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⚠夢注意、女主人公(○○と表記してます)、
暴力表現あり、 胸糞悪いかも
ご本人様とは関係ないです。
キャラ崩壊したらすみません。
わ
ん
く
っ
し
ょ
ん
○○side
今日は32XX年、某月、某日。
太陽が真上に来る、この時間。
少し突飛な容姿をした少女は木陰に座り、涼しい風に当たりながら微睡んでいた。
至って普通で、平和で、刺激のない日常。
彼女は酷く退屈していた。
今から約1000年以上も前。
どこからか、見たこともない亜人が湧いてきた。
何らかの原因で遺伝子が変異し、人間に近いながらも人間とは似て非なったもの。それが亜人である。
人間はみな、亜人を「新人類」と呼び、興味関心を示した。
やがて、科学者や物好きな政治家たちにより、新人類について解明されたことがある。
・新人類は頭から首辺りにかけて角が生えていること
・新人類は生まれつき銀髪であること
・新人類は人間よりも感情が欠落していること
・個によって、欠落している感情は異なること
・新人類は全個体がそれぞれ奇跡を持っていること
・新人類は他の個体と交流しないこと
・新人類は植物のように光合成を行うことができ、それによって栄養を摂取していること
人間は、新人類が自分たちの力を超えてくる存在だと知った途端、新人類を恐れて陰謀論という偽善の盾を掲げ虐殺を始めた。
新人類も、人間を自分たちの敵と認識し、やがて新人類対人間の、大戦争が勃発した。
新人類側は新人類間で交流はしないため、協力は見られなかった。
しかし、結果は新人類が圧勝。人間の科学技術よりも新人類の持つ、奇跡のほうが力は圧倒的だったからだ。
だから、もう地球には人間がいない。
どこもかしこも、新人類だった。
娯楽等は大戦争と共に消失してしまった。
少女はどうにかして退屈を埋めたく、目的地もなく歩きだした。
いつもは、どこまで彷徨っても少女の心をくすぐる事象には出会えなかった。
しかし、今日は違ったらしい。
__________
少女がやってきたのは、洞窟らしきとこ。
大昔は下水道だったようだが、今では水が枯れて、ところどころ穴が空いて、地上からの光が差し込んでいた。
『たまには、こういうとこもいいねぇ。』
普段は地上を歩いてばっかりだったので、地下は久しぶりだった。
しばらく歩いていると、謎の扉があった。
『、なんでこんなとこに….』
久しぶりの不可解な状況に胸が弾み、気づいたら扉に手をかけていた。
鍵がかかっていたが、鉄製だったようで酷く錆びており、触ると崩れてしまった。
そのおかげで扉は、嫌な音を響かせながら、少女の手により開けられた。
中は薄暗く、湿っており、嫌な臭いが充満していた。
しかし、その空間に置いてあったものは、少女にそんな空気も気にしなくさせるものだった。
白いカプセルのような機械。たしか、コールドスリープと言ったはず。
そして中には、大昔に絶滅したであろう人間が、目を閉じて横たわっていたのだ。
それを前にした少女は、興奮を隠しきれず、勢いのままその蓋を開けた。
カプセルの中から溢れた白い煙が、辺りに充満する。
中に入っていた人間は、ゆっくりと身体を起こすと、回っていない頭で少女の姿を捉えた。
?「….??」
『!!』
『おきたぁ!!!』
目の前で動いた人間に、少女は目を輝かせた。
?「….あんた、誰や。」
?「ここは、どこなん。」
?「それに、あいつらは、?」
きれいな朱色の瞳が辺りを見渡す。
少女に少し警戒しているようだ。
『私は○○。新人類だよ。』
『君は人間だよね。名前は?』
?「しん、じんるい…は?!新人類?!!」
彼は、思いきり顔を歪ませた。
『??、そうだけど?どしたの?』
?「俺ら人間とお前ら新人類って、敵同士なんやろ。」
?「戦争してるやんか……」
戦争”してる”…..
彼は今も尚、戦争していると思っているようだ。
とうの昔に決着が着いているのに。
『もう戦争は終わったよ?』
『君はコールドスリープ…だっけ?を、してたんだから、もううんと長い時間が経ってるんだよ。』
少女にそう言われて、彼は始めて自分がカプセルの上にいるのに気付いたらしい。
?「へ?俺、コールドスリープしとったんか….」
どうやら彼はコールドスリープしていたことに気付いていなかったらしい。
自分が座っているカプセルに目を白黒させている。
『それはどうでも良くてさ、君の名前を聞いてるんだけどなぁ。』
?「…..」
『まぁ、言いたくないんならいいや。』
『豚ピンくんって呼ぶね。』
1番最初に目にとまったのが豚ピンだったので、少女はそう言ったが、彼は不服そうで、しばらく少女を探るように見たあと、ポツリと呟いた。
?「….シャオロン。」
『ん??』
sha「俺は、シャオロンや。」
朱色の瞳には、満足そうな笑みを浮かべた新人類が映っていた。