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「俺と付き合いたい?」
「はい」
告白したのは女遊びが激しいと噂の夜籠 蓮。
彼は本当に女遊びが激しい、だが手を出すのは女子だけじゃない。男女問わないと聞いたことがある。
クズっぽい1面もあるが困ってる子がいたら声をかけたり転けそうになった子を支えてたりといい所もたくさん。
「えっと、翔乃 晴…だっけ 」
「そうです」
「ふーん…いいよ付き合っても」
「えっ?」
まさかOKされるとは…俺はかっこよくもなければ可愛くもない地味野郎だ。そんな俺の告白をOKと…?
「でも条件付きで」
「条件?」
「俺が他の奴と何してても文句言うなよ」
「え」
「あと俺束縛とか嫉妬されんの嫌いだから」
「したらその場でぽいな」
「え?」
…俺と付き合う気によくなれたな?
とりあえずOK貰って条件飲んで連絡先を交換し別れ今家のベッドで寝転んでいる。
「物好きな…」
ぼそっと独り言を呟き、付き合ったことを親友にメールしてから俺は眠りについた
「はよー!」
「おはよ」
元気よく飛びついてきたのは親友の暁月 秀、飛びつかれた背中に衝撃が来て痛い。
「てかまじで付き合ったん?やばー」
「んー、まさかOKとは思わなかった」
「お前地味だもんな」
「殺されたいならそう言え」
はははと笑う秀の頭をひっぱたくとクラスの教室から楽しげな声が聞こえる。
「あははっ!やば〜!」
覗き込むと夜籠くんとクラスメイトの女子がナニかしていた。
「あれ擬似セックスってやつ?」
「知るか」
夜籠くんの膝の上に女子が座り上下している、学校でやることか?
「え、晴付き合ったって…」
「付き合ったけどそういう関係は切る気ないらしい」
「え、いいの?」
「別に…相手は俺に本気じゃないだろうし」
「そのうち捨てられるなら止めても意味無いだろ」
「お前な…」
信じられんと言わんばかりの顔をされた。
まぁ俺もあれを見ていい気はしない、一応付き合っているのだから。
(嫉妬とかしないようにしないとな)
「何食ってんの?」
昼休み、自分の席で秀とお弁当を食べているとそう話しかけられた。
「お弁当…」
「親が作ってんの?」
「いや、自分で…」
夜籠くんは俺の弁当と秀の弁当を交互に見る、 どうしたんだろう。
「ふーん?…同じ具材だね、2人のお弁当」
「俺のも晴が作ってるから」
「そうなんだ、愛妻弁当?」
からかうような笑みを浮かべくすくすと笑いながらそう言うと秀は頷いた。
「そう」
「おい、冗談に乗るな」
「毎日欠かさず作ってくれてんのに〜♡」
「きもい」
「気になるな〜、俺にも1口ちょーだい」
「え?あー…はい」
どれが好きか分からないな…適当に春巻きを箸でつかみそっと口元に差し出した
「ん」
躊躇いなく口に含みもぐもぐと咀嚼している、 ほっぺかわい…
「んま、これも作ってんの?」
「ほぼ手作りだけど」
「すごいね、こんなに美味しいの毎日食べれるんだ?いいな〜」
「えっと、夜籠くんのも作ろうか…?」
「蓮って呼んでよ、作ってくれるの?」
「いいけど…」
「じゃあ作って貰お、ありがと」
そういいながら夜籠は俺の顎を掴み顔を近づける
「???」
慌てていると唇にふにっとした感覚がした
「…?」
「楽しみにしてる、じゃーね」
手を振りながら去る夜籠の背中から目を外し秀を見る
「なんでお前の方が信じられないって顔してんの?」
俺の驚いた顔を見て秀は突っ込んだ