あれからどれぐらい経ったのか分からない
すると、小川が口を開いた
「…彼女を寝かせたことは秘密にしてくれませんか?」
小川はそう言うと、柳は素直に頷いた
すると、お題は消え、扉が現れた
「んん…」
それと同時に彼女も起き上がった
「ふわぁぁ………!!扉空いてる!!」
加藤は目覚めて走り出した
さっきまでのことがなかったかのように振舞っている加藤を目にしながら、連れて行かれる柳と小川
次の空間へ入った
「あかん…もう…ダメや…」
「…」
そこには関西弁を話す男と、寝ているのか死んでいるのか分からない女性が横たわっていた
関西弁はか細い声で女性に応答した
さらに向こうにあるのはペットボトル
柳と加藤は「?」を浮かべていた
そりゃそうだ ペットボトルの中身は赤いが、小川はなにかに気付き、近づき、彼女の手首を触った
(…心臓が遠い…)
小川は鋭い目付きで横たわっている彼女を睨み付けた
「すみません彼女を呼び続けてください」
小川は関西弁の男にそう言った
「え…?」
「早くしてください!彼女が死にます!」
小川は鬼の形相で関西弁の男に向かって叫んだ
関西弁の男はハッとし、彼女の名前を呼び続けた
「小春…!小春!!」
関西弁は彼女の名前を呼び続け、小川は心臓マッサージを始めた
胸と胸の間に力を押し続けた
彼女が戻ってくるのを…
「…うっ……!」
彼女は息を吹き返し、その場で吐いてしまった
「おぇ……!」
関西弁の男は彼女が起き上がったのが嬉しく、胸の高鳴りが止まらなかった
小川は彼女の背中をさすり続けた
すると、関西弁の男とか弱そうな女性は3人の姿を凝視した
「…うぅ…!!」
2人は涙を堪えきれず、小川に抱きついた
「人やぁぁぁぁ!!!」
「よがっだぁぁ!うっ……!」
嬉しくなったのはいいが、また吐いてしまったか弱そうな女性
「おいおい、大丈夫か、?」
柳はそう言いながら、彼女の背中をさすった
か弱そうな女性の名前は「矢田 小春(やだ こはる)」
関西弁の男の名前は「水島 透也(みずしま とうや)」
2人は柳、小川、加藤と同じのように出会ったらしい
「人なんていつぶりやろうな〜!
小春以来、ぜんっぜん会ってなくてな!!」
水島は嬉しくなっており、犬みたいだ
「ははっ…」
柳はそれを愛想笑いで返した
小川もクスッと笑い、ペットボトルの方へ視線を向けた
小川は青ざめたが、加藤は喋る
「ってか、あれなに?」
加藤はそう言うと、2人はビクッとなった
2人は黙り込んでしまい、柳と加藤は「?」を浮かんだ
すると、矢田が喋った
「お題…」
柳と加藤はお題に目を向け、驚愕した
【2リットルある血液ジュースを飲め】
柳は息を飲み、加藤は思わず膝から崩れた
小川はそれに気付いていたが、気づきたくなかった
そして、この空間に元々居た2人も黙り込んだ
ご丁寧にジュースって書いてある
そして、小川はゴクリッと唾を飲み込んだ
「…分かりました…手伝います…」
小川はそう言うと、加藤は、
「はぁ!?なんで!?」
そりゃ驚く
そんなこと言言われるなんて…驚かないっていう選択はない
小川は続けて喋った
「このまま2人に任せるのはおかしいですよ…!ですから…私達も手伝いましょう…!
多い方が早く終われますよ!」
小川は声を荒らげてそう説明した
加藤は「うっ…確かに…」っと納得した
「…柳さんは、それでよろしいですね、?」
小川はそう言うと、柳は黙り込んでしまった
怖い
それしか頭の中にしかない
柳は完全に頭が真っ白になってしまった
「…」
「…」
そんな柳を見つめることしか出来ない
すると、矢田が口を開いた
「あの…無理しなくていいですよ……
私…貧血なので…たくさん食べなきゃいけないのに…吐いてしまって…
だから…こんなにあるのも…私…神様に恵まれているなって…」
矢田は震える声でそう喋った
水島はそれを見ていることしか出来ない
どうなら矢田は病気持ちらしく、食べたものをどうしても吐いてしまうらしい
「うわぁぁぁぁぁ!!!」
柳は突然叫んでしまった
4人はそれに驚いた
柳はさっき叫んだせいでゼェゼェ言っていた
「もう無理だ…限界…なんだよここ…なんでこんな所にいんだよ…なんでだよ…俺なんかしたか……?」
ブツブツと言い始めた
「ちょ…!大丈夫や、!絶対に出口はあるで!」
「どこだよ出口!!分からねぇよ!!」
水島は柳をなだめたが、柳の精神はとっくの前におかしくなってしまった
無理もない
まだ17歳でこんなところに閉じ込められている
柳はペットボトルを見つめ、はぁはぁ言い始めた
すると、幻覚で目玉が現れた
「!!」
柳はその光景を目にしてまた叫ぼうとしていた
ガッ
誰かが柳の頬を殴った
「っるせぇよ!!
そんなん私達だって一緒だわ!!
だけど…!!こんな意味もわからないお題に従わないと次に行けないんだよ!」
加藤は声を荒らげた
柳はそのおかげで正気に戻った
「それが嫌なら指咥えてずっとそこにいろよ!」
加藤は息が上がりながら全て伝えた
柳はポカンっとしていた
残りの3人はそれを止めようとしていなかった
柳は黙り込み、俯いた
「……ふん!!」
加藤は柳を無視し、ペットボトルに手を取った
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こんばんは!主です! 7話ができたので投稿します!よろしくお願いします!