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「……だけど私、ちょっとだけ驚いているんです」


赤く火照った頬を両手で挟んで、ふぅーっと小さく息をついた。


「驚いてる? 僕にか?」


「はい。だってチーフはなんていうか、その……もっと恋愛も、仕事みたいにクールにこなすのかなとも思ってたから」


「ああ、ハハ」


彼がメガネの中の目を薄く細めて、優しげに笑う。


「僕だって、仕事みたいな余裕は、恋にはないよ」


「そう、なんですか?」と、首を傾げる。


「ああ、好きな人の前で、余裕ありきでクールでなんて、いられるわけがないだろう」


彼の言葉に、ようやく冷めてきていた頬がまた熱くなってくる。


「それに僕は、かわいいものが好きだから。かわいい、君が……」


これ以上赤くなれないんじゃないかと思うくらいに、自分の顔が真っ赤になっているのがわかる。


「ほら、そんなに照れて……」


熱を持った頬に、彼のあたたかな手があてがわれて、


「……可愛い」


耳にふっとキスするように囁きかけられた……。


クールな上司の秘密の顔は、甘々溺愛彼氏⁉

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