目を開けた瞬間、知らない天井が見えた。
白い――けれど、どこかくすんだ天井。
蛍光灯が一つ、微かに揺れている。
身体を起こそうとすると、金属の音がした。
両手首には冷たい感触。
手錠――いや、もっと簡易的な拘束具のようなものが、ベッドの枠に繋がっていた。
「……ここ、どこ……?」
声が震える。
見渡せば、狭い部屋。
カーテンのない窓、重たそうな扉。
まるで、人の出入りを拒むように造られた空間。
その時、扉の向こうから、柔らかい足音が近づいてきた。
カチャ、と鍵の外れる音。
「やっと、起きましたね。……晴明くん」
聞き慣れた声。
けれど、今はその響きが――あまりにも異質だった。
「ここはね、あなたの“新しい家”ですよ」
そう言いながら彼――いや、“その人”の手が、僕の頭を撫でた。
指先が触れるたびに、妙な熱が走る。
「ずっと見てたんですよ。
笑う顔も、怒った顔も、眠る横顔も。
全部、全部、私だけが見たかったんです」
「……なんで、そんなことを……」
声が震える。
怖いのか、悲しいのか、自分でもわからなかった。
「だって、あなたは優しすぎるから」
「他の人にも同じ顔を見せるでしょう?
それが我慢できなかった。……嫉妬って、苦しいですね」
その瞳には涙が浮かんでいた。
なのに、微笑みは一層深く、歪んでいく。
「でももう大丈夫。これからは誰にも見せないでくださいね。
笑うのも、泣くのも、怒るのも……全部、私の前だけで」
まるで恋人に語りかけるような穏やかな声だった。
けれど、部屋の中には妙な静寂が漂い、
息をする音さえ許されないような圧があった。
「……嫌だ、そんなの」
やっとの思いで呟いた瞬間、
その人の微笑みが、一瞬だけ翳った。
「嫌? ……ああ、そうか。
今はまだ、怖いですよね。でも、
そのうちきっとわかります」
柔らかく僕を抱きしめながら、
囁く声は震えていた。
「どれだけ壊れても、私の“愛”だけは本物なんです」
外の風が吹き抜ける音が聞こえる、、
だが、その音さえも――この密室の中では遠い別世界のもののように。
な、何か変だ、、、難しい、、
コメント
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えっへへっ監禁♪監禁♪♪ あっちゃん私もまーぜて🫶🏻️︎💕 (この人止めて)