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#再会
イツカ
597
ユージーンは喘息の発作で死んでしまった。
まだ二十二才だった。
その日ユージーンは、生まれて初めてお母さんに反抗した。
ユージーンは大学を卒業したら、家を出て友達(僕のことだ。無論僕たち二人の関係はお母さんには内緒だ。)と一緒に住むと言った。
お母さんは猛反対した。
ユージーンのお母さんは、ユージーンに異常に執着していた。
ユージーンは優しい子だったから、そんなお母さんを突き放すことが出来なかった。
お母さんと激しい言い争いをしたユージーンは、家を飛び出して、湖の見える公園のベンチで、独り寂しく夜を明かした。
そうして持病の喘息の発作を起こして、たった独りで死んで行った。
僕は覚えている。
雪の日のことを。
僕たちは犬ぞりを借りて、六匹のシベリアンハスキーの引くそりを走らせた。
犬たちは可愛かった。
途中僕たちは、犬たちの体力を心配して、真っ暗な森の中で休息を取った。
犬たちは互いに体を寄せ合い温め合っていた。
ユージーンがポットにコーヒーを入れて持って来てくれたので、僕たちはそれを飲んだ。
空には満天の星が輝いていた。
僕たちと犬たちだけが、この世界の住人のように思われた。
ユージーンは湖の側に小屋を建てて、魚を釣ってのんびり暮らすのが夢だった。
僕はユージーンの望みを叶えるために湖のほとりに小屋を建てて、そこに住んだ。
今でもユージーンのことは忘れない。
あの優しい表情、眼差しを。
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