通常end
俺は部屋を飛び出してから初兎の家に向かった。きっと学校は終わってないだろうが終わったらこの場所に帰ってくるはずやし元々いる可能性もあるかもしれないということに賭けてみた。
家につき、チャイムを押すと初兎が出てきた。
「いふくんやん。どうかしたん?」
「お願いがあるんや。」
そういって初兎の瞳をじっと見つめる。
すると入り、と手招きし中に入っていった。
~~~~~
「で、なんのようなん」
そう問いかけてくる初兎は真顔で。
俺が真面目な話を持ってきたことをきっと知っているんだろう。
それなら言ってしまえばいい。
「なぁ、初兎。」
「おん。」
「_________________________。」
言い終わると初兎はにやっとして
「ええで。」
そして初兎はソファにかけていた腰を上げ手を上にかざし何かを唱え出した。
あにきの時にも思ったが魔女って呪いを発動させる時どっかの言語で話すのか、?
「終わったで。」
「あぁ、ありがとう。」
そう言って俺は初兎の家をでてないこがいると思われる学校へ再度向かった。
きっと時間的にまだ学校の授業があるはずやし。
~~~~~
懐かしい感覚がする、
こうなんか心臓がどくどく動くような…
ん?
心臓が動いてる…?
不老不死の呪いが解けた、?
でもなんで急に解けたんだ?
1000年たったから?
そんな疑問ばかり浮かんでいると俺の目の前に現れたのはいふまろで。
息を切らしながら俺についてきてと言う。
大人しくついていくと辿り着いたところは屋上で。
そこに着くといふまろにぎゅっと抱きしめられた。
その時わかった。
おれはいふまろよりも身長が低い。
だからちょうど胸の部分に顔がいくのだ。
耳を当てるといふまろからは心臓の動いている音が聞こえない。
聞こえるのは自分の心臓がどくどく言っているだけ。
「お前もしかしてッ!?」
「ないこたん。」
そう言ってぎゅっともう一度抱きしめてくるいふまろは少しひやっとして。
うざったいほど熱い俺の体を冷やしてくる。
「ないこ。一人で呪いを抱えてて辛かったやんね」
やめろ。何も聞きたくない。
「でも、もう終わらせようや。」
やめて。俺の1000年を否定しないで。
「今までありがとな。大好きやで。」
そう言って銀色のナイフを取り出すいふまろ。
俺はあれが何か知っている。
止めないといけないことはわかってる。
でも体が動かない。
目から涙がぽろぽろと溢れてくる。
そしてがしゃんと屋上のドアが勢いよく開く音がした。
その方向を見るとあにきが立っていて、
目を見開いて俺といふまろのことをみている。
「まろ!!待て!!」
そう言って走って止めに行こうとするあにきが間に合わないなんてことはとうにわかってる。
目の前に紅い血が飛び散って
その光景が綺麗だななんて思ってしまった俺はきっともう何も感じなくなったんだろう。
目の前には全く動かなくなったいふまろと
泣き崩れるあにき。
その二人をただぼーっと見つめていた。
ああ、そっか。
俺たちは一生幸せになれないんだね。
なあ、いふまろ
俺もそっちにいってもいいかな。
そんな願いは届かない。
ただただこの光景を眺めていた俺はいつのまにかあにきに拘束させられてて。
次に気がついた時には何処かの部屋。
俺の足には動くとじゃらっと音が鳴るような鎖がつけられてて
部屋には刃物などは何一つない。
外に出られるのはいふまろの命日の日のみで、
その日だけは何処に行くのも何をするのも許される
いつしか俺はいふまろのことを忘れ
あにきのことだけを愛していた_
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