第2話
「 ん 、 」
「 先生のバカ、 」
俺は突然のことにびっくりし、保健室を出た。
家に帰ると、さっきまでのことが頭をよぎる。
忘れたいのに。
思い出したくないのに。
先生が好きでは、、
次の日の学校は休んでしまっていた。
会ったらまた何か言われると思ったからだろうか。
母親が家を出る前にこう言っていた。
「 家に誰が来ても出なくていいからね 」
それから俺は小さく頷き、母親を見送った。
絶対に出るもんか。
そう思ってたのにな、
インターホンが鳴り、ドアを開けてしまった。
すると前には先生が立っていた。
「 若井、大丈夫か? 」
「 大丈夫なわけないじゃないすか。 」
「 休んでるのに 」
「 そ、そうだよな 」
先生との会話の仕方ってどうだったっけ。
いつもどんなこと話してたっけ。
いつもどんな喋り方だっけ。
「 僕帰るねごめんね急に 」
「 お大事に 」
先生はそう言うと早歩きをして去っていった。
「 ばか。 」
声に出さず、口パクで言う。
こうなってしまったのも、全部先生のせいだ。
全部先生のせい。
朝から鳥の声が部屋中に響き五月蝿い。
「 若井ー起きなー 」
母親の声もする。
正直行きたくは無い。
先生にどんな目でどんな感じで話しかけられるのか怖かった。
でも連続で休むのは申し訳なかった。
「 いってきます 」
ジャムが塗ってあるパンを咥え玄関を飛び出した。
先生と会うのは気まずい。
でもこのままだと一向に進めない気がした。
教室のドアをスライドすると友達が真っ先に話しかけてきた。
「 若井!大森先生のこと知ってるか? 」
「 知らない、どうしたの? 」
「 先生、他校に行くらしいぜ 」
「 噂によればあのやばい高校らしいけど 」
「 へー、そうなんだ。似合ってんじゃん 」
こんな風に軽く流したが本当は怖い。
怖くて怖くて仕方がない。
先生をそんな所に行かせたくない。
お願いだから離れないで欲しかった。
「 若井ー、寝るなって言ってんだろ 」
「 学校の先生なれねーぞ 」
また今日も怒られた。
友達はクスリと笑っている。
もうこのまま何も伝えれないまま行っちゃうのかな。
放課後になるとみんなが一斉に帰り出す。
「 一緒に帰ろーぜ! 」
「 おう! 」
今日は勇気を振り絞って保健室に顔を覗いて見た。
そうするとこの前と同じ、先生の姿があった。
ドアを開け先生に話しかける。
「 先生、」
「 ん、あー若井ー! 」
「 お疲れ様 」
「 お疲れ様です。 」
「 体調はどう? 」
「 だいぶいい感じです 」
本当は体調がわるいなんて嘘に決まってる。
「 ここに何しに来たの? 」
今日伝えたかったこと。
それは、
「 他校に行かないで先生 」
「 俺は先生が好き。 」
「 先生がいないと俺はダメな奴なんだ。 」
「 行ったら嫌なんだ。 」
数分沈黙が続く。
先生はびっくりとした表情で俺を見た。
「 これが言いたかった、ことか、 」
「 若井ってほんと可愛いんだね 」
そう言うと先生は保健室の鍵を閉め、ベットに俺を押し倒した。
next→1000❤︎
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受験終わりました!
それで今日合否発表だったんですけど。
「 合格 」 しました😭😭
応援してくれた方ありがとうございます🙇🏻♀️
これからはどんどんあげていくんでぜひ見てってくださいね!
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コメント
8件
合格おめでとうございます(´;ω;`)初コメ失礼しました〜♪
合格おめでとうございます!!!神作でした!
合格おめでとうございます!! 小説だいすきです💗