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次の日
学校でのあやのの様子は変わりなく見えた。
元々学校ではあまり話しをしない。
もしかしたら見てないかも知れないし、本当に夕飯の手伝いを思い出しただけかも知れないし、と僕の頭は都合のいい方へ考えようとしていた。
放課後、ゲームをしながら部屋でくつろぐ。
そういえば、昨日のあやの、胸元がゆるくて下着が見えてたな。あれはスポーツブラってやつかな?などと考えていたら、むくむくとしてきた。
そうだ、あの本を見てみようか、とゲームを置き本棚へ歩き出そうとした時、
「よ…いる?」と言ってあやのが入ってきた。
あっぶね~もう少し来るのが遅かったらどんな場面を見られてたか…
僕は心の中で胸を撫で下ろし、平常心を装って
「おう、今日は宿題無いでしょ?」と答えた。
何しに来たんだ?
「うん、まぁね~」とか言いながら部屋をうろうろしたあとに本棚の前で止まる。
う、なんだ?
「こうちゃんさ…」と止まる。
…ん?
「今日の夜ご飯はお弁当を買っておいたからチンして食べて、だって」
「え?なに?」
「今、下でおばさんに言われたの」
「あぁ…わかった。って母さんどこかに行ったの?」
「ん~なんかPTAの会食があるって。うちのお母さんも行ってる」
知らなかった。お弁当があるならまぁいっか。
「でさ、こうちゃん、エッチな本とか持ってる?」
うわ、今!?やっぱり昨日見られてたか。
「え~まぁ?ちょっとエッチなのとかはあるかな?」と少しごまかしてみる。
「本当にちょっと?」
「どういうこと?」
「実は昨日 …見ちゃったんだよね。なんか、すごいエッチな本を」
終わった…
「そんなのあったかな?」
「あっ、別にあってもいいと思うんだけど、あのね、その…ちょっと読ませてくれない?」
なんだって?読むの?あれを?
うぅ…恥ずかしいけど…
「別にいいよ」
「ありがと」
そういうと迷わずあの本を手に取る。
そしてー
僕の横、ベッドに腰掛ける。
「え?ここで読むの?」
「だって持って帰ってお母さんに見られたくないし」
うわ、気まず…
「まぁそうか。別にいいよ」
強がってみたがとてもよくない。
同級生の、異性の、幼馴染が、隣でエロマンガを読んでいる。
それが今の状況だ。
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