見つめる眼差しは恋愛感情があるもので、それを目の当たりにしたシン本人はどうすればいいか戸惑っている様子だ。

ーー絶対シンを取られたくない。ーー

シンが何か言いかける言葉なんて耳に入らず、俺の頭の中は嫉妬と執着で燃えて初めて抱く感情を抑えきれずに扉を破壊して部屋に乗り込んだ。

脆い扉はすぐに壊れて殺気を2人に当てるとガキは警戒するように俺を睨んで、シンは初めて俺に殺気を当てられたから顔が真っ青になっている。

動かない2人に近付いてシンの腕を掴んで引き寄せて無言で部屋を出ようとすると「シンくん!」と俺がシンを殺すんじゃないかと心配してそうな顔つきのガキが追いかけようとしてきた。

「マフユ、俺は大丈夫だから!も、もう遅いから寝ろって、な?」

もし俺に攻撃してきたら殺す理由にもなるからちょうどいい、と思っていたら俺の思考を読み取ったシンが慌ててガキを止める。

ーーそんなにこのガキが大事かよ。ーー

「っ、楽」

ガキの心配をするシンが腹立たしくて強引に腕を引いて部屋を出た。引き摺られるように歩かされているシンの腕をキツく掴むと痛みを訴える声が聞こえたけど無視をする。

自室に着くなりシンを簡易ベッドに放り投げるとスプリングが軋む音がした。

「痛っ・・・楽、どうしてーー」

「どうしてはこっちの台詞だ」

起きあがろうとするシンの体に跨って睨むとシンの表情は怯えに染まる。

「ガキ共と俺たちから逃げるなんて正気か?」

「ち、違う、あれは」

「まぁどうせ逃げてもすぐ捕まえてやるよ。そしたら片足捥いでもう二度と逃げれないようにしてやる」

足首を掴んで骨を折る手前まで力を咥えるとシンは痛みに耐えながら首を横に振った。

「俺は楽のことが好きなのに逃げるなんてーー」

「好きなら簡単にキスされんなよ」

手を離すとシンの足首には俺が掴んだ跡が赤く残った。体を屈めて強引にキスするとシンは驚くも否定してこなかったから舌を絡めながら乱雑に服を脱がせる。

ーー絶対ガキ共にシンを渡さない。俺たちの、俺だけのシンだ。ーー

「ぁ、っ、ふ」

大きな瞳は涙を溜めて、俺の殺気に当てられて震える手で服の裾を掴むシンの胸元に触れると敏感に反応した。

酸素が薄くなってシンの息遣いが荒くなるのを感じて唇から離れて眼前に反応してない自身を晒け出す。

金髪を鷲掴んで強引に自身をシンの口の中に捻じ込むとシンの目が大きく見開く。

「本当はあのガキとヤッたんじゃねーの?」

「っん゛〜!」

わざと傷付くようなことを言えばシンはポロポロと大粒の涙を流して首を横に振るも口淫されているから言葉に出せない。

腰を進めて自身を喉奥まで挿れるとシンの苦しそうに眉を寄せて涙を流し続ける姿は加虐心がそそられる。

「ん゛っ」

「ちゃんとしゃぶれよ」

普段のセックスでこんな乱暴なことしをたことないから戸惑っている様子だがシンは言われた通りに拙い動きで自身を奉仕した。

次第に芯が硬くなってくると質量も増してシンの口の端から唾液がこぼれ落ちる。

喉奥を突く度に体がビクンを震えて眉を寄せるシンは抵抗せずにされるがままだ。自身を引き抜くと盛大に咳き込むシンがノロノロと体を起こして「楽」と上擦った声で俺を呼ぶ。

「ガキのことそんな気に入ってんのかよ」

「っ、違う!マフユは弟がいたらこんな感じなのかなってつい甘やかしちゃうんだ」

「学校だって行きたがるし殺し屋学校の話をボスから楽しそうに聞いてただろ」

「俺は楽と一緒だったらどこでもいい。楽が嫌ならもう学校の話もしない。俺には楽しか、いないから」

縋るように腕に触れたシンは涙を流して俺に抱き付いた。枯渇していた独占欲、執着心がじわじわと満たされる感覚は恐らくシンにしか埋められない感情だと知ってしまった。

ーー俺だってシンでしかこんな感情にならねーよ。ーー

シンが履いていたズボンと下着を脱がせてベッドの外に放り投げるとシンは何をするのか察したのか、大人しくシーツに寝転んで自ら足を開いた。

口淫して緩く反応したシン自身と本来濡れてない筈の秘部は濡れている。

「なに、それ」

「ぁっ」

訝しげな表情を露わにして人差し指を秘部に押し込むとシンの体が震えたけど抵抗なく中に入った。

中はローションで濡れていて俺がシンを見ると真っ赤な顔で目を逸らして「今日、エッチしたかったから慣らしておいた」と小さな声で呟いた。

「なんで自分で慣らしたんだよ」

「さ、最近冷たいしエッチしたいって言って慣らすの面倒だって言われたくなくて」

ーー今まで言ったことないじゃん。ーー

セックスする時は必ず俺が慣らしていた。だけど最近の俺の反応を気にするあまり自分でわざわざ慣らしていたシンは余程俺に嫌われていないか心配だったのだろう。

恐らく自分で秘部に指を挿れるのは初めてだと察して俺が浅く息を吐くとシンはまた不安そうな眼差しを向けてきた。

ローションのボトルを手に取って蓋を開けて指で慣らしてからもう一度シンの秘部に指を押し込むとクチュ、といやらしい水音が聞こえる。

「ふ、ぁ」

「狭すぎ」

「ん、っ、だって指、ぜんぜん届かなくて」

「怪我したらどうすんだよ」

シンの指が届かなかったであろう奥に挿れると真っ赤な顔で甘い吐息を漏らすから指を増やして広げるように動かす。

「ぅ、あ、あ・・・っ」

「もうイきそうじゃん。オナニーしてねーの?」

「し、してない」

首を横に振って必死に否定するシンは嘘を吐いていないだろう。言われてみればシンは性に疎くて俺から誘わない限りセックスをしなかった。

中を慣らしながら勃ち上がったシン自身に触れるとすぐに先走りを溢れさせる。

「がく、もう、いいから、ぁっ」

もどかしいのか、腰を浮かせて強請るシンが涙を流すから指を中に挿れたまま体を屈めて涙を舐めとった。

濡れた頬も舐めながら首筋に移動すると俺が以前付けたキスマークはすっかり消えている。

「付けていいよ」

いつもは目立つし恥ずかしいからダメだと言われることが多かったけど、今のシンは何でも許してしまいそうだ。

幾つかキスマークを付けている間、部屋の外にガキの気配を感じた。シンのことを心配してついてきたのだろう、そしてシンは目先の快感に夢中で気付いていない。

指を引き抜くと「ぁっ」と切なげな声を出すシンの足を最大まで開いて濡れた秘部に先端をあてがうとシンは物欲しそうに俺を見つめている。

「シン、絶対逃がさないし離さないからな」

「ーーひッ、ぁあぁああ゛〜〜っ!!!」

地を這うような低い声で呟いてシンの腰を掴んで一気に奥まで挿入するとシンは悲鳴に近い声を上げた。

目を大きく見開いてハクハクと唇を震わせて金魚みたいに酸素を取り込もうとしているシンは半ば放心状態のまま絶頂を迎えた。

「トぶの早ぇって」

「は、あ、あっ、あ゛っ、あっ」

膝裏を持ち上げて更に奥まで入れるとシンは嫌々と子供みたいに首を振るのを無視して激しいピストンを繰り返す。

「ぁ、ゔ、ッ、ぅっ〜、がく、がく・・・っ」

次第に快感を拾うようになったシンは甘い喘ぎを漏らして強請るように俺の背中に手を回すから噛み付くようにキスをしながら律動を再開する。

キスで喘ぎはくぐもって息が苦しい筈なのに覚束ない動きで舌を絡めるシンの瞳は蕩けてエスパーなんて使っていないのは聞かなくても分かった。

ーーこんな感情見せて余計に離れたくならねぇのかな。ーー

嫉妬、執着、どれも汚い感情ばかりを向けられてやはりガキと逃げた方が幸せなんじゃないかとシンが判断したら、と考えているとシンから唇が離れる。

「俺いま嬉しいよ」

「・・・は?」

出てきた言葉は突拍子もなくて俺の予想とは真逆だった。驚いて動きを止めると深く繋がったまま、苦しい筈なのにシンが綺麗に微笑む。

「楽がこんなに俺のこと好きでいてくれることが分かってすごく嬉しい。俺も楽が大好きだ」

シンにとって嫉妬や執着を向けられるのは初めてなのだろう。汚い感情だと知らずに「嬉しい」と微笑むシンは誰よりも真っ直ぐで純真無垢に見えるのにどこか歪んでいるようにも見える。

そんなシンにまた恋をした俺はシンにつられるように口角を上げて触れるだけの優しいキスをした。

「シン、可愛い」

「ん゛っ」

「俺も大好き」

律動を再開するとシンは無意識に中を甘く締め付けてくる。

「あ゛っ、あっ、あ゛っ、奥、気持ちいい」

「俺も」

これでもかと言うくらい愛し合ってる姿を見せつけてシンに近付けないようにしてしまおう。きっとシンは俺の本音を知っても受け入れて俺を選ぶ、そんな気がするとジワジワと心が満たされる感覚になった。

久しぶりのシンの体に想像以上に興奮して早々限界が近付いてきたから「中に出していい?」とわざとらしく耳元で聞くとシンは俺に抱き付いて小さく頷いた。

「ぁ、あっ、あっ、がく、すき、んっ、おれも、イきそう・・・っ」

肌のぶつかり合う音とローションのいやらしい水音がどんどん激しくなっていって触れていないシン自身は奥を突く度に先走りが溢れる。

「ぁっ、〜〜っ!!」

「ーーっ、やべ・・・めっちゃ気持ちいい」

大袈裟なくらい体を震わせたシンが絶頂を迎えて、ほぼ同じタイミングで俺も絶頂を迎えて中に射精した。

今までのセックスの中で一番快感を得ている気分だ。中に射精している間もシンは俺に抱きついて中を締め付けている。

「ん、楽の、いっぱい出てる・・・」

「俺もシコってなかったからな」

「ぁう・・・」

ゆっくり自身を引き抜くだけでも感じるのか、シンは敏感に反応した。自身を抜くと受け止めきれなかった俺の精液がドロリと秘部から出てくる。

扉越しのガキが僅かに息を呑んだのを感じた。まだ見ているなんてガキのくせに根性あるなと頭の片隅で関心しなからシンの腕を引っ張って体を起こす。

「が、楽?なにするんだ?」

「ナカ、掻き出さないと2回目できないだろ」

わざと扉からよく見えるようにシンを後ろから抱きしめてM字開脚させるとシンは顔を真っ赤にさせて俺を見る。

まだガキの存在に気付いていないからそのままシンにキスしながら秘部に指を2本押し込んで中の溜まった精液を掻き出した。

「ふ、ぁ、あ゛っ」

「すげー締め付けてくんじゃん」

グチュグチュと音を立てて中を精液を掻き出すとシーツがドロリと俺の精液がシミを作る。

指を締め付けてくるシンに鼻で笑うと涙目で「楽のが欲しい」と囁いた声は猛毒のようで、それでいて甘美な優越感が湧き上がった。

「俺も、まだ足りない」

目先の快感に囚われた蕩けた表情のシンがふにゃりと笑うから俺はチラリと扉の隙間を見ると酷く動揺して立ち尽くすガキと目が合う。

大人げなかっただろうか。しかしシンならこの本音を話しても笑ってくれそうだと思うと、嬉しくて俺が頬を緩めるとシンは首を傾げて俺の考えていることを読み取ろうとしてきたからエスパーの力を遮るようにキスをして、その場にまた押し倒した。



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