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「なんで私まで…?私一応教官なのに〜」
「木葉教官。静かに。あいつらに気づかれますよ」
「いやケーさんもいるなんて…」
「なんで俺ここにきたんだっけ…ビスメル?あれいない…」
「やばいっ!!」
高校の屋根の上で、イポクリジーアの者たち…木葉、ケーさんが話していた。
「ビスメルどこに行ったのかしら…」
「迷子にでもなっているのでは?」
「そうねー…もう帰っていいかしら?」
「いや…」
ケーさんが今にも帰ろうとする木葉を必死で止める。
「なんだか上が騒がしいような気が…彩、見てきて」
「え、嫌よ。岸がいってよぉー」
「まさかイポクリジーアの奴が…?確かに上に何かの気配がするような…彩!!早く見てきて!!」
「自分で行ってくればいいじゃないのよーっ!!」
「まぁまぁお二人さん、喧嘩しないで…」
蒼が必死で二人を止める。けれど、確かに不気味な気配がするのは確かだ。
「わかったわよー。見てくればいいんでしょっ!」
彩が高く飛んで屋根の上に座り込む。そこにいたのは…
「ぎゃーっ!!不審者っ!!」
「あら、こんにちはー。可愛い悪魔さんねー」
「可愛い悪魔さんねじゃないですよっ!!逃げなきゃ…」
「あ、あなたやっぱりイポクリジーアの!!ここで会ったが百年目、えーと…なんだっけ?」
「あ、この人も教官と同じパターンだ…」
「ん?なんか言った?」
一方、下。
「あいつ何してるんだか…異様に遅いなぁ…まさかもう死んだんじゃ…?」
「そんな瞬殺されることありますか?」
「わかんない。もしかしたら屋根の上にすごい強い奴がいるのかもしれない…私も行くか…」
キーンコーンカーンコーン。
昼休みの終わりを告げるベルがなった。
「あ…」
「いい。凪野は行け。フェルマータ、凪野のことよろしく。私はちょっと生徒が少なくなったら彩に加勢する。掃除してやるよ」
「あの、物騒なことはあんまりしないでくださいね…」
事件になったら大変だ、と言う言葉を蒼は飲み込む。
なんか言ったらまずいかなと思ったからだ。
そして数分が経ち、生徒がほぼいなくなったころ。
「よいしょ…あ」
「もー岸遅い〜」
「何してんの彩」
「え?ちょっとこの人たちとお茶してたの。なんか話がもりあがっちゃって〜。あ、そういえばあなたたち、ビスメルって人知ってる?!」
「え?ビスメル…?ああ、あの子なら、凪野蒼、っていう子を探しに今校内を歩いているはずだと思うけど…」
「えっ。まずいっ…」
「ってかあななたちマジカルシークレットの…ちょっとケーさん、何話してたのよ!」
「うぇっ?いや教官だって仲良く話して…」
「戦わなきゃ!!打倒マジカルシークレット!!」
なんだかイポクリジーアの方が盛り上がっている。ケーさんは飽き飽きとした顔で立ち上がる。
「でも凪野くんの方にはフェルマータがいるんでしょ?」
「いや…もう一人。凪野の担任役を急遽ひらりに頼んだ。そっちは大丈夫そうだけれど…彩。掃除だ」
「はーい…いやー、改めて戦うのはほんと久々よね。イポクリジーア」
イポクリジーアvsマジカルシークレット。
戦いの始まりである。