ーーー次の日ーーー
紫「よし、行こうか」
黄「では、また後で」
赤「うん、またね!」
青「行こうか、桃くん」
桃「うん」
怖い…
お母さんに自分の思いを伝えるの初めてかも……
ーーー桃の家ーーー
(黄色以外、桃の家に来てる)
青「お邪魔しマース」
母「…………あなた達…」
桃「……ただいま」
母「桃っ!」ギュッ
桃「………………」
母「おかえり、桃。ごめんね、普通に暮らせなくて、でもね、お母さんも、もう1回頑張るから普通に暮らせるようにしましょう」
桃「…………お母さん、俺…」
母「ちゃんと普通になるの!だから次は間違えないようにするわ。桃がちゃんと普通になれるように」
桃「………………」
紫「桃くんのお母さん、その事で少しお話があります」
母「……何よ、桃を送ってきてくれたのは感謝するわ、話すことなんてないわよ。帰ってちょうだい」
紫「桃くんのこれからについてです。もうすぐ検事総長が来ます。桃くんとちゃんとお話してください」
母「桃と?」
桃「………………」
黄「すみません!遅れました!」
検事総長「こんにちは。」
母「……この人は」
黄「検事総長で僕のお父さんです。」
検事総長「お二人のこれからの事のお話を聞こうと思いまして」
母「あなたに関係ないはわ!これから普通に暮らしていくの!」
検事総長「桃くんはそれを望んでるんですか?」
母「えぇ、そうよ」
検事総長「本当かい?桃くん」
桃「…………」
青「大丈夫、大丈夫だよ」
桃「……望んで…ない」
母「桃!?」
検事総長「ではこちらで話し合いましょう」
紫「俺たちは少し離れてるね」
桃「…………青」ギュッ(青の服の裾を掴む)
青「…………黄くんのお父さん、僕も一緒にいていいですか?」
検事総長「……あぁ、いいとも。その方が桃くんにとって良いからね」
青「ありがとうございます」
母「桃!!どうゆうこと!?」
検事総長「落ち着いてください、桃くんが話してくれます。ちゃんと聞いてあげてください」
青「桃くん、言える?」
桃「………………コクン」フルフル…
青「……大丈夫」ギュッ(手を繋ぐ)
震えてる、怖いんだ……
桃「俺は……青たちと…過ごしたい。」
母「…は?」
桃「もう…お母さんの普通に答えられない……苦しい……辛い……」
母「……なっ……」
桃「俺は……好きな事したいっ…好きな物食べて、好きなところ行って……自分の好きなものを探したい……」
母「………」
桃「だから……お母さんの普通には答えられない」
母「……桃…」
桃「……ごめんなさい」
母「なんで……私は桃の為にこんなに頑張って来て、桃の為に普通の暮らしをさせてあげようって努力してきたのにっ!!私を裏切るの!?」
桃「ビクッ……」
母「私には桃しかいなの!桃が普通に暮らせればいいの!なんで?なんで!?もしかして、この子達に変な吹き込まれ方したんでしょ!!」
青「え?」
桃「違うよ、青達は楽しいこと、嬉しいこと、いっぱい良い事教えてもらったの」
母「私の桃に何したのよ!!!」
検事総長「落ち着いてください。」
桃「…………お母さん」
やっぱり……ダメなんだ……
青「桃くん、大丈夫だよ」
桃「………………」
青「桃くんのお母さん、桃くんはもう充分普通の子です。楽しい時に笑ったり、嬉しい時に嬉しい表情をしたり、何かをやりたい時にやりたいと言葉にしたり、普通の事を自然とやってます。桃くんのお母さんの普通の理想はどんなのかわかりませんが、それを桃くんに押し付けるのはどうかと思います」
母「押し付けてなんかっ……」
青「桃くんの話聞いてましたか?桃くんはお母さんの普通の理想に答えられないと言ったんです。それでも、貴方は普通にしなさいと桃くんに言いました。押しつけじゃないですか?」
母「っ…………」
青「それに、桃くんはあなたの事を大事にしてます。こんなに辛くて、苦しい思いをしているのにお母さんに感謝してると言ってました。ここまで育ててくれてありがとうと」
母「………………」
青「もう、桃くんを自由にさせてあげてください。桃くんは頑張りました……これ以上頑張ったら本当に桃くんが壊れてしまいます。」
桃「…………青」
母「…………でも」
桃「お母さん、今までありがとう。俺は青達と暮らしたい。もっと色んなこと知りたい。もっと色んな光を見てみたい。」
母「桃……」
桃「お母さん、ごめんね。理想の息子になれなくて……でも……俺は俺だから。これもみんなから教えてくれた事……俺は俺として生きたい。」
母「………………わかったわ」
桃「え……?」
母「その子達と過ごしなさい。でも……会いに……来て……」
桃「……お母さん」
母「ごめんね……自分でも分かっていたの…やり過ぎかなって……でも桃に幸せになって欲しかった……あの人が私を金持ちだと知った途端に壊れた生活……その前に戻りたかった。あれが普通の幸せだって思ってたから。あの人から守ってくれてありがとう桃」
桃「……お母さんっ」
母「ごめんね……あの時はあの人に逆らえなかった……近所に酷いことされてるってバレそうになって、引越しさせられて……」
青「それって桃くんが小学生になる前ですか?」
母「え?えぇ……そうよ?」
桃「……引っ越したの?」
母「覚えてないの?引っ越してからさらに酷くなっていったの……でも私が弱ったせいで桃を守れなくて…………私の前にいる時はニコニコしてたの……大丈夫だよって。そんな作り笑顔させたくなかった……だからあの人と決着をつけてこっちに戻ってきたのに……貴族校に入れられて……戻ると思ってたの……幸せだった頃に……」
桃「………………」
作り笑顔って……バレてたんだ……
母「でも駄目だった……ごめんね」
桃「ううん……大丈夫だよ」
母「大丈夫じゃないのよ……こんなに苦しくさせて……桃が…壊れるまで……ごめんなさいっ…」
桃「お母さん……俺の事幸せにしようとしてくれてありがとう。期待に答えられなくてごめんね……でもお母さんの事好きだよ。ありがとう産んでくれて、お母さんと居れて良かった。」
母「桃っ……グスッ…」
桃「また会いに来るね。」
母「うんっ……グスッ」
検事総長「……桃くんはこのまま皆と新しい家に帰りなさい。問題なく終わって良かったよ」
青「桃くん!これからよろしくね!」
桃「青、ありがとう。青達がいなかったらこのままで変われなかった」
紫「良かった〜」
赤「これで一緒に暮らせるね!」
橙「これから楽しい事いっぱいやでー!!」
黄「そうですね!」
橙「ほな帰ろう!」
母「桃……」
桃「何…?」
母「行ってらっしゃい」
桃「!!」
桃「行ってきます。お母さん」ニコッ
コメント
3件
ん〜😭(´;ω;`) 感動する、、、
チチオヤコロス