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第3話 失ったもの


-🎼📢side-


プルルルル、プルルルル、

スマホの振動で目が覚める。

とは言ってもほとんど寝ることはできなかったのだけれど。


スマホを見るとすちからの着信だった。

🎼📢 、、!

🎼📢 もしもし、!

🎼🍵 《あ、いるまちゃん!》

🎼🍵 《ひまちゃんが、目を覚ました!》

🎼📢 !!

🎼📢 すぐ向かう、!

🎼🍵 《あ、まっt》ブチッ、、ツー、ツー、ツー

最後になにか言いかけたようだったが慌てて切ってしまった。

🎼📢 あとで病院で聞けばいいか


俺は急いで着替えて、家を飛び出した。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



🎼📢 なつ、!!


病室のドアを思い切り開けた。

🎼🍍 ビクッ

🎼🌸 いるま!病院なんだからもうちょっと静かに!

🎼📢 あ、わり

そんなことより

ベッドの方を見ると、頭に包帯を巻いたなつと目があった。


🎼🍵 あ、ちょ、、いるまちゃ、

なつのところにまっすぐ向かい、抱きしめた。

🎼📢 、、っ!

🎼📢 なつ、!よかった、、!生きててよかった!

🎼🍍 あ、、、え、と、、

なんだかなつは動揺しているようだった。

🎼📢 なつ?

🎼🌸 いるま、ちょっときて

少し真面目な様子でらんが俺を呼んだ。

🎼📢 なに、

🎼🌸 外で話そう

なつが目覚めたというのに、らんもすちも喜んでいるようには見えなかった。

病室を出るとき、なつは不安そうな顔でこちらを見ていた。


🎼📢 なんだよ、お前ら、、

🎼📢 なつが目覚ましたのに暗そうな顔して

🎼🌸 、、、、

🎼🌸 その、すちとみことには、もう言ったんだけど、

🎼🌸 、、えっと、

らんは歯切れの悪い口調で話す


🎼🌸 なっちゃん、事故の衝撃で記憶がないみたい。



🎼📢 、、、、は?


記憶が、、、ない、、?



🎼🌸 俺たちのことも、わからないみたいで、


理解が追いつかない


🎼🌸 動揺するのも無理ないよ

🎼🌸 俺たちだってみんなつらい、、

🎼🌸 でも、一番つらいのはなっちゃんだから、

🎼📢 、、、

何も言葉が出なかった。


🎼🌸 、、先病室戻ってるね

そう言ってらんはその場を去った。



何も考えることができず、ただ無意識に足を進めた。病院の廊下を意味もなく歩いた。


ほとんど寝てないからなのか、疲れで頭が働いてないのか、らんの言った意味がわからなかった。

『なっちゃん、事故の衝撃で記憶がないみたい。』

1文字ずつ、ゆっくり追ってみる。


🎼📢 、、、ハァ、ハァ、っ

過呼吸になる。

わからないんじゃない。わかりたくなかった。


なつは記憶喪失で、

事故のことも、俺たちのことも、

覚えてない。


段々その事実が理解できて、苛酷すぎる事実に飲み込まれていく。


それと同時に、もうひとつわかったことがあった。


___俺、なつが好きだったんだ。

失ってから気づいたって、もう取り戻せないのに


🎼📢 、、、っ、、なんでっ、!

俺はそのまま泣き崩れた。

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