コメント
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最高です 言葉でいいあらわせない 最高…やば
♥️side
りょうちゃんの家に着いた。まずはりょうちゃんを落ち着かせるためにソファに座らせた。若井が隣に座りブランケットを膝にかけてあげる。僕はりょうちゃんの前にかがんで手を握る。手が震えている。その震えは君の不安や恐怖を表しているようだった。怖いよね…。今のきみからしたら全てのものが敵に見えて、死にたくなっちゃうんだよね…。
♥️「りょうちゃん、これから僕たち一緒に暮らそう。りょうちゃんのお腹の傷、まだ完全に治ってるわけじゃないからね。仕事は心配しないで、しばらくおやすみ貰ったから。今はゆっくり過ごそう…、」
💙「大丈夫!俺たちなんでも、やるから頼ってね!」
注意事項その1
本人に直接鬱病などを言ってはいけない
医師に言われたことを僕たちは忘れてはいけない。さらに医者に僕たちは一日1回へ必ずりょうちゃんとお話する時間を作るってといわれた。りょうちゃんに愛が伝わるように。
♥️「じゃぁ今日はもう寝よっか」
りょうちゃんの手を引いて寝室に連れて行く。布団深くまで潜り込んでまるで身を守っているようだった。優しく体をトントンして安心させる。20分ほどすると眠ってしまったようだ。
毛布をめくると泣いたのか目が、少し腫れていた。
♥️「大丈夫、大丈夫」
大丈夫という言葉をかけながら頭を優しく撫でる。
♥️「りょうちゃんのこと大好きだよ、 」
枕元にそっとあるものを置いて静かに寝室を出た。
すると若井が何かをやっていた。
💙「これ、どうしたらいい?」
そこにはテーブルに並べられた多くのカッターやカミソリ。一人暮らしにしては多すぎる。恐らく自傷行為のためだけのものだと思う。
💙「探したら色んなところから出てきて。
どれも血が、ついてたから、」
♥️「全部捨てよう。もうりょうちゃんを傷つけたくない。」
そうして見つけた限りの自傷行為の道具を捨てた。また食欲がなかったからなのか、大量にあったサプリメントや栄養剤、強力な睡眠薬も捨てた。
♥️「これでいい。」
💙「元貴、これみて」
♥️「ん?なに?」
♥️「え、、嘘でしょ」
若井に渡されたのを見て衝撃が走った。
💙「カッター探している時に見つけて…。
りょうちゃん、どうしてこんなことまで
したんだろう(涙)」
それは写真。思い出の写真。ライブやなんやら世間に公開していないのだってある。でも…
それは全部りょうちゃんの部分だけ切り取られていた。切り取ったりょうちゃんの部分は顔に切り込みがあったり黒く塗りつぶされていた。まるで自分ほいらないと言うように。
朝
コンコン
♥️「りょうちゃん おはよー」
ドアをノックして朝の挨拶をするとまだりょうちゃんは眠っていた。毛布の中に丸くなって、昨夜枕元にそっと置いた僕と若井の上着を抱きしめていた。僕たちの匂いがついたものに顔を埋めている、安心するのかな?力いっぱい抱きしめている様子を見ると、りょうちゃんがどれだけ僕たちを愛してるのが分かる。僕もりょうちゃんのこと愛してるよ、大好きだよ。伝わっているのかなぁ?BFFを弾いてる君はいつも苦しそうだったけど、あれは何故だろう。あの曲ほ若井とりょうちゃん、のためだけに書いたもの。ちゃんと伝わっているよね。優しく頭を撫でたら震えが収まった。僕は安心してりょうちゃんのそばで曲を作り始めた。
💛side
毎晩同じ夢を見る。
キーボードを弾いてると「お前はいらない」と言われて刺されて殺される夢。このせいで夢と現実がごっちゃになってしまう。僕を殺そうと
したのはスタッフだと分かっているのに、夢では元貴と若井が僕をいらないと言って殺す。現実では優しく僕を支えてくれている。でも本心はどう思っているのだろう。
夢の中
暗闇の中一人でうずくまっていると何が香る。安心する匂い。包み込まれているようだ。
目を開けるともう朝だった。カーテンの隙間から光がさしていて少し眩しかった。ふと、自分の腕の中を見るとそこには元貴と若井の上着があった。どうしてこんなところにあるんだろう?考えていると近くから何かに小さな音で音楽が聞こえた。そばには元貴がいた。おそらく曲作りをしているのだろう。いつまでも寝ていたら申し訳ないと思い、体を起こす。すると元貴が気づいた。
♥️「あ、起きた?」
元貴が僕の前にしゃがんで声をかけてくる。
返答したいけど、声が上手く出せない。
♥️「体、重い?何か食べれそうなものない?」
入院してた時もほとんどご飯は食べていない。
食べ物が口に入ると気持ち悪くて吐いちゃから。
💛「(首を振る)」
♥️「そっか、ゼリーくらいなら食べられる?一応持って来るね。 若井ーー! 」
元貴が若井を呼ぶとすぐにとんできた。
💙「なにー?」
♥️「ちょっとゼリーと、あれ持ってきて」
💙「OK!」
若井はすぐ戻って来てみかんゼリーをくれた。
元貴が蓋を開けてスプーンと一緒に渡してくれた。一口食べて、もういらないと無言で元貴に返す。
♥️「りょうちゃん、これだけは飲んでくれる?」
そう言って渡して来たのは5粒の薬。おそらく、鬱病のだろう。自分でも分かっている。ふたりも口に出さないだけで医師から説明を受けているはず。どれだけ気を使わせているのだろう。最年長なのに、情けない。
苦手な錠剤も喉に押し込んだ。きっとオーバードーズをしないように見守っているのだろう。
キーボードの弾けない僕をどうしてそこまで助けるの?
元貴、なんのために僕が必要とされているのか教えて
若井、僕は愛されているのか教えて