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突然の披露宴の中止がアナウンスされると、会場からザワザワとした人混みが外へ流れた
「……信じられない」
「何があったのかしら?」
中には和香那の晴れの舞台が台無しになったことで、心の底から同情して悲しげな顔をした友人もいた。
私も俯いて会場を後にした。
背後から声をかけられる。
「翔音、和香那から何か聞いてない?なんで中止になったの?」
「ごめん、私も聞いてないの。式の前に会った時は、和香那元気にしてたみたいなのに」
人の流れに紛れて歩いていると
一斉に通知音
あちこちで、違う音色やバイブの振動
そして、それぞれが通知に気がつきスマートフォンに視線を落とす
どよめきが起こる
私も通知を見て、タップする
そして、中身を見て
誰にもバレないように口を抑えて
小さく「フッ」と笑い声を漏らした
―――
式場から電車を乗り継いで、東京駅の新幹線乗り場に到着すると
「翔音!ここだよ」
人混みに紛れた場所で大きく手を振る姿を見つける
「雅弥!」
小走りで駆け寄ると、人目も憚らず彼に抱きつく
「……やっと、終わったね」
「だね。……翔音大丈夫か?」
「うん、大丈夫」
笑顔で顔を見合わせて、彼に肩を抱かれながら
私たちは改札口へ入っていった。