bl、nmmn
akfw
地雷の方注意.
fw→「」
ak→『』
R18要素有(今回は行為なし)
「…は゛ぁ……。」
その日も、最悪な目覚めだった。
昨日の快感はどこへやら。その快感の反動なのか知らないが、体のあちこちが痛い。
腰も痛いし、喉も痛い。まぁ、酷い日なんて手足も首も痛いくらいなのだが、今日の「客」はこれだけで済んだようだ。この痛みにももう慣れた。
何も考えられない頭を無理やり回転させ身体を起こし、露出する肌に目をやる。
本来なら朝は陽の光を浴びて目覚めたい所だが、周りに散らかっているのは適当に脱がされた俺の服、使い終わったコンドームのゴミ等で、とても理想とは程遠い、「夜」の部屋だった。まあ、この光景にももう随分慣れた訳だが。
俺は金が無かった。
中学生の頃、親から逃げて。そのまま自分1人で暮らしている。最初のうちは貯めてあった金があったが、段々その金も尽き、今は高校に上がったが、バイトをする気にもなれなかった。だから、今、こういうヤり方で稼いでいる。
親も、そういう類の仕事をしていた。
まだ中学1年程だった俺にはまだあまり理解の出来ない事だったが、どうやら稼ぎがいいらしく、稼いではパチンコに溶かし、稼いでは溶かしを繰り返していた。
中学1年では詳しい性行為の事は習わなかったし、周りがそういう話で盛り上がりもしなかったものの、親が毎日自宅に男を連れ込んでヤるせいで、嫌でも覚えてしまった。
旦那がいるにも関わらず毎日取っかえ引っ変え男を連れ込み、深夜まであんあん喘ぐ。
正直、自身のベッドに毎晩吐いてしまうほど気色が悪く、気持ちが悪かった。辛かった。
…今となっては、俺がそう思われる側になってしまったのだが。
朝っぱらから思い出したくもない事を思い出してしまった。早く浄化してもらおうっと。
嫌な事を思い出して苛立って、机の上に置かれた1万円を雑に取る。
一緒に「また宜しくね」と書かれた紙があった気がするが、もう捨ててしまったので関係のない事だ。
鞄から制服を取り出し、身につける。夜の匂いをかき消すために付けた甘ったるい香水の匂いが漂う。
髪型を整えるのも面倒くさい。手に水をつけ、少し流れを弄ってから、鏡から離れる。
今日は何もしたくない。なんならこのままどこかへ消えて仕舞おうか。
しかし、浄化されない限りは一日中このテンションだ。一刻も早く、夜の気持ち悪い躁鬱感から抜け出したい。…早く会いたいなあ。
そのまま俺はドアを開け、ホテルを出た。
遠くには薄らと俺の通う学校が見える。
学校とここが近いのどうかしてるだろマジで。キョーイク的にどうなんよ。
こんなんだから、毎夜ここを通る時にヒヤヒヤしてしまう。友達や先生なんかに見つかったら俺の人生詰むな。親に連絡でもいったらどんな反応されるのかな。
既に人生ぐちゃぐちゃだから別にいっか。もう詰んでるやろ。
ああ頭痛え…
そんな事を考えてるうちに学校に着いた。
下駄箱、階段と、色々な所を見回す。普段 この時間はもう彼は教室に着いているのだが、彼に会いたい気持ちが高ぶって、つい毎日探してしまう。
俺の、俺の大好きな、愛する友達。
足早に廊下を通り過ぎ、 教室に入る。途中で女子に「おはよぉ〜♡」などと声をかけられたのだが、どうでもいいので「お〜、おはよ〜」と軽く手を振り、流しておいた。教室に入ると自分の席ではなく一直線に窓際の席へと進む。
あぁ、可愛い。
『あっ!!!おはよーふわっち!!!』
「おはよ〜あきにゃぁ」
明那、おはよう。今日、いつもより寝癖多いね。明那寝相悪いもんね。水で濡らしてもすぐ跳ねちゃうもんね。可愛い。今日はなんの本読んでたの?明那本好きだよね。俺にも見せてよ。俺喉痛いけど、いつも通り話せてる?俺の名前呼んでくれた。明那はホントに声が可愛いね。今日も会えて嬉しい。
『うはは笑笑ふわっち絶対寝起きやろ笑笑笑笑喉いつもより低いで??笑』
「んえまじ〜??笑まあ寝起きではあるね〜、にゃはは…笑」
『ちゃんと寝ろよ〜??笑おれ今日9時間睡眠だからな!』
「ッははは笑笑健康だね流石に」
『そうよ〜??』
「じゃあ明那膝貸してよ、俺眠い…」
『じゃあってなに笑笑ふわっち寝たら中々起きないやん笑』
明那の膝、ホテルのベッドより柔らかくて、気持ちいよ。明那の膝で寝れたら、寝起きすごい良いのにな。きっと。
「…あきなぁ…。」
後ろから明那に抱きつく。柔軟剤だろうか、爽やかな匂いが俺を包んだ。この匂いが好きだ。もちろん明那そのものの匂いも好き。
…これが男女だったなら、少しは性的な目で見てくれるだろうか。
男女だとイチャついているように見えるこの光景も、きっと周りは、明那は、ただのスキンシップとしか捉えてない。
今すぐにでも明那を俺のものにしたい。ヤるならあんな汚い男共じゃなくて、綺麗な明那がいい。
けど、その夢は叶わない。
明那は俺に好意を抱いてくれている。でもそれは、あくまで「友達」としての好意。
俺が性的な目で見ていると知ったら、明那はあの時みたいに…。
中学2年生の頃だっただろうか。あの時は精神的にもギリギリでよく覚えていないが、確実に明那の心が動く出来事があった。
[俺さ、明那の事、恋愛対象として好きなんだよね ]
『は…??』
そう言って、そいつは明那の口に自身の舌を差し込み、無理やり服を脱がせた。そして、そのまま明那の尻に…
…俺はたまたまその現場を目撃して、明那を助けた。あの時の明那の顔は恐怖で溢れていて、助けに来た俺に必死にすがりついている姿が可愛かった。
同時に、もうこれで明那と付き合う事はできないと確信した。
友達に、しかも同性に、無理やり怖いことをされて。トラウマになっただろうな。
だから、俺は明那への恋心は絶対に秘密にしておく事にした。
代わりに、この性欲を満たす事、同時に金も稼げるという利点から、「男に抱かれる」という仕事をし始めた。
『ふわっち〜???もう授業始まるけどーーー、』
「ん、ごめんごめん…、」
1mmも離れたくはなかったが、仕方なく明那から離れ、自分の席に戻る。もっとくっついて居たかった。ずっと明那と一緒にいたかった。…といっても、明那の斜め前の席なのだが。
akn side
ふわっちが渋々と席に戻っていくのを微笑んで見送り、彼の後ろ姿を見つめる。
『(…あれ…?)』
ふわっちが席に座った瞬間、首に、確かに見えた。
キスマーク。
『ぇッッ…』
思わず声が漏れてしまった。ふわっちが後ろを向く。俺にどうしたの?と問いかけるように。
俺はなんでもないよ、と言うように首を振ったが、脳内ではぐるぐると色々な事を考えた。彼女さんかな、彼女いるって聞いたことないけど…。でもふわっちモテるしな…
俺は、その…。所謂童貞というやつなので、そういう行為はした事がない。
昔のトラウマで、そういう事をするのが少し怖い。
これは伝えた方がいいのか…??
授業終わり、俺はふわっちの元へ行った。
fw side
『…ふ、ふわっち…???』
「ん〜?どしたんあきなぁ、」
大抵は俺から明那に話しかけに行くので、明那から話しかけて貰えるのは珍しい。
『…ゃ、その…』
「んー?」
『…首、キス…マーク……///』
『誰に、つけられたの…??』
背筋が凍った。
「ぁえッ……っ、キ、キスマ???」
『うん…、、//と、トイレで見てくる…?』
「……ぁッ…」
誰につけられた、って。昨日の客はセックスだけって仕事だった、し。となると、一昨日の客につけられたもの。
言い訳を考えようと必死だった。
本当の事を言える訳がない。彼女と嘘をつきたくない。女になんて興味がない。俺には明那しかいない。
虫刺され、なんて単純な言い訳が通じるだろうか。
「……っ…」
言葉を出そうと口を開いても、上手く話す事ができない。口をはくはくと不自然に開閉し、背筋に冷や汗がつたう。
akn side
えっ、これ聞いちゃダメなやつだったかな。
ふわっちは首を押さえ、固まったまま俺の目を見ている。何か伝えようとしてるみたいだが、口だけが動くだけで何も聞こえない。
彼女バレとか、したくなかったのかな。
『ご、ごめんふわっち!答えなくなかったら答えなくて全然いいから!変な事聞いてごめんねっ…!! 』
「…ぁっ、え、ぅんッ…。ごめん、」
そこでようやくふわっちは声を出した。
数秒の沈黙が過ぎた後、ふわっちはガタッと席を立ち、どこかへ行ってしまった。
その時の彼は、いつものクールな雰囲気と違いとてもとり乱れていた。
このまま彼女につけられたキスマークだと考えるのが妥当だと思ったのだが、どうしてもふわっちの反応が気になってしまった。
普通、あんなに取り乱すものだろうか。
こう感じるのは、ふわっちの家庭事情だった。親が両方やばい人だ、というのは中学の頃から聞いていた。今はあまり家庭について話してはくれないが、もしかしたら親が彼女を作るのに反対していて、俺がふわっちの親に彼女がいる、という事を伝えられるのを恐れているのだろうか。
ふわっちは、放課後までずっと様子がおかしいままだった。
・
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fw side
空き教室の隅で、受信したメッセージを開く。今日の客はこいつだ。
“学校終わり次第、軽く着替えてホテル向かいます。迎えは〇〇町で。”
正直、今日は全然気分が乗らなかった。生活する為にもヤらなければいけなかったのだが、明那にキスマークがばれ、あからさまな態度をとってしまった事がなんとも気がかりだった。
みんなとの下校時間をずらす為、30分程ここで過ごしてから学校を出た。
辺りはもう薄暗く、鞄の中からパーカーを取り出し、制服を隠すように自身に被せる。
黒いキャップを深く被り、朝と同じホテル街に足を運んだ。
今日の客を見つけ、愛想のいい笑顔で挨拶をする。
快楽に塗れてしまえば、嫌な事を忘れられる。今日はもう早く頭をぐちゃぐちゃにしたい気分だ、、。
そんな事を考えている場合ではなかった。
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akn side
授業が終わり、ふわっちはすぐどこかへ行ってしまった。どうしても様子が気になるので、俺はその後をついて行った。
空き教室に入ったらふわっちは動かず、スマホを見ていた。浮かない表情だった。
30分程後、ようやくふわっちが動きだした。俺はふわっちに見つからないよう、こっそりと後をつけた。本当は尾行なんてしたくないのだが…。。。
学校を出たふわっちは、小中学生の時帰っていた家とは別の方向に歩き出した。
『(ふわっち引っ越したんかな…?まぁここら辺引っ越し多いもんな…)』
…なんて考えながら歩いていると、ふわっちはキョロキョロと周りを見渡し、ラブホテル街へと入って行った。
『っ…!?』
ふわっちがそこへ入ったのが衝撃で、俺は暫くその場から動けなかった。
通行人と肩がぶつかり、ハッと我にかえった。ふわっちが歩いていった後を小走りで追いかけると、
〔じゃあ、行こっか〕
「はい…、」
信じられなかった。
信じたくなかった。
ふわっちが、おじさんとホテルに入ろうとしている。しかも、ラブホテル。
ふわっちが。あの、ふわっちが…?
どさ、と、俺の背中に背負っていた通学リュックが地面に落ちた。
『…?ッッ!!!!!!!!』
その音に気づいたふわっちが、後ろを向く。
今の俺はどんな顔をしているだろうか。
ふわっちの顔が、どんどん青ざめていく。
表情が消えていく。
「………ぁッ…、あき゛ッ、」
気づけば俺は、ふわっちの腕を無理やり引っ張り、遠くへと走っていた。
スクロール長くなってすみません…
次回行為あり(すごくr18)
コメント
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心臓発作の時間でした……
ヤバいめっちゃ好きです、続き楽しみ!