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「……君といると、僕はかっこ悪いかもしれないな」
「……かっこ悪いだなんて……」
「……好きすぎて、かっこが悪くないか? こんなに好きで、離したくなくて……」
「そんなことないです。私だって、好きで仕方がないくらいで……」
「ほんとにか?」
「ほんとです」
彼へ頷いて答えると、抱く腕にぎゅっと力がこめられた。
「……キスをしたい」
「……だけど、ここ電車で……」
さすがにたくさんのお客さんもいる電車の中では、恥ずかしさが勝っていると、
「頬にするだけだから、少しだけじっとしていてほしい」
ほっぺたにチュッと口づけられた。
「……あっ」と、思わず声が漏れると、
「赤くなった頬、可愛いな」
もう一度、彼の唇がふっと柔らかに寄せられて、赤らむ頬にさらに熱が灯った……。