小林さんが来てから少しクラスが変わった なんというか…全体的に明るくなった気がする…きっと小林さんにはそうゆうオーラがあるのだろう
〜第2章〜
「眠い…朝までゲームするものじゃないな」
「海翔ゲームしてたのかよー 次からは僕も誘って!」
「はいはい」
いつもの会話だ 最近頻繁に遥斗が僕の所にくるようになった きっと小林さん目当てなのだろう
「夜野くんおはよ」
「おはよう小林さん」
小林さんが来てしばらく経った こうして話していてわかったことがある 小林さんは明るく,元気がある人ではなくゆったりとマイペースであることがわかった
「紬ちゃん!あのさあのさ…」
「あ、呼ばれちゃった またね夜野くん」
萌え袖で手を軽く振って友達の所へ小走りで行く姿を見ていと小動物らしいと感じてしまう つい僕も手を振り返してしまった
「うわぁーやっぱ小林さんはビジュいいな!性格も穏やかだし…これは男子全員小林さんのこと好きになってもおかしくはないな」
「男子全員好きなのかよ…これがモテ女と言うものなのだろうか…」
「でも男にモテてる割に女子からの人気も凄まじいよな こんな完璧な人中々いないぞ…」
思った通り隣の席だと陽キャ男子の目線がすごかった…もう告ったと言う男子も少なからずいる あー早く席替えこないかな…
「あ」
「チャイムだ やべー急がないと!まだ課題終わってない!」
「終わってないのに来たのかよ…」
いつもの様に席につきHRが始まる 今日はいつもより少し調子が悪い…きっと夜遅くまでゲームしていたからだろう ちょっとだけ寝ようかな…後ろ側の席だからバレないし、仮眠程度に…
「……くん」
「…野!」
「夜野くん!おきて!先生が!」
「うーん…」
頭がぼーっとする…寝方が悪かったのか
「夜野、さっきの話聞いてたか?」
「え あぁ」
「はぁ…まぁいい 夏休みの課題の説明をしてたんだ もっかい言うから今度こそ聞けよ?」
「うっす…」
そうか、もう夏休みの時期になったのか 時間が経つのは早いな 夏休み何しよう…多分今年も地区の祭りがあるし…海にも行きたいな 今年こそ友達たくさん作って遊びまくりたい…
「聞いてんのか?」
「はいぃ!」
話を聞いてる最中に考え事をするクセ直そ…
〜〜〜〜〜〜〜〜
「う…んー」
「校長の話長かったな」
「それなー」
終業式が終わり、下校している 暑い とにかく暑すぎる
「遥斗暑くないの?」
「めっちゃあつい!今日の気温見たか?32℃だぞ!人が住める気温じゃないって…」
最近地球温暖化?とかで気温が年々高くなってる…はずなんだけど…
「小林さん…あれヤバくない?」
「それは思った」
小林さんは冬に着るようなカーディガンをいつも身につけている
「海翔暑くないのか聞いて来いよ〜」
「えぇ…」
同じクラスメイトだったとしてもあの小林さんに話しかけるのは気が引ける…
「ほら!今1人だから!もうみんな帰ってるし!行ってこい!」
「うわ!」
強く背中を押してきた 遥斗の方に目線をやろうとしたらすぐ逃げられた…あいつまじで…
「えっと夜野くん?どうかしたの?」
「あ えーっとその…」
「そんな緊張しなくていいよ?きっとあれだよね…そのー…私が男の子達とたくさん喋ったりしてるから…だよね」
「いや!そんなんじゃなくて!」
どうしよう…急に陰のオーラ出してるって僕…てか普通に聞けばいいんだ普通に よし!
「小林さんっていつもカーディガン羽織ってるよね?暑くないの?」
「うーん…暑くない…かな ほら」
「!?」
急に手を掴んできた 一瞬心臓が飛び出でるかと思った…
「私の手、冷たいでしょ?」
「あ…ほんとだ」
手を繋いでいることに気を取られそうになるが確かに冷たい…ひんやりしていて保冷剤みたいだった
「私生まれた時からずっと肌も白いし体温も他の子と比べて低いんだー だからカーディガンしてても全然暑くないし汗もかかないの」
「なるほどね…」
まるで生気を感じないような冷たさをしている…幽霊みたいだ
「ふふっ、幽霊みたいって思ったでしょ」
「え?なんでわかるの?」
「私いつも冷たいって言われた後に幽霊みたいって言われるの だから夜野くんもそうなのかなって」
「そうなんだ」
確かに幽霊っぽい?いや、でもちゃんと手が繋げるってことは生きてるってことだし…って何考えてるんだろ 小林さんは普通に生きてるのに
「じゃあ僕はこれで…」
「待って!」
「え?」
急に腕を引っ張ってきた また心臓が飛び出でるかと思った
「私クラスのグループLI〇E入ってないんだよね だから入れて欲しいなー」
「わかったよ」
「ほんとに!?やった」
グループでの連絡はもう止まってたけど、小林さんが入ったことによってまた動きそうだな
「このお礼と言ってはなんだけど、夏休み私と遊ぼう?」
「𝙃𝙪𝙝?」
「夜野くん、流行りの猫みたいになってるよ! ね?いい案だと思うんだけど…」
「……友達がいなさそうなところなら」
さすがに男女2人、それも陰キャ男子とみんなからモテてる陽キャ女子とで遊んでる姿をクラスのみんなに見られるのは嫌だからな…
「おっけー それじゃあまた連絡するね♪ ばいばーい」
「またね…小林さん」
遥斗には…報告しないでおこうかな…
小林さんがいなくなってからも冷たさだけは残っていた
コメント
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全然いいですよ!今回もものすごく面白かったです!次回も楽しみにしてます!
ちょっと長くなってしまいました…( ;´꒳`;)