この作品はいかがでしたか?
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本当ははにもしてなかったんだ
いつも彼の後をくっついてまわって
彼に指示されたとおりに
セリフを言って
いつでも優しく接してくれる彼は
僕らが作ったウイルスに感染して
この病院に連れてこられた患者にも
僕ほどではないけど優しくしていた
『ずるい…』
僕の中では彼が1番なのに
でも彼に愛されるための努力はしなかった
彼はきっと僕を愛してくれているから、
彼の中では僕が1番だから、
患者なんて所詮ただの病人だから、
彼はかっこいい医者だった。
僕もその隣にいる医者のつもりだ
でも病院の中では彼の方が上の立場にいる
彼の方が偉いから
僕に仕事が回って来るのは
彼が出張でいないときとか、
手伝いが必要な時だけ
基本はあんまり仕事はない
彼は僕らが作った病気、
ワイテル病気に感染したひとのカルテを持って
今日も僕の前を歩いていく。
『きりやん…』
そう名前を呼ぶと
日に当たって少し光が差した目で
僕の瞳をちゃんと見つめてくれる
こうしてくれるくらいには
ちゃんと友達として
僕のことをすきでいてくれている
黄色の瞳を揺らす彼の中では、
僕が1番だから!
努力しなくてもッ…
.
だいじょ…ぶ…?
あの日から
患者が逃げ出した日から
彼は変わった
「なんで逃がさないために動かなかったの…」
そう言葉の針が僕の心を
チクチクと刺す。
僕の大して綺麗でもない水色の瞳から
水が涙か溢れるのが一瞬でわかった
全てを理解した
『だってッ…』
「だって?だからなに…?」
やめてよ…
僕だって、、、。
君に愛されるどりょく…もッ…、
患者を、
否、実験体を逃がさないためのどりょく…も…..
して…..た?
嗚呼
どりょくをしなかったから
なにもうまくいかなかったんだ
あのやさしかったやわらかいめが
するどいめつきにかわった。
かれはたくさんどりょくをしたんだなぁ
ぼくがいけなかったんだぁ
僕の罪は、
自分は努力しなかったことなのかぁ
、
。
?
!
???
コメント
1件
あぁ…好き