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かな「、、、、」
賢治はきっとバレーを辞めさせたくないんだろうな。
そう思った。実際に彼は私がバレーを辞めた報告をすると納得のいく説明がほしいと何回も言われた。
そりゃそうだ。私がバレーをしている、頑張っているその姿を見て喜び、応援してくれた大切な人がいて、
その人は―――。
だから彼はその人達が喜んでくれたものを見せ、ちゃんと幸せに生きることを願っていたのだろう。
でも、手遅れだ。私は辞めると言ったら辞める。それにもうこれ以上思い出したくない。
その気持だけが私を支配していた。
ピー
と言う笛の合図で私達は「お願いします!」と言った。
今から試合、それも賢治との試合。
正直、勝てるかわからない。だって、私の弱点を賢治は知ってる。
だから、あえて始めに攻撃せず徐々に攻撃をしていくと思う。
私の弱点はレシーブだ。昔はスパイクとレシーブが苦手で賢治に教えてもらって、たくさん練習したけど
レシーブだけはなぜだか上手くなれなかった。
だからきっと賢治は段々私にめがけてボールを打ってくるはずだ。
と賢治の戦法を予想だてるうちに北さんが私の方へ来た。
北「ほな、日河さん頼んだで」
と信頼している目を私に向ける。
確かに、今日は私に稲荷崎バレー部を任してくれたのだ。
気を引き締めないと。
日河「コクリ」
私が頷くと北さんは安心したような顔を浮かべ
「位置につけー」と掛け声をしてくれた。
いよいよだ。少しワクワクしている自分がいる。これで最後にしないと、、、、
フォーメーションは
角名くん、私、宮侑
尾白先輩、モブさん、モブ小さん
で今目の前にいる青根さん、その人からの圧がヤバい。
いや、圧というより身長何だけど、、、、私もそんな圧がだせたらいいな〜
とまあ、色々考えているうちに相手からサーブがきた。
そのサーブをモブ小さんが拾い、宮侑にわたす。
とてもきれいで無駄な動きがない。流石だ。
そして宮侑からボールを貰う。すると
侑「ヤバッ、サムのときのやつ、」
と小さく声を出していた。
それを私がすかさずスパイクを打つ。
それのボールが予想外すぎて拾えなかったのか相手のコートに落ちる。
相手チームの顔を見ると唖然としていて、あの時の自分の満足できる部分を再現しているようだった。
賢治「ハッ、全然腕劣ってねえ」
と斜め前の賢治が少し同様したようなこれから楽しくなってくるような顔をして言った。
いや、劣ってるよ。
この、、、、何年間だ、わかんないけどもう3年ぐらいやってないから流石に劣ってるよ。
しかもあの時よりボールのコントロールが上手くいかない。
早くなれないと、、、、、、、、
賢治「かな」
突然名前を呼ばれ賢治を見る。
かな「なんですか?」
私が返すと、
賢治「あの人達が、この試合、、見てたらいいな」
と少しさみしげな、だけど幸せそうなニッコリ笑顔で言われた。
もう、あの人達はいない。でも、確かにこの試合見てたら”いいな”。
かな「、、、、だね」
と私も笑顔で返す。
するといきなり賢治が、
賢治「、、、、、、なあ、お前の彼氏からの圧が怖いんだけど」
と青ざめた顔をしながら宮侑と指差す。
は?なんのこと?と尋ねる前に宮侑を見ると、
侑「(ーー゛)ジーーーー(圧)」
と言った感じで賢治に圧をかけていた。
んで賢治を見ると、
賢治「(_;)」
こんな感じでその視線を受け流している。
ほほう、なんかこの二人仲良く慣れそうだな。
ん?いや待てよ?、、、、賢治、私の彼氏って言った!?!?!
かな「ちょ、賢治!その人私の彼氏じゃない!!」
と遅くも慌てて否定。
しかも関西弁でしかも大声で、否定したお陰でみんなの視線が私に集中。
するとなんだか面白いものを見つけたかのような口ぶりで
賢治「へぇ〜、そうかそうか、かなはもう彼氏ができたのか〜」
と茶化してくる。
その賢治の顔がニヤニヤという効果音がなりそうなほどニヤニヤしている。
それに賢治はいつの間にか私の横にきて、私の背中バシバシと叩いてくる。
だから違うって!!
私は腹が立ちちょうどボールが入ったカゴの近くにいた宮侑に
かな「あぁー!もう!宮侑、ボール!!」
とキレたような感じで言った。(実際にキレてるけど、、)
それにめっちゃ関西弁が出てくる。もう、いいか。
そう諦めがついた時に宮侑からボールをもらった。
そこで察したのか賢治がさっきまでのニヤニヤがどこかへ行き
代わりに青ざめた顔が浮かんできた。
賢治「ま、まさか、」
と怯えるも、もう遅い。
私は少し下がりボールを高く、天井から床までの三分の二ぐらいの高さまで上げ、飛ぶ。
その時、私の体が浮き、サーブを賢治の顔をかすめるようにして打った。
私が着地するのと同時に賢治が腰を抜かし、私を見上げた。
少し、深呼吸をし、こういった。
かな「いつまでも、あなたの後ろにいると勘違いしないでくださいね」
と言いもうバレーができる雰囲気がないので立ち去ろうとしたが
最後に賢治に言った。
かな「あと、バレー、続けるよ賢治」
それだけ言って私は体育館を出た。