テラーノベル
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救助訓練と聞いた瞬間に、瑞海澄はやる気がなくなり机に頭が落ちた (早く終わんないかな……) 班はお茶子と梅雨。
悪くない。少なくとも無駄に騒がれない
訓練エリアは、崩れた建物と水が溜まった通路を再現した場所で、 サイレン音がやけに本物っぽい
梅雨「要救助者を探すのよ」
お茶子「うん!」
澄は二人の後ろを、ぼんやりついて歩く
お茶子「あ!!いた!! 」
瓦礫の下に、救助用ロボットを見つけた
梅雨「足、挟まってる!」
澄「…じゃあ、ちょっとだけ」
澄は前に手を出す。
ドッ (水が噴き出す)
水圧で、瓦礫が少し動いた
「今!」
二人が動き、救助はすぐ終わった
お茶子「助かったね!」
梅雨「よかったのよ」
澄「意外とすぐ見つけれたね」
澄は軽く返しながら、ふと背中に違和感を覚えた
(……あれ)
空気が、少しだけ変だ
振り返ると、通路の奥、影が濃い場所に人影があった
(……誰)
教師の服装じゃない
訓練用のロボットでもない
相手は動かない
ただ、じっとこちらを見ている
(やば……)
澄は、思わず舌を噛みそうになった
そのとき、相手が小さく首を傾げた
??「……違う、か」
低い声
澄の心臓が、一瞬だけ跳ねた。
(違うって、なに)
相手は視線を澄から外し、周囲を見回す。
??「反応はあったが……個人じゃない」
その言葉に、澄は悟った。
(……水、か)
自分が出した水。
それに反応しただけ。
澄は何もせず、ただ立っていた。
相手はしばらく考えるように黙り込み、やがて興味を失ったように背を向けた。
??「……勘違いだな」
そう呟いて、影の奥へ消えていく。
しばらくして、訓練終了の合図が鳴った。
澄はようやく息を吐いた。
(……危な)
お茶子「澄ちゃん?どうしたの?」
澄「あーちょっとぼーっとしてた」
澄は軽く笑って誤魔化す
梅雨「訓練、無事終わってよかったのよ」
澄「ね」
(今の…気のせいってことにしよ)
誰にも言わなかった
変な人影のことも、
一瞬、心臓が冷えた感覚も
今日は、ちゃんと終わった
そういうことにしとこう
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