ーーーーーー
md視点
この国を壊すっていっても、俺の力だけじゃ無理がある
だからこの幽霊…みどりごーすとに協力してもらう
「ミドリゴースト」
そういうとゆらゆらと体を揺らして返事した
この正体はわかんないけど、俺が勝手に名付けて今の名前
みどりごーすとは俺の結界の力の手助けをしてくれる
だから、この忌々しき国を壊すのも手伝ってくれるはず
懺悔のために、この国を壊す
やろうとしてるのは俺の力を結界として使うんじゃなく その力を溜めて解放したときの波動のようなものでしようと思う
結界を作る時にも波紋のように広がったでしょ?その波紋を波動に変えるだけ
俺を案内してくれたお偉いさんは丁度王室に案内してくれたことだし、とりあえず処理するか
「ネ?俺、オ前ノコト嫌イ」
密かに隠し持っていたナイフで首を切る
その瞬間、警報音が建物全体に広がった
「ウワ、最悪」
なんて小言を呟いているとコツコツと、後ろから歩く音が聞こえた
思わず振り返り声を張る
「誰?」
「やあやあ。久しぶりじゃないか。随分と生意気な目付きになったなぁ?」
その言葉と同時に、歩いてきた男は首の枷を制御するスイッチを起動しようとする
「俺のこの動きだけで、お前は死ぬ。お前の生きるか死ぬか、全て俺の手のひらだ」
ふん。そんなもの鼻で笑ってやる
俺が生きるかなんて、死ぬかなんてどうでもいい
だから、
「ミドリゴースト!!!」
「〜〜!!」
ポケットから瓶とナイフを取り出す
ナイフで胸元を服なんて気にせず、刺す
「…ッ」
ボトボトと溢れ出る血を瓶の中に入れる
瓶からは青色っぽい煙がたっている
こんなときでも自分の感情を自覚するなんて、やだなぁ
すき、すきなのに。俺の力の緑じゃなくて、青を発生させるぐらい、頭の中は彼でいっぱいなのに
衝撃波が広がっていく
耳に衝撃が強すぎて、音なんて聞こえないけど
あお、あか、きいろ、こんいろ
全部の色が混ざりあって、波動が建物も、歴史も全て破壊する
あぁ、これが終わったら俺の命は尽きるだろう
これが裏切り者の宿命
俺の命が尽きた時、俺の懺悔は完成する
おれの、懺悔文
おれの、過去の過ちは、深い貪りや怒り、愚かさによるものだった
全てを、いま、命で償い、悔い改めます
生まれ変わったそのときは、またあそんでね
「んなこと!!!させるわけないだろ!!!」
許すも許さないも、
自分じゃなくて相手が決めること
「俺が全部っ!!許すから!!」
ーーーーーーーーーー