いっぎっぎ視点
「よし、探知機も取りに行ったことだし、探しちゃいましょうか…」
でも今更、この小さい探知機で探せるものなのだろうか…と不安になり始めた
別のものも反応する可能性が大きいし、なんて現実味の無い…子供じみたことをしているんだろうと、馬鹿らしくなったりもした
けれどやめてもモヤモヤは解決しないので、さっさか探していく
よし、と歩き始めたその時
ぴぴぴぴぴっっ
「早くないですか、!?!?」
もはやこの地帯全部鳴るのでは?という早さで探知機が声をあげた
さくらの、した。
「…掘ってみましょうか」
時はさかのぼる…
「…さ、く、ら、の、し、た…」
日記の題名を繋げて読むと、桜の下、になった
偶然だろう…恐らく
でも、もし…これが本当なら、なんてロマンチックな暗号なんだろう
私の心が軽くなった気がした
まるでトランポリンの上に乗ったボールのように、弾みたい気持ち
そうと決まったら探さなければと、家を飛び出した
…なかなか掘れそうにない
桜を支える頑丈な土が、崩されるまいと木にしがみついているのである
「スコップ、全然中に入りませんね…」
カンカンと爽快なリズムで音を奏でる金属のスコップ
日記を見るに、埋めたのは最近のはず
雨でも降ったのだろうか?というほど固い
最初らへんはまぁ掘れてはいたけれど、もう力が抜けて来た
「そんなに…思い出してほしくないのでしょうか?神様」
あまり神様を信仰したことはありませんでしたが、こればっかりは神様のせいだと思う
「うぐぐ…ふん…ッッ!」
カツンっ
思いっ切りスコップを入れると、地面から土ではない何かの音が聞こえた
「…金属、!!」
わくわくという効果音が聞こえてきそうなほど愉快になった私
今まで固かったのが嘘みたいに、スコップがすいすい地面を潜っていった
そうすると、金属のブリキ缶が出てきた
スイートピーが描かれた、土が光る綺麗なブリキ缶…
「…中身、開けていいのでしょうか…!」
目を輝かせて箱を開けると、小物が少しばかり入っていた
まず、ロケットペンダント
中を見ると、不器用に斜めった押し花が押されていた
ふわりと香る思い出が、脳を通る
そして、三色国旗の色をしたティディベアさん
この子は、お気に入りだった
「ふ、ふふ…へへっ、」
一つ一つ、目からとめどなく溢れてくる涙
笑っているのか、泣いているのかで零れる声も、幸せそうに聞こえる
「…やっと、やっと見つけた私のヒーロー…」
彼との思い出が、涙と一緒に溢れた
「ふらんす、これからはもう…貴方を忘れません」
何度記憶が飛んでいきそうでも、このロケットペンダントとティディさんが居れば大丈夫
ずっと、ずっと…会えなくても
記憶の中では、一緒です
一生…
やっと完結したんだよ
今までありがとうございました…結構話的には短いけども…
あと一話から題名の最初繋げたら「さくらのした」になるんですよ気付け(((
END_
コメント
5件
すごい、、とにかくすごいです、、(語彙力消え伏せ
あっ(語彙力喪失)