「おぇ…まじぃ……」
加藤はそう言いながら飲み進めた
小川は柳を気にしながら飲み続けた
一方、柳とは言うと、ずっと黙り込んでいた
(そうだよな…俺だけじゃないもんな…何やってんだよ俺…こんなの…ただ奇声を上げている変なやつじゃねぇかよ…)
柳はそう考えながら、黙り続ける
(加藤の言う通りだわ…ここにいるみんな…外の世界に帰りたいもんな…なのに…俺……)
柳はひどく自分を責め続けた
「うっぷ…ようやく1本飲み終えた…」
加藤はそう言い、口から垂れた血を拭いた
「…大丈夫なんか?あれ…」
水島はそう言うと、加藤は柳に目を向けた
加藤はため息混じりで答えた
「はぁ…あんなの放って置くのが1番
実際…あいつだけじゃねぇんだよ」
加藤はそう言う
確かに、加藤含めここから出たいっと願っている
加藤はまた飲んだ
が、
「うっ……!」
矢田同様吐いてしまった
そんな姿を見つめることしか出来ない柳
(俺…だせぇな…)
柳はそんな言葉を垂らしていた
(だけど…ここでウジウジするのもだせぇような気がする…)
柳はそう思い始めた
柳の思考はだんだん変わっていく
ここにいるヤツらは外に出たがっている それは俺も同じだ
っと言う思考回路になっていく
(…そういえば…小さい頃…アンパンマンみたいなヒーローになりたいなって思ってたな…)
柳は懐かしさを感じていた
そして、柳は自分の頬にベシッとビンタを食らわせた
「…うっし……」
「おぇ…あんたら…凄いな…」
加藤はそんなことを言うが、また吐き気が襲ってきた
小川は加藤の背中を撫で続けた
「…」
矢田はペットボトルを見た
それに気づいた水島
「まだ…残っているね…」
「…せやな…」
ペットボトルの中はまだ残っていた
半分行きそうだが、この調子だと…
ガシッとペットボトルを掴み、誰かがラッパ飲みした
数分後…ペットボトルの中は空になった
「ぐは…!やっぱり…ラッパ飲みはきちぃな…」
柳が全て飲み干した
4人はそれを見た
柳は加藤に近づいた
「…悪かった…ごめん……」
柳は申し訳なさそうにそう言った
加藤はしばらく黙り込んだ
が、
「……ごめんで済むなら警察はいらねぇんだよ!!」
加藤は柳の頬をつねり始めた
「おせぇんだよ!!当然の報いだよ!!クソガキが!!」
加藤はそう言うと、柳はピキっと来た
「誰がクソガキだ!!このクソ女!!」
「はぁぁぁぁ!?」
いつもの2人だ
矢田と水島はそれを見つめることしか出来なかったが、小川はクスッと笑った
(良かったです…いつもの2人に戻って…)
小川も柳と加藤のことを心配していたが、これなら次行っても大丈夫だと確信した
すると、お題は消え、扉が現れた
水島はそれを見て、
「!開いたで!!次行くぞ!!」
水島は興奮気味で喧嘩中の2人にそう報告した
「離せよ!クソ女!!」
「うるさい!クソガキ!」
「開いたで!!」
「外野は引っ込んでろ!!」
「なんでや!?」
水島は濡れ衣を着せられ、2人からの罵詈雑言を浴びせられる
矢田と小川はそれを見つめることしか出来なかったが、矢田はクスッと笑った
「こんな光景…いつぶりだろ…ずっと病室で見ているから…」
矢田はそうこぼした
小川はハッと気づき、2人の喧嘩を止めた
「コラコラ…そこまで…」
小川は苦笑いしながら二人を止めたが、2人は牙を向けたり、あっかんべーしたりしてバチバチになっていた
新しく加わった水島と矢田と共に、次の空間へ向かった
いつもより仲間が沢山いるため、次は大丈夫だと思っていた
なぜなら一つだけわかったことがあった
人数が増えていくと「朝までそれ正解」が実行される
唯一平和なゲームだ あとは地獄になったり、天国になったりするが、このゲームだけ信用出来る
次の空間に入り、扉は閉まる
「こんだけいんだから何が起きても大丈夫やろ!!」
水島は元気よくそう言った
「だな……うっ……!」
柳は賛成したが、吐いてしまった
さっきのペットボトルのせいで飲み過ぎたのだろう
嗚咽が止まらない
「そりゃそうでしょ…無理してラッパ飲みするからよ 馬鹿じゃないの?」
加藤はのきつい一言
そう言うと、グサリッと柳の心にナイフが刺さった
柳なりの謝り方だっていいのに…俺なりに謝ったつもりなのに…っという言わんばかりな顔をしながら吐いた
「ふふっ…仕方ないですよ…」
っと、小川は慰めたが、惨めな気持ちになってしまった柳
惨めな気持ちになりながら吐き続ける柳の姿を見つめて同時に苦笑いをした水島と矢田
「ま、そんなことより次のお題…」
次のお題に目を通すとお題が出てこない
加藤はピンッと来て、休憩かと思ったらしい
が、そうじゃない
よく見たら2つの扉があった
どこに繋がっているか分からない扉…選択肢を与えられた柳・小川・加藤・水島・矢田
5人はその扉をしばらく見つめ続けた
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こんばんは!主です! 8話ができたので投稿します! よろしくお願いします!