『 隣 に い て く れ た 君 へ 』
Prologue
〝 赫 ⌒ れ る ち ! 〟
ぁれ…こえくん…?
…ここ、屋上…のはずやのに、光も風も、なんか遠い。
なんで、
……なんで、ここに…?
頭の中がぼんやりして、
思い出そうとしても、指の隙間から… 全部こぼれ落ちとるみたい。
〝 ?¿ ⌒ れ ル ち ! 〟
あれ…この声、聞き覚えあるはずやのに…
名前も、顔も、ぼやけて消えそう…
〝 ?¿ ⌒ 劣 ル 智 ! 〟
花の髪留め落ちとる、
落とし物…?
…あれ、れるの髪留めは、誰から貰ったんやっけ…?
〝 ?¿ ⌒ 个 レ 、 劣 ル 之 祢 ! 〟
…まあええか!
覚えとらんなら大事なやつやないか、笑
瑞 ⌒ ぅ し 、 学 校 い く か ~ !
れるは白い髪に白いカチューシャをつけとる、
ごく普通の、この学校の生徒。
でも、なんでか、胸の奥がちょっと痛い。
誰かに見られとる気がして、視線を探す。
…誰もおらんはずなんに。
風に揺れたカチューシャの先に
誰かの手形のような、ぼんやり光る跡が残っとった。
……これ、前からあったっけ…?
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