テラーノベル
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「どのタグに反応しているのか、知らない人から【いいね】がくるな」
「へぇ、そうなの?」
「今日、来ていた人たちからは祝福コメントがある」
そう言いながら、俊介さんはコメントに返信を始めた。私はすぐ隣のキッチンへ行くと、まだ箱に入ったままのプレートを2枚取り出して洗った。
「お水だけど、乾杯」
ピザが届いて、私は向かい合わせに座る俊介さんにグラスを掲げる。
「昼間に少し飲んだから、もうアルコールはいらない」
彼はそう言って、小さくグラスを合わせてからピザをプレートに取る。
「明日は片付けを頑張らなきゃ」
「ゆっくりでいいよ」
「うん。でも俊介さん、すぐに仕事に行かなきゃ、でしょ?」
まとまった休みを取るのは、後日の予定だ。
「そうだね。出勤と在宅ワークの日があるけど」
「うん」
「梓もデザインの仕事は続けるだろうけど、無理しないでいいから」
「ありがとう。私の友達も、さっきの俊介さんの投稿を見て【いい人と出会えてよかったね!おめでとう】ってメッセージをくれたの」
私がそう伝えると、ティッシュで口元をゴシゴシと拭いた彼は
「当然だよ」
と笑った。
「俊介さんが理解ある人でよかったと、私も思う。これから、よろしくお願いします」
少しかしこまって、でも少しおどけた挨拶をした私に、彼はゆっくりと大きく頷いた。
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設楽理沙
#不倫
#離婚