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元貴 side …




「俺の怖いとこ、教えてよ」


若井の冷たい瞳が、まるで撃ち抜かれるかのように怖かった。でも、ここで変なこと言ったら絶対だめだ。言うな、絶対に言うな。必死に自身にそう言い聞かせた。震える呼吸を必死に整えようとした。


「チッ…何が気に食わねーんだよ゛ッ、!」


若井は俺の頬に触れていた手を振り上げ、勢いよく俺を殴った。結局またこれ。殴られた頬はジンジンと昨日と全く同じように痛むばかりだった。


「…なんか言ったらどうなんだよ、元貴」


若井のドスの効いた声ももう聞き慣れちゃったな。俺は握っていた拳に力を入れる。


「…わかんないよッ、若井の気持ちッ、泣」


若井は不思議そうに俺の言葉に耳を傾ける。言葉にすると感情って溢れるものだな。


「若井のこと好きだったあの頃に戻りたい、若井と話し合いたいッ、そんな風に思ってもさッ、?泣若井は分かってくれないでしょッ、?泣」


「…は?」


若井の顔が少しづつ歪んでいく。


「若井はこんなことしないって、…ずっと信じてるんだよッ、?泣」




いっその事、全部言ってしまおうか。





「…ねぇッ、お前、誰ッ…?泣」





ずっと心の奥に閉ざしておいた疑問を若井にぶつけた。すると若井は驚いたように目を見開いた。次の瞬間、若井が両手で俺の顔を掴む。俺が抵抗しようとしたその時だった。若井に優しく無理やりに口付けをされた。物凄く久しぶりな感覚だった。優しく強く繋がった唇は、なんだか突き放そうにも突き放せなくて、物凄く気持ちが悪かった。


「…ん゛ッ、!」


俺が若井の肩を少し強く押すと、若井は簡単にも唇を離した。その瞬間、若井と目が合った。


「…ぇ、?」


若井はあの頃のような優しい瞳と、優しい笑顔をしていた。思わず変な声が出る。あれ?若井が戻った…?心が少しだけふわっと軽くなった気がした。


だがそんなことを思っているのもつかの間。


突然頭が割れるように痛みだす。


「ッ、!!はあ゛ッ…、!ぅ゛ッ…、」


夢の中での頭痛と同じような感じ。目の前がぼやけていく。なにこれ、気持ち悪い。ぼやける若井のシルエットが少しづつ変わっていく。





…あれ?





若井の髪色が少しづつ金に近い茶色へと変わっていく。なんだか顔立ちも少しづつと変わっていってる…?


「ぅ゛ッ…だれッ、?」


だんだん頭の痛みと視界が慣れてくる。するとそこには、若井ではない”別人”が俺の目の前にいた。


「…あーあ、バレちゃった」


目の前の”そいつ”が残念そうに笑いながら呟く。


「涼…ちゃんッ…、?」












ついにここまでお話が進みました…!!

作者感動🥲


ただいま作者は

何故若井さんが涼ちゃんだったのか(? )の

真相をお書きしております笑


これからも引き続き、

「crazy clock」をよろしくお願いします🙏🏻


ではまた次のお話で^^

この作品はいかがでしたか?

2,123

コメント

12

ユーザー

なんか最高すぎてぶっ倒れそうです

ユーザー

涼ちゃん…??まぁ、それは置いといて(置いとくなよ)若井さんをどこにやった???これからどうなるの…

ユーザー

ええまさかの.....!?!! いつも楽しませてもらってますありがとうございます😭😭💗💗

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