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「やはりか」とでも言いたげな顔で私を見る笹塚さん。
きっと_いや絶対。
雪梅杜嗚の突然の死、14年前の〝芸能人夫婦毒殺事件〟
私の周りであった事件だ、何かしら調べはついているだろうな。
「、調べていたんですね」
目を逸らす。
この場に居る人達は、2つの可能性の中で揺れているはずだ。
私が〝アドニスのスパイ〟という可能性が一つ。
そして、私がただの被害者というのが一つ。
「、、、あぁ」
どちらなのか見定めているのだろうか、視線が鋭い。
だけど皆さん甘い、〝もう一つの可能性〟に気付いていない。
私が〝どちらの味方でもない〟可能性。
「そうですか、、、では、気付いたんじゃないですか?」
私の一つ一つの言動や行動を見逃すまいと瞬きもせずに鋭い視線を送ってくる。
「14年前の心中事件が毒殺事件ということに」
「、雪梅は知っていたのか?」
先程よりももっとキツく見る。
柳さんが、いや誰だったとしてもこの反応は想定内だ。
「警察官なんですよ?私。それに課長という立場なんですからいくらでも調べることは可能です」
まぁ、実質そのために警察官になったんだしね。
事件の真相を知るには警察官になるのが手っ取り早い。
それに加え〝星野アイの演技〟をしていればたやすく課長に成り上がることが出来た。
ほんと、単純な人が警察側に沢山いて良かった。
「そうか。だが、前に割り切ったと言っていなかったか?」
おっと、、、これは、想定外だった。
気付かぬうちに、とんだ失言をしていたか。
「、いくら割り切っていても、多少は気になって調べることはあるかと、、」
世の中には、好奇心・疑い・興味、、、他にも調べた理由にはもってこいな感情がある。
そして〝前世のような失敗を犯す訳にはいかない〟、、、せめて、____が終わるまでは。
「それに、恨んでいなくとも真相を知りたいと思うのは悪い事でしょうか」
事務所組は、押し黙ってしまった。
これで、ただの被害者だと理解してもらえるといいけれど、、、。
ま、理解してもらえなくても関係ないんだけど。
「、、、」
ニコッと微笑む。
さて、笹塚さんや他の人はどのくらい事件について判明したことがあるかな、、、。
ーーー
埒があかないから、この話は終わった。
雪梅杜嗚は、不明な点が多い。
妹の私も知らないことがほとんどだ。
「色々調べていく内に、一つ大きな進歩があった。雪梅杜嗚は_」
〝2年前、アドニスと思わしき人物と接触をしていた〟
「は、、、?」
とあねぇがアドニスと、、、?
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